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映画・演劇のレビュー

『ザ・マミー 呪われた砂漠の王女』

2017-08-03 20:58:31 | 映画

 

トム・クルーズが出演する映画は必ず見る。彼の選択には意味があると思うからだ。ただの金儲けではなく、自分が今生きる上で必要なものをそこに選んでいる。役者としてというより、人間として、映画に関わっている。そんな気がするからだ。次に何をするのか。なぜ、それをするのか、そんなことをちゃんと考えさせてくれるから、楽しい。でも、それにしても、である。今回の選択は疑問符ばかり、である。見る前もそうだし、見終えた後の今だってそうだ。なんでこれを選んだのか。まるでわからない。

 

彼は商業映画の枠内で、いろんな挑戦をしてきた。常に進化していく『ミッション・インポッシブル』なんかまさにそうだ。1作ごとに高いハードルが用意されていて、それを乗り越えていく。俳優で映画を見ることはあまりないけど、彼とジャッキー・チェンだけはすべての映画を公開される度にリアルタイムで見ることにしている。それくらいに映画と生き方がリンクするからだ。もちろん、彼らの生き方が興味を惹くからだが。

 

『ミイラ再生』である。今時こんなクラシックをするか、と思う。ユニバーサルスタジオによる「ダーク・ユニバース」シリーズの第1作だ。往年のモンスター映画のリメイク。もう一度映画の原点に戻ろうという企画、というより、企画の貧困さの露呈。だからここには何ら驚きはない。2時間映画を見ながら、なんでこんなモノを、とそればかりが気になって仕方なかった。これがトムの主演映画でなかったのなら何も気にしないし、見ていない。でも、彼がここにいて、こんなどうでもいいアクション・アトラクションに身を投ずる。

 

呪われた、としか、いいようがない。(えっ? やっぱり、そうなの?) 「トム映画史上最高記録を樹立」という宣伝にも、驚く。この映画がそんなにもヒットしたのはなぜか。(まぁ、オープニング興収らしいから、2週目からはきっと、ドドンと落ち込んだのだろうが。)

 

正直言う。まるで見所のない映画である。ありえない。悪夢だった。それだけ。ジギル博士役で登場するラッセル・クロウも「おまえは、なんでそんな役のオファーを受けたのか?」と突っ込みを入れたくなるトホホ演技をさせられている。

 

 

 

 


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