M・ナイト・シャマラン監督が、ポール・トレンブレイの小説「終末の訪問者」を原作に描くホラータッチのスリラー映画。シャマランなのにオリジナルではないなんて初めてではないか。でも、お話自体はいかにもシャマランらしい映画で、彼がこの原作を手掛けようとしたのも頷ける。決してネタ切れというわけではないだろう。自分の世界がそこにあるからそれを映画にしただけ。そんな感じ。
今回は低予算のほぼ密室劇。(『ザ・ホ . . . 本文を読む
先月公開されたばかりのデビュー作『ひとりぼっちじゃない』に続く伊藤ちひろ監督の第2作だ。たまたまだろうけど、2作品が連続公開になる。しかも頑固にも同じパターンの映画だ。こんなわがままな映画を商業映画として作り続けることが何故許されるのか、信じられない。しかも完成度が高いというわけでもないし。これは頑なで自己満足ばかりの映画でしかない。だけど、なんだか心惹かれるものもある。だから嫌ではない。
それ . . . 本文を読む
帯には令和の『二十四の瞳』なんて書いてあるから離島での教師と子どもたちとの触れ合いを描く「感動もの」かとたかを括って読み始めたが、これはそんな甘いものではなかった。ラストまで極度の緊張感が持続する。だから一瞬も気が抜けない。これは『バッテリー』を凌ぐあさのあつこの最高傑作ではないか。
20年振りに島に戻ってきた男が主人公だ。島の学校の臨時教師として。彼はこの島で生まれ12歳まで育った。父の死後、 . . . 本文を読む