白石和彌監督がこの映画をどう作るか、それがとても楽しみだった。今の時代にヤクザ映画である。ありえない。だからそれをありえさせた時何が起こるのか、ドキドキするではないか。しかも3年前の前作は過激で挑発的だった。もちろんあれくらいしないと今の時代にヤクザ映画を作り意味はない、とも思う。主人公の刑事を演じた役所広司も素晴らしかった。ただ、映画の終盤で彼が死んだところから主役は松坂桃李に引き継がれるが、そ . . . 本文を読む
時間が出来たから偶然この映画を見ることになった。隙間の時間に合う映画がこれしかなかったからだ。だけど、予想したほど酷い映画ではなかった。というより、期待(してないけど)以上の映画だった。
ちゃんとしたハリウッドの娯楽大作だけど、やりたい放題のビジュアルはもう何をされても驚かないし、反対にその過剰な派手さには醒めてしまうのだが、この映画はそんな過剰さを逆手に取った過激さを提示する。冒頭、なんとも不 . . . 本文を読む
村上春樹の短編小説の映画化(「女のいない男たち」に収録された短編「ドライブ・マイ・カー」)なのだが、上映時間が2時間59分。さすがにそれはないでしょ、と驚く。きっと誤植で1時間59分の間違いではないかと思った。でも、映画はやっぱり3時間だった。
原作のなかの言葉がそのまま出てくる。濱口竜介監督は上映時間5時間の『ハッピーアワー』も撮っているけど今回は西島秀俊主演の(一応)商業映画だ。そんな枠内で . . . 本文を読む