フィンランド発のガールズ・ムービー。3人の女の子の3つの金曜日が描かれる。恋に臆病なくせにセックスに憧れる。不満を抱える毎日にイラついている。大好きなことが不安から嫌いになる。そんな3人の恋が描かれる。
これもまた女性監督による作品だ。3人の女の子たちの揺れる想いが繊細なタッチで綴られていく。心の弱さが映画自身の弱さにまでつながるところも『ぬいぐるみにしゃべる人はやさしい』と似ている。ここでも明確な着地点がない。この数日そんな映画や小説がたまたま連続している。変な気分だ。
もどかしいけど、このもどかしさが現実なのだろう。3週目の金曜日だけ、翌日の土曜日までが描かれる。映画としての答えをそこに用意した。何かが解決したわけではないけど、ひとつの結論はそこにある。彼女たちの成長がそこに刻まれるのではない。でも、晴れ晴れとした表情が素敵だ。まだ今はいろんなことの途上でしかない。答えなんかないのだ、というのがこの映画の答えだ。おバカだったり、弱かったりもするけど、この3人の女の子たちは素敵だ。