NPO法人 こころとからだの総合教育 育夢学園通信
発行日 2007年11月27日(火) 発行・文責 理事長 長坂徳久
【メンタルトレーニングも長所伸展を!】
作文教室でのこと。サッカーの選手が多いため、この日はサッカーのメンタルトレーニングと作文指導をミックスさせてみました。
次のように実施しました。
指示① 日曜日の試合のことをマインドマップにしなさい。
指示② 今の自分の生活にとって大切なものを10個書きなさい。順番は関係ありま せん。
指示③ その10個に順番をつけなさい。一番大切なものが一番、次が二番です。
指示④ 「強いチーム」と聞いて、思い浮かぶことを10個書きなさい。
指示⑤ その10個に大切だと思う順に順番をつけなさい。
指示⑥ 3年後の自分を想像して書きなさい。(主にサッカーのこと)
指示⑦ 5年後の自分を想像して書きなさい。(同)
指示⑧ 10年後の自分を想像して書きなさい。(同)
指示⑨ 20年後の自分を想像して書きなさい。(同)
指示⑩ 30年後の自分を想像して書きなさい。(同)
指示⑪ 50年後の自分を想像して書きなさい。(同)
10年後にプロになっているという子に聞きました。
『どれぐらいイメージできる?』
「少し。」
『じゃあ、お前がプロになれる可能性は少しだけあります。はっきりイメージができる ようになったら、きっと本当にプロになれるでしょう。そのためにいつもイメージする訓練をしなさい。』
※イメージは一番大切です。そして、一番難しいともいえます。
指示⑫ サッカーの「自分のいいところ」と「悪いところ」を箇条書きで書きます。 このように書きます。
○いいところ(例、シュートが打てる。)
●悪いところ(例、ドリブルが苦手。)
いいところをできるだけたくさん書きなさい。悪いところはあまり書かなくてもいいです。
指示⑬ 自分のチームのいいところと悪いところを同じように書きます。
指示⑭ 自分が、今サッカーの試合でできること、やりたいことを3つ書きなさい。
この日のポイントは、指示⑫⑬の下線の指示です。
普通の指導なら、
「悪いところをたくさん書きなさい。」
というでしょう。
もしかすると、
「悪いところだけを書きなさい。(いいなさい)」
というかもしれません。
しかし、この、「いいところをたくさん書きなさい。」の指示で、こどもたちは、自分が本当に悪いと思っていること(課題)はちゃんと書きます。
悪いところを指摘するのではなく、いいところをたくさん気づかせることにより、ポジティブな気持ちになり、
「じゃあ、あとは、この悪いところを直せばもっとよくなるんだ!」
というさらにポジティブな気持ちになれるのです。
つまり、「長所伸展」(いいところをほめて伸ばす。)です。
反対は「短所是正」(悪いところを指摘して直す。→実は直らない。ただし、やる気はなくしていく。つまり、ダブルのマイナス。)
「いいところとわるいところを書きなさい。いいところのほうをたくさん書きなさい。」は生活(家庭や学校)での指導にも効果があります。