ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2016J1リーグ2ndステージ第2節FC東京vsヴァンフォーレ甲府@味スタ20160709

2016-07-10 20:59:12 | FC東京

雨が望まれる関東地方のカラ梅雨の終盤。まとまった雨かなと思ったら週末に直撃です。

終日雨予報だったのですけど、雨雲のコースがちょっと南に逸れたようで、試合前には雨があがりました。

本日は、恒例のテディベアデーです。まだテディベアデーが国立開催だったころの、たしか最初の年に特別ベアが当たって以来ベアを連れて帰れておらず、今年もダメでした。今年のは結構かわいかったのですけど。

可愛いテディベアデーに合わせたのか、本日はCHEER UP TOKYOが開催されていました。ピンクのTシャツと花飾りが可愛かったですね。なにもがっつり東京グッズで武装しなくても、味スタはひとり一人の表現の場であるべきだと思うので、ぼくらも見習って、もっと可愛く楽しまなくっちゃ。できれば青赤をモチーフにね。

特別なテディベアを観られる幸運な相手チームは、今年は甲府です。われらワールド的には、青赤ダービーであり、ヒロシダービーでもあります。先週はミステルダービーで、ぼくらはミステルの現在地を確認する場でしたけど、今度は立場が変わって、甲府サポがヒロシの現在地を確認できる機会です。本日のYou'll Never Walk Alone♪

モリゲの早々ゴールを守り切って、今年一番のオーガナイズ力を見せつけ、快勝です。

東京サポ的にはもうひとつ重要なイベントがあります。室屋がJ1デビューです。シフトはもはやヒロシ東京のオリジナルということにしましょう。4-4-2です。GKは秋元。CBはモリゲとまる。SBは右に室屋左に徳永。ボランチはヨネと拳人。メイヤは右に広貴左に慶悟。2トップはバーンズとムリキです。

甲府は大エースクリスティアーノが柏に復帰する衝撃がありました。プロの世界とは言え、純粋に気の毒です。クリスティアーノが甲府の安心感そのものでしたので、攻撃うんぬんだけでなく、チームとしてどう闘うのか、リビルドを課せられていることでしょう。柏からみというか、新加入のドゥドゥは今日は間に合わず。マルキーニョス・パラナの復帰も検討されているようですけど、これも間に合わず。今日は、そんなこともあってか、オール日本人布陣です。シフトは3-4-2-1。GKは河田。3CHは右からバウル、津田、涼平。ボランチは稲垣と黒木。WBは右に橋爪左に松橋。2シャドウは右に佑昌左に福田。1トップは河本です。

自分はあまり選手にフィーチャーすることはないのですけど、今日はちょっと信条を変えていきたいと思います。試合がはじまるまで気持ちはいつもと変わらなかったのですけど、いきなり室屋のインパクトを受け、ほぼ室屋ばかり観てしまいました。

室屋、かっこいいし、おもしろい!

いちおうなんとなくリオ予選はテレビで観たのですけど、正直よくわかんなかったのです。SBは自分に特異なポジションで、テレビ画面ではもっとも迫力が伝わってこないのです。たぶん、テレビ画面にプレーエリアが収まりきらないのはSBだけなんじゃないかと思います。SBの信条は、縦のプレーエリアの長さですから、テレビではよくわからないのはそのせいでしょう。

SBは素人にもプレーが分かり易い唯一のポジションだと思います。前述の通りフィールドプレイヤーのなかではプレーエリアが限られていますし、1on1の局面で構成されているので、サッカーのなかでは野球的な一面を持っているポジションだと思います。そのあたりが分かり易さの理由なのでしょう。自分はSBの評価は対人強度とプレータイミングだと思います。攻撃時も守備時も対面の選手との局面の勝負を繰り返しますので、対人強度はSBの絶対条件でしょう。近年はサイドアタック基調のチームが増えたというか、ほぼすべてのチームがサイドアタックを基本プランとしていますから、SBには強度だけでなく強度を補完する能力と技術が求められるようになっていると思います。それがプレータイミングです。攻撃の時、俯瞰的にボールの流れを観ていると、SBに居て欲しいポジションとタイミングがぼんやり見えてくるようになります。極端に言うと、SBの位置で攻撃の可能性の濃度が異なってくると言っていいと思います。東京を応援するようになって、数多の新SBのデビュー戦を観てきましたけど、ほとんどの選手がプロのプレータイミングに合わず、チームの攻撃がノッキングする原因となっていました。それほどSBのプレータイミングは難しいのだと思います。

SBは使われるプレイヤーのイメージが強いですけど、むしろ使う側を上手く使うことで自らを活かす性質を持っていると思います。SBのポジションがチームの重心を上げ下げしたり、対人プレーが安定感とメンタリティーをもたらすような気がするからです。なので、SBはとてもインテリジェンスを必要とするポジションだと思います。プレーがシンプルだからこそ、いっそう考えてプレーすることの重要性が増すのだろうと思います。

さて、室屋のプレーを観てまず衝撃を受けたのは、はじめてプレーする選手という印象をまったく受けないことに気付いたことです。対人強度については、東京が試合をほぼ完全にオーガナイズしていたので、よりクリティカルなシーンでのプレーを確認する機会が今日はありませんでした。また次の機会の楽しみにしたいと思います。今日の衝撃は、もっぱらプレータイミングです。試合開始早々、右サイドがいつになく滑らかで、かつ攻撃志向になっているなと思って、あらためて観察していると、それは室屋が作っている状況だということが分かりました。まず室屋は、攻撃権を持ったときのポジション移動が極めてはやく、かつアグレッシブな位置取りをします。トランジションしたボールがCBに戻ったなと思ったら、もう室屋はボランチより高く、広貴と絡める位置に上がっています。徳永より2、3mほど高い印象です。加地より高いと思うし、左右の違いはありますけど、宏介よりも高い。東京時代の最後のほうのアモーレに似ているかもしれません。このことの是非は相対的に観ていく必要があって、もちろん高ければ高いほど良いわけですけど、その分リスクを伴いますから、室屋のセルフカバーリングの技術を観てみないことには今日はなんとも言えません。ただ、攻撃時は常に同じようなポジショニングだったので、想像するとセルフカバーに相当な自信があるのだろうなと思います。それを成し得ているのは、スピードと体幹の強さなのではないかと思います。

それから状況察知能力が高そうな気がします。これも攻撃時のことしか確認できなかったのですけど、甲府の守備網の状況を観て、ライン際を上がるかダイアゴナルにゴールを目指すか、瞬時に判断することができるように感じます。スタンドから俯瞰した場合とプレーレベルでは視界が違うので、ほとんどのサイドの選手は、プレーのタイミングと観ているこちらとでタイムラグがあります。でも室屋にはそれがなく、「あ、スペースができた」と思ったら、すでに初動を開始しているのです。俯瞰的な立場のこちらよりはやく状況を察知できるのって、どんな視野を持っているのか室屋を素材に実験してみてほしいほどです。このことはエンターテイメントとしてのプロサッカーにとっても重要な要素だと思います。なぜならば、室屋のプレーは、リズムが良いので小気味良く、観ていて気持ちがいいのです。なおかつアグレッシブなので、爽快感すら感じます。

さらには、室屋はたぶんにファイター気質のようです。東京にはかねてより根っからのファイターという存在がいなくて、スマートな印象が強いチームです。モリゲですらプレーに優しさや人間的な柔らかさを感じることがあります。東京の最終ラインは審判への接し方がそれぞれ個性的です。強面のモリゲを筆頭に、笑顔懐柔派のまる、泣き落としの諒也、大人なネゴシエーターの徳永、最も普通なカズ。室屋はさてさて。モリゲと河本が警告を受けたとき逆サイドから室屋がかけつけていて、てっきり消火に行ったのかと思いきや、火を注いでいる風に見えました。それから、デビュー戦で自らトラブルの火種になる選手を東京ではじめてみました。しかも相手は歴戦のバウル。もしかしたら室屋は、ゴルゴ13のような冷徹さを東京に味付けしてくれる存在なのかもしれません。繰り返しになりますけど、鹿島に脈々と受け継がれるあの凛とした強さが、これからの東京にも必要だと思います。

以上のことはプレー内容に過ぎず、また繰り返すようですけど守備面の確認はできなかったので、珍しく大称賛しますけど、6番のユニに手が伸びるにはもうちょっと時をかけてみたいと思います。室屋自身が満足していないと言っていたのは、おそらくゴールやアシスト、つまり試合の趨勢に直接影響する結果を残せなかったことを悔いているのだと思います。ただ、現在の編成では最も攻撃的な拳人を軽く超える攻撃性と、しかも淀みを感じさせない完成度の高さを持ち合わせていますから、試合に出れば遠からず結果はついてくると思います。SBの流れのなかでのゴールという、東京に待望久しいフィニッシュパターンを室屋はもたらしてくれるかもしれません。

個人的に室屋祭りな試合になったので、今日の戦評はこれで十分かなと思ったのですけど、それでは試合がなんのこっちゃになるので、ちょっとなぞってみます。試合は室屋のアグレッシブネスにひっぱられるかたちで、いきなり動きます。

6分。東京はお得意の、1stステージ最終戦のマリノス戦の相太のゴールと似たかたちです。広貴の右CK。直前にショートコーナーを見せていたのも関係したかもしれません。甲府のストーンは涼平と稲垣の二枚。東京は2オプションです。ゴール前はバーンズがいて松橋が見ます。少し離れ気味に主力艦隊が二列縦陣で構えます。ニア側はゴールに近いところからまると室屋、ファアは拳人とモリゲ。甲府のマッチアップは黒木、バウル、佑昌、津田です。主力艦隊の手前ゴール側に慶悟がいて橋爪が見ています。広貴のキックモーションと同時に東京の主力はニアに室屋と拳人、ファアにまると慶悟が分散します。やや遅れ気味にモリゲが中央に飛び込みます。ただそれだけなのに、モリゲにマッチアップしていた津田が出遅れます。一瞬集中を欠いたのか、視線をモリゲに集中し過ぎていたのか、はたまたモリゲが巧みだったのか、真相は分かりません。いずれ広貴の狙いは中央のモリゲでした。モリゲはどフリーで合わせます。東京1-0甲府。

今日の東京は、今年一番のクオリティを見せます。しばらくシフトと布陣を固定化して取り組んできた成果が、ここに来て一定のかたちになってきていると思います。

サッカーは、いっぽうが守りたい志向をする場合、往々にして守備側が試合の流れの決定権を持ちます。今日の甲府が然り。1stの山中での甲府は、今日よりもよりアグレッシブで、ロングボールを主体にクリスティアーノを基点にすることでラインの裏を狙い続ける脅威を持っていました。ところが今日の甲府は、リビルドの最中ということもあるのか、はたまたオール日本人という編成が成すことなのか、非常にコンサバティブです。甲府の守備モードはふたつ。きわめてオーソドックスです。東京が自陣深くでボールを持つ場合のみアグレッシブなフォアチェックを見せます。ショートカウンター狙いですね。それ以外の場合は、ボールがミッドサードにある場合も、甲府はリトリートし、5+4の守備網を維持することを優先します。

したがって、今日の東京のテーマは甲府の堅い守備網をいかにして崩すかにあります。この時点で、表層的な試合は渋い内容になることは必然でした。東京がとった対策は三つ。まずは中盤を支配することです。甲府は自陣にはった網に東京をひっかけるプランで、当然攻撃の起点は低くなるわけですけど、攻撃方法はビルドアップスタイルを選択します。ここは1stとの違いが顕著で、なぜそのような選択を佐久間さんがしたのか、興味深いところです。いずれ、甲府は中盤に下りてくるシャドウを一次基点にサイドに展開するパターンで臨んだと思います。なので、甲府のビルドアップが成功するか否かは、中盤の構成にあります。今日の東京はここを完全に断ちます。ヨネも拳人も、それからサポートする広貴と慶悟も、中盤のイーブンボールに対する反応がはやく、甲府に中盤の攻撃ルートを作ることを許しません。それよりも特筆すべきは、前線の選手を含め、ボールロストした時のセルフリカバリーが非常に良かったことです。自己責任の現れだと思います。前線と中盤がこれをやってくれるので、甲府がせっかく良いかたちでトランジションしても、カウンターにつなげることができません。守備側の選手にとっては、とても心強かったことでしょう。地味ですけど、こういう自己犠牲のプレーこそ、鹿島のような具体的な強さを身につける素地のような気がします。

東京は中盤を完全に支配しますから、連続攻撃を繰り出すことができます。問題はアタッキングサードにいかにして効果的に入るか、です。甲府の堅城であったとしても、アタッキングサードでスピードもしくはスペースを得られるならば、局地戦に持ち込むことができます。そのための工夫が二つ。ひとつはここ数戦続けている、バーンズとムリキの個のちからを活かしたオラオラアタックです。前節までは、バーンズとムリキがサイドに開き広貴と慶悟がクロスオーバーしてトップに入るかたちを基本としていましたけど、今日は甲府のリトリート対策なのか、少し違う仕組みで臨んでいました。

東京の三つ目の工夫はここにあります。狙いはバイタルエリアです。甲府の癖なのか、あるいは東京の細かい仕掛けの成果なのかは分からずしまいなのですけど、甲府の堅城は、なぜかバイタルエリアにスペースができます。今日の東京は、実質4-2-3-1とも取れる配置をします。前線の4人のポジショニングが流動的ですけど、いずれにせよトップ下に相当する中央のポジションに必ず誰かが入ります。もしかしたら、この流動性とトップ下の配置が、甲府の守備網をしてスペースを作らせたのかもしれません。右は広貴、左は慶悟もしくはムリキ、バーンズがバイタルエリアに顔を出し、そこにポストが納められます。

この中央での基点が安定するため、両サイドの奥のスペースを狙うことができます。そこにタイミングよく、右は室屋、左は徳永、ムリキ、バーンズが入り込み、アタッキングサードでスピードに乗った攻撃ができるようになっていました。

対照的に甲府は、ビルドアップの際オーソドックスに河本にポストを預けますけど、河本はこれをことごとくまるに阻止されます。フィジカルのミスマッチは如何ともしがたく、その分をタイトなコンタクトで補おうとするわけですけど、モリゲとまるの前に、ついに攻城の先陣を切ることはできませんでした。河本は1stの対戦でポスト役として機能していてドローに貢献しましたけど、あの時は右の稲垣と左のクリスティアーノがポストを分担していて、今日のように河本頼みなかたちではありませんでした。とりあえずクリスティアーノ離脱の影響を最も受けているのは河本であることは間違いありません。

こうして甲府は全体を押し上げる基点を失います。このためビルドアップは低重心になります。シャドウがいるにも関わらず裏を狙う動きも見せられないので、いたずらにサイドチェンジを繰り返すばかり。守備網のバランスを崩す意図を含んでいるのですけど、ただボールを横に動かすだけでは効果はありません。気がつけば、甲府はアタッキングサードにすら入れなくなっていました。

こうして前半は、東京の完全なオーガナイズができあがります。やること成すことすべて思惑通りにはまり、安心感が充満していました。前半はリードのまま終了。

甲府の問題点が試合中には対処が難しそうなやっかいさだったので、後半に入っても流れは変わらず、東京がオーガナイズしたままです。なので、期待は東京のゴールに集中します。素晴らしい内容でしたので、はじめてサッカーを観るかたや子どもたちも楽しめて、試合後に爽快な気分で家路についてもらうためには、やっぱりゴールです。大向こうをうならすサッカーは2014年と2015年で十分堪能しました。今日はホントに内容が完璧でしたから、複数点が欲しかったです。

東京はバーンズとムリキの個の突破力を推進力の基本的な源にしています。前半途中から甲府のマンマークがタイトになり、バイタルエリアでバーンズとムリキにダブル、あるいはトリプルチームで対処していました。バーンズとムリキは、それでもかまわずゴリゴリ行けるのですけど、連戦もあってか、今日はなかなか強引さが実を結びません。変わって東京は、サイドに活路を見出します。右は広貴とのタベーラから室屋を走らせ、左は慶悟を基点に徳永がオーバーラップします。そこまでは良いのですが、そこから先のペナルティエリアで、コンビネーションが上手くつながらないなどのミスがあって、有効なプレーができません。終わってみればシュート7本ですから、退屈な試合と取られても仕方ない部分はあると思います。

今日は東京に二度アクシデントが起きます。前節サッカーの女神さまに悪戯された東京ですけど、なんだか目をつけられたのかもしれません。今日も試合の流れに少なからず影響しましたので、何事もなく終わったけど、紙一重だったかもしれません。ヒロシが動きます。広貴に代えて羽生を同じく右メイヤに投入します。オーガナイズしていたので先に動く義理はないですからおや?と思ったのですけど、ベンチに戻った広貴の周りにスタッフが深刻な様子で集まっていましたので、もしかすると広貴の足の状態が良くなかったのかもしれません。右なので羽生というオートマティックな選択かもしれませんけど、翔哉を使わなかったと見れば、時間がまだたっぷり残っていたので、バランスを重視したのでしょう。

ただこれで東京は3mほど重心を下げることになります。このため、あれほど完璧に支配していた中盤でボールを保持できなくなります。ここから甲府に逆襲をくらうようになります。それほどカウンターの驚異もなかったですから、翔哉を選んでいたほうが重心を維持できたかもしれません。

そこで佐久間さんが動きます。佑昌に代えて森を同じく右シャドウに投入します。ビルドアップの基点ではなく、シャドウに縦を狙う要素を加えます。森は積極的にスペースメイクに励みます。これで甲府の攻撃が活性化の兆しを見せはじめます。

さらに佐久間さんが加えます。河本に代えて吉野を同じくトップに投入します。同時に布陣を変更します。福田がボランチに下がり、入れ替わるように稲垣が右シャドウに上がります。森が左シャドウに回ります。ボールが持てる佑昌と福田をシャドウに置いたのは、基点をそこに作る意図だったのでしょうけど機能しなかったので、アグレッシブにスペースを狙えるシャドウに総入れ替えです。さらに、裏を狙える吉野を前線に置くことで、ひたすら縦を見る推進力を作ろうという意図だと思います。

これが奏功します。さらに甲府は、ボランチを縦配列にします。アジリティとスピードのあるアタッカー三人が動き回るのを、中央要の位置で福田がコントロールする図式になります。さらに橋爪と松橋もこれに絡み、終盤に来てようやく甲府の攻撃が活性化します。東京がバランスを意識してリトリートしたことと絡み、東京のオーガナイズから一転、甲府にイニシアチブが渡る展開になります。

さらに女神さまが東京に試練を授けます。アクシデントが起こります。モリゲが足を痛め、一度は戻りますけどすぐに退場します。代わってカズが同じくCBに入ります。二度のアクシデントでヒロシがコンサバティブな対応を強いられるのに対し、佐久間さんは自由かつ大胆にモードチェンジすることができました。試合はここにきて、甲府が押し切るかはたまた東京が粘り切るかという展開になります。

天王山は74分。稲垣のシュートの跳ね返りを森が詰めたシーンでした。秋元が右足一本で弾き返し事なきを得ましたけど、一歩間違えたら、展開から言って鳥栖戦の二の舞も有り得ました。ほんの1シーンのことですけど、もしかしたら2ndステージ全体の流れに影響することかもしれません。少なくとも今日勝点3を積むことができた要因の大きなひとつであることは間違いありません。

佐久間さんが動きます。津田に代えて畑尾を同じくアンカーに投入します。この意図はちょっとよく分かりませんでした。津田のコンディションを考慮したのだろうと思います。それから長いボールが増えることを想定して、畑尾のフィードに期待したのかもしれません。

最後にヒロシが動きます。ムリキに代えて遼一を同じくトップに投入します。重心が下がり過ぎていたので、前線にボールの納め処を作りたかったのだろうと思います。それから遼一は粘り強くチェックをし続けられる選手ですから、甲府のビルドアップを起点から狂わそうという意図も込めていたと思います。

結局、東京がスミイチを守り切り、このまま試合終了。東京1-0甲府。眠らない街♪プロポーズ大作戦♪室屋の初シュワッチ

前節のことがあったので、終盤は正直ヒヤヒヤしました。試合展開も、前半はオーガナイズできるのに、試合が進むにつれて劣勢になっていくことが浦和戦以来続いています。今日と鳥栖戦は不運の要素もあったと思います。ただ、ほかにも何か因果関係というか、東京自身が改善すべきことはあるような気がしますので、まずは課題を明確にすることが必要かもしれません。一見内容がいいので、ちょっと難しいかもしれませんけど。

三連戦の初戦を白星で飾り、ようやく2ndステージがはじまった感覚です。短期間勝負ですから、粘り強くついていけば光明が見える気がします。例年夏場に調子を上げ、秋口とともに急降下します。今年は好調がサステナブルであることを祈って、いよいよ夏本番!。次は福岡へ。