エンタメなのだが、とてもよく出来ていて2時間、全く飽きさせない。「娯楽活劇はこうじゃなくっちゃ、」と思わせてくれる快作だ。お話自体は『インファナル・アフェア』なのだが、そんなこと、気にならない。ストーリーがパクリでも、ちゃんとお話の中にそれが消化されていたなら、それはそれで立派なオリジナルになる。その好例だ。
清朝の頃、海賊たちが海軍と争う中、東インド会社が絡んで . . . 本文を読む
別役実の二人芝居を中心にして上演してきた当麻英始さんが、別役ではなく北村想の古典に挑む。いや、挑むとかいう言い方はそぐわない。もっと自然体に、『寿歌』をやりたいと、なんとなく思い、それを実現する。ただそれだけ。今何故寿歌なのか、なんて構えてないところがいい。いや、もちろん、当麻さんにはきっといろんな思いがあるはずなのだ。でも、そこを封印して、とてもさりげなく、今、寿 . . . 本文を読む
男娼が主人公。ホストではなく、女の人に体を売って癒しを与える。お金のための身売りではない。体も心も満たされないまま、生きている寂しい女性の欲望にコミットする.つけ込むのではなく、彼女たちのために身を提供するのだけど、ただの性のはけ口ではない。女たちにセックスを通してやすらかな心を与える。満たされたいのは体ではなく、心の方なのだが、心と体は繋がっているから体から心に通 . . . 本文を読む