ドリーム 2(セカンド)

長坂徳久が語る夢教育(ときどき日常)

   少林寺拳法橋本西支部道場通信ドリーム 541号

2006年01月20日 05時29分14秒 | 少林寺拳法(ライフワーク)

       発行日 2006年1月19日(木)   発行・文責 長坂 徳久
              【最強の愛弟子たち・・彼らは今、中3③】

 (前号②からの続き)
☆吉野山は吹雪いていて、とりあえず早くしないと帰りの車がやばい・・と長坂、少しあせる。
 脳天さんは、前号のとおり、455段の階段を降りた谷底にある。そのまえにも、下り坂が長く続く。だから、まずその坂を下り、そしてその階段を降る。当然、「行きはよいよい、帰りは“つらい”」だ。
でも、その苦労があるからこそ長坂は毎年行っている。受験する弟子たちと一緒にその苦しさを味わうことこそが「先生にできること」の一番の正体なのだ。

☆脳天さんに着き、みんなには、各自自由にお参りするように言う。長坂はその間に鉛筆を買った。
 その鉛筆は、五角形で「五角鉛筆」(合格鉛筆)と言われている。毎年その鉛筆を長坂からプレゼントする。その鉛筆があるから脳天さんに行っている。最初は長坂だけがその鉛筆を買いに行って、受験する弟子たちに渡していた。それがいつしか受験生と一緒に行くようになったのがこの行事のいわれだ。ひとつ多めに買った。N君の分だ。彼は、六年卒業時に少林寺拳法を辞めたが、その後は育夢学園のDWF(橋本総合運動スクール)にも来てくれていたからだ。

☆苦しい階段昇りも終わって、車のところに戻ってから、ひとりひとりにその鉛筆を手渡した。
 「ありがとうございます。」
 このようなお礼をきちんと言うことは当たり前のことだが、その当たり前のことをきちんとやっていることには感心するし、指導してきたものとしてはとてもうれしいことだ。
 ちなみに、各自、おみくじなどもしていた。長坂もやった・・・「凶」だった。
 恋愛運「待ち人来ず・・」(泣)

☆帰りの長坂の車への乗車は、行きとは別の男子三人を予定していたが、前号の事情により、変更。
長坂の車には、女子四人を詰め込んで乗せた。(定員オーバー?)
女の子たちも基本的には変わっていない。ただ、おしとやかになっていて(?)、男子と違い、長坂から話を振らないといけない。しかも女子には平等にみんなに話しかけることが大切。昔(小三のとき)、この学年女子でカラオケに行ったときは、髪の毛を振り乱して暴れていた女の子も、とってもおしとやかになっている。ねえ、○恵!(笑)
それでも、車中はなにかと爆笑の連続で、あっという間に次の目的地「かもきみの湯」に着いた。

☆しかし、正月明けの日曜日なのにまだ混んでいた。なんと「一時間待ち」。
 これは、「ちょっと無理やな」と長坂は判断。あきらめて、食事会を行う、勝一へと移動。 
女子は、そうでもないが、男子は「え~!」と残念そうだった。(合格してからまた行こう!)

☆勝一へ着く。拳士たちにもおなじみの店だし、勝一で合宿したこともあり、みんなわが家のように部屋の場所もトイレの場所もわかっている。そこでも、長坂は感激した。お店の人へのあいさつはもちろん、「脚下照顧」(はきものをきちんと揃える)がみんなきちんと出来ていたのだ。
現役の拳士だけなら感激はしない。しかし、数年現場から離れていてもそれはきちんと出来ている、これは、とてもうれしかった。子どものころに学んだことは後世まで残るとあらためて思った。
そして、料理の運び込みや準備もみんなで手伝う。この日はお店も三連休の中日で忙しいのだ。
長坂は、少し考えることがあり「中三拳士たちと“ミーティングをしたい”と思っていた。だから、今年はゆっくりできる勝一にした。昨年は、「レストラン Y」だった。ここ数年はYが続いていた。

☆勝一の座敷の広いところへみんな車座に集めて話しを始めた。
 『みんな、脚下照顧ができていたのは、先生はとてもうれしいよ。
 食事をする前に、みんなに聞きたいことがいくつかあるんだ。まず、ひとりずつ、今までの中学生活の様子と、進路(志望校)を、先生たちと、ここにいる仲間みんなに話してくれ。』
 順にまじめにきちんと話してくれた。進路は、H高校、I高校、K高校、K工業高校と様々だ。昨今は推薦受験する場合が多い。ただ、推薦してもらえるというのは当然その子の学校での生活態度が良かったということだろう?? そういえば、橋本西支部拳士は推薦受験が多いのも事実だ。
 学校のことでは次のような話が聞けた。
「勉強は中三の二学期まではほとんどせず・・」「部活をがんばれた。」「少林寺拳法をがんばれた。」「いい友達ができた。」とみんな充実しているようでなりより。
 なかには、 「部活は最悪だった。」という拳士もいた。それも人それぞれ、すべての経験が必要な「学び」だ。

☆『君たちは、今でも橋本西支部の拳士だ。だから、休眠しているやつも先生の弟子だ。でも、それは、君たちのお父さん、お母さんが、必要なお金があればそれを払ってくれているんだな。それは知っているよね? だから、まず今迄のことをお父さん、お母さんに心から感謝しないといけないね。』
「はい!」

☆『で、先生が聞きたいのは、なぜ、そのようにお金を払ってまで、君たちは、橋本西支部を辞めずに今のままいてくれたのか?ということだ。先生はそのことに感謝している。たがら、これからの中学生拳士たちのためにもその理由を聞かせてほしい。』

中三拳士たち(特に休眠拳士)からは、聞いていると涙がでそうになるぐらい、ありがたい話がたくさん聞けた。
次号④へ続く。

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