邦題「天使のクァルテット」と表された本作品は、クアルテート・エン・シーが
米国ワーナーに残した「ザ・ガールズ・フロム・バイーア」名義でのセカンド・アルバム。
4人姉妹のうち末娘のCylene(シレーニ)が結婚、出産のため脱退し、
代わって新メンバーのRegina(レジーナ)が加入。
従って厳密に言えばこの時点で、ポルトガル語で「Cyの付くクァルテット」
という意味のクアルテート・エン・シーではなくなっている。
1枚目と同じく、アメリカのスタンダードをポルトガル語で、
ボサ・ノヴァを英語で歌うというコンセプトは、
このアルバムでも引き継がれている。
メンバーが代わってはいるものの、彼女達のコーラスは
相変わらず見事で美しい。
余談だが、本国ブラジルのエレンコ・レーベルでのアルバム
「ペドロ・ペドレイロ」では「Cyの付くクァルテット」に拘ってか
レジーナにCyを付けCyregina(シレジーナ)と表記している。
Quarteto Em Cy (The Girls From Bahia) / Revolucion Con Brasilia !
Warner Bros. WS-1715
ワーナーミュージック・ジャパン WPCR-12984
1,Berimbau
2,Tem Mais Samba
3,Edmundo (In The Mood)
4,Laia Ladaia
5,Morrer De Amor
6,On The Sunny Side Of The Street
7,Road To Nowhere
8,The Old Piano Roll Blues
9,The Day It Rained
10,E Nada Mais
11,Manhattan
12,Dindi
13,A Banda (Parade)
Quarteto Em Cy=The Girls From Bahia (Chorus)
・Cyva
・Cybele
・Cynara
・Regina
1967年 発売
フォー・キング・カズンズ、こちらはジャケットは知っておりましたが、未聴でした。
ご紹介有難うございます。
華やかなアメリカのショービジネス界は、たしかに地味な彼女たちには似合いません。
対照的なのがキングシスターズの実娘や姪っ子で編成されたフォー・キング・カズンズ。
理想の家族像を演じたキングファミリーで裕福に育った苦労知らずのセレブたちの歌唱が、
歴代のシスターズたちが築きあげてきた女性コーラスの到達点を示したのは確かです。
名作『イントロデューシング』でバカラックやビートルズナンバーを愛らしく歌っていますが、
掉尾を飾るのが彼女たちの為に書き下ろされた”I FELL(私は恋に落ちた)”という曲。
http://www.hmv.co.jp/Product/detail.asp?sku=1408971
恋に落ちてしまったなら きっと気が狂いそうになる
夜になっても眠れなくなり 孤独な時間を悶々として過ごし
夜だというのに目が冴えて 言うべき言葉をを千くらいは考えるはず
なんでもないふりをしようとしてみたけど
気がつけば離れられないくらいあなたを求めていた
愚かだとわかっていても、どうにもならない恋の切なさが伝わってくる佳曲だと思います。