加藤遥子さんによる独り芝居。70分の舞台を彼女がひとりで支える。とてもよく頑張っているけど、全体の構成がいまひとつピンとこない。フライヤーと本編の内容のあまりの較差も、ちょっとどうかと思う。「乳歯くん、はじめて入試に行くの巻」というサブタイトルから想像するものとの落差も、どうだか、と思う。
アンネ・フランクの話と、かわいそうな象の話という核になる2つのエピソードは、それぞれ独立した短編なのだが、それを挟む受験の話との関連性はゼロ。どうして、こんな構成にしたのか、よくわからない。トータルなものを打ち出せないから、見終えた時も戸惑いを隠せない。
何を目指してこれらの短編がこの作品の中に取り込まれたのか。そこで何を描こうとしたのか。そういう当たり前のことが伝わらないことには、加藤さんの熱演もからまわりする。そこはきっと構成、演出(トミタ翔吾)の責任である。
タイトルの『前歯くんと歯茎ちゃん』って演出のトミタさんと、加藤さんのことなんだ、ということに見終えてから気付く。なんだかとてもチャーミングでいい。でも、この2人が手を携えてどこにむかっていこうとしたのかがもう少しでもちゃんと伝わればよかったのに、残念だ。
アンネ・フランクの話と、かわいそうな象の話という核になる2つのエピソードは、それぞれ独立した短編なのだが、それを挟む受験の話との関連性はゼロ。どうして、こんな構成にしたのか、よくわからない。トータルなものを打ち出せないから、見終えた時も戸惑いを隠せない。
何を目指してこれらの短編がこの作品の中に取り込まれたのか。そこで何を描こうとしたのか。そういう当たり前のことが伝わらないことには、加藤さんの熱演もからまわりする。そこはきっと構成、演出(トミタ翔吾)の責任である。
タイトルの『前歯くんと歯茎ちゃん』って演出のトミタさんと、加藤さんのことなんだ、ということに見終えてから気付く。なんだかとてもチャーミングでいい。でも、この2人が手を携えてどこにむかっていこうとしたのかがもう少しでもちゃんと伝わればよかったのに、残念だ。