先にも書いたが、これは今回の食事をテーマにした文庫本シリーズ第二弾。高校生の女の子が主人公になる。(この後の第三弾は、これも先にも書いたけど、食とは関係ない)せっかくの高校時代を死んだように生きている女の子がここに来て、おいしいものを食べ、生きる希望を見出す。いや、そんな大げさな話ではないけど、彼女にすれば、それくらいに大きなことなのだ。
学生はワンコインで食べられる夜食用食堂が舞台となる。ここの主人朝日さんとたまたまやって来た女子高生若葉。これはふたりの話。彼女がここでバイトをすることになり、そこにやって来る訳ありのお客さんとの交流が描かれる。
甘いドラマはよくあるパターンだけど、それなりに楽しめる。電車の中や映画の待ち時間で細切れに読むのにちょうどいい読みやすさ。提供されるのが、簡単な料理で、だけど心温まる、というところがいかにもだけど、悪くない。