ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2013J1リーグ第24節サンフレッチェ広島vsFC東京@エディスタ20130831

2013-09-01 14:52:53 | サッカー

8月最後は帰省を兼ねた遠征でございます。台風が心配されたなかでの強行軍。大雨というわりには降水確率が中途半端で、なんとなく大丈夫なんじゃないかという予感がありました。

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行きの飛行機は、マイレージで飛べました。少しばかり空の旅をお裾分け。江ノ島です。

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長居。

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阪神競馬場。

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岡山の実家で一泊して、鉄路で広島へ。新幹線で広島に行くのは、実に20年ぶりです。

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熾烈な首位争いをしている広島との対戦です。昨年は大渋滞に巻き込まれて、ようやく後半から見れましたけど、今年は反省して公共交通機関を使いました。そして、雨は試合前に止みました。やっぱり自分の「雨降らない男」力はホンモノですw。

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寿人がJ1300試合を達成しました。素晴らしいです。

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今日のYou'll Never Walk Alone♪と、アーリアと宏介の儀式

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互いにガッチリ守る展開でなかなかゴール前に侵入できませんでしたけど、最後は鋭いカウンターで仕留めました。マリノス戦以来の重苦しい雰囲気を、台風一過のように振り払う好マッチでした。

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東京はヨネがサスペンションから戻ります。ルーカスがスタメン復帰。なによりも、今日は3バックです。ポポさんは「ミシャ」的な相手にはガチで挑む傾向にあります。今日もまた然り。完全に広島とシンメトリーな布陣の3-4-2-1です。秀人を真ん中にして右にヒョンス、左にモリゲ。ボランチはヨネとアーリア。WBは徳永と宏介。2シャドウは慶悟とルーカス。ワントップに千真です。

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広島はお馴染みの布陣ですけど、今日はミキッチと山岸が故障で不在です。ファン・ソッコと清水が入ります。ここが広島にとっては仇となりました。

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互いに守備時は5バックになる手堅い戦い方ですけど、WBの使い方がちょっと違います。東京はコンサバティブです。徳永、宏介とも、WBに入ってもSBのときと役割に大きな違いはありません。ビルドアップの基点になることが求められます。なので、ポジションはスクエアです。

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一方広島のWBは、毎度お馴染みですけど非常に高く位置取ります。復習しますと、広島はアタックの際、4-1-4-1のような形になります。カズが下がって千葉と並びます。塩谷と水本が開き、ソッコと清水を押し上げます。真ん中に青山がいて、寿人を中心に、高萩と石原がシャドウ。WBはシャドウの高さに並びます。広島の作戦は合理的です。ターンオーバーすると、千葉かカズに預けます。そこからロングボールをWBに送り、中盤を省略して一気に局面を変えます。ソッコのパワーとスピードは、ときに宏介を凌ぎます。清水のアジリティも徳永を脅かします。なので、序盤は広島が有効に試合を運びます。そこまでは。ソッコと清水は、ラストプレーが残念です。クロスに精度を欠きます。ミキッチと山岸のように、カットインあるいはミドルのシュートを持ってないのでしょうか。徳永と宏介のアジャストは早かったです。5分ほどすると、広島のWBに対応していました。

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今日は東京が中央とバイタルエリアを閉めて臨んだので、序盤は高萩と石原が活きません。青山からの縦パスが前線3人に入ることがあっても、そこから継りません。というわけで、東京守備陣7人の頑張りで広島の攻撃を無力化することに成功しました。

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10分を過ぎ、東京がアタックを始めます。今日の東京はとてもゆったりとしたリズムを作ります。合理的な広島に対し、アーティスティックな東京という構図です。ボランチの分担は、下がり目でゲームメイクに加わるヨネと、攻撃のコンダクター役のアーリアです。秀人、ヒョンス、ヨネの3人で攻撃のタイミングと方向を決めます。

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今日特長的で目を引いたのが、モリゲです。今日のモリゲはフリーランスな役割でした。後ろの3人にボールが入ると左サイドで高く位置取ります。主にはビルドアップの基点です。アーリアの攻撃力とファイナルウェポン宏介の威力を高めるための作戦だと思います。おそらく広島がフォアチェックをかけないことを踏まえていたんでしょう。結果的にはこの作戦が大はまりしました。

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たぶん、今日の3バックはアドホックなミシャシステム対策だと思います。秀人、ヒョンス、ヨネがこれほどゆとりを持ってボールをさばける試合はあまり多くないですから。課題は攻撃です。アタッカー3人の絡みかたです。5+2で守る広島を、結局ビルドアップのなかでは崩せませんでした。もちろん守備陣形ができる前にカウンターで先をとることが1stチョイスであることは揺るぎないのですけど、そもそもポポさんが目指していた崩しきったゴールを身につければ、強い東京の完成形が朧に見えてくると思います。そんなわけで一見東京がイニシアチブを握っているような試合はまったくイーブンに進み、がっぷり四つの好マッチの気配がたっぷり漂います。いつ、どちらが試合を動かすかという緊迫感のなか、先制点は意外な形で入ります。

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前半16分。西川のパスを受けた千葉に千真がアタック。ボールを奪ってそのままゴールしました。広島0-1東京。

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試合が動いてから、広島は少しやり方を変えます。ややサイドに偏っていた攻撃に、中央突破と寿人へのロングフィードが加わります。高萩と石原はしきりにポジションを入れ替え東京守備陣のバランスを崩そうとします。バイタルエリアやや外側、ボランチ、WB、CBのトライアングルゾーンに位置しようとしているように見えました。それでもやっぱりフィニッシュの威力がいつもの広島ではありません。今日も権田が神だったこともありますけど、広島のコンディションも難があったのかもしれませんね。前半は流れ変わらず、このまま終了。

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後半のポイチさんの立て直し策に注目していたのですけど、やはり広島の調子は変わりません。言い換えると、東京の集中は切れません。素晴らしい後半の入り方でした。我慢しかねたか、早々ポイチさんが動きます。清水に代えてパク・ヒョンジンを投入します。左サイドで基点を作る意図だと思います。この作戦は流れのなかでは結実しませんけど、交代はすぐに的中します。

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後半17分。ヒョンジンの右CK。高萩の背後に隠れていたソッコが回りこんで高萩の前に出ます。この動きに徳永が追いつけません。ヒョンジンはソッコの足元に合わせるクロスを送ります。ソッコは左足のヒールで合せるスーペル。このシュートをゴール正面にいた寿人がコースを変え、ゴール。広島1-1東京。

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これで広島が落ち着きます。ひょっとしたら、勝ち点1でもやむ無しという計算が広島のなかにあったかもしれません。無理をする様子もなく守りを固めます。東京前線のプレーの質が問われる展開になり、正直苦しいなと思っていました。ポポさんはルーカスに代えてナオを投入します。基点のクオリティを落としてスピードをとる、前線を活性化する意図でしょう。この作戦は目に見える効果を得ませんでしたけど、東京が再びリードする追加点が生まれます。

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後半36分。広島が中盤でターンオーバー。高萩が前線に送ろうとしたパスをヨネがカット。こぼれたボールが、戻ってきていたモリゲに転がります。モリゲはターンして慶悟にパス。一気に広島陣に侵入します。広島は3バックとカズ。東京は最前線に千真、右に慶悟、左に上がってきたヨネ。要の位置にモリゲです。4on4。アタッキングサードに入って慶悟がモリゲにリターン。モリゲは一瞬ためてタベーラ。カズを引き付け慶悟にスルーパスを送ります。このパスが秀逸でした。追いついた慶悟は、千葉が詰める前に中を見て中央の千真に合せますけど、これが抜けていき塩谷も越えその奥にいたヨネの足元に納まります。ヨネはダイレクトで合わせました。広島1-2東京。

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ある意味意外なゴールです。ダブルカウンターの形になり、嗅覚鋭い広島を一瞬前がかりにしたベストタイミングで、ヨネの高萩へのナイスアタックでした。ゴールと合わせ、文句なMOMです。

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東京はフレッシュなメンバーを次々と入れて、きっちり試合をクローズにかかります。慶悟に代えてたま、千真に代えて相太を投入します。二人のフォアチェックが効いて、このまま試合終了。広島1-2東京。

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ポポさんは、ミシャ的なサッカーに対すると並々ならぬ意欲を発揮し、大胆かつ綿密な作戦を繰り出します。いつもそうしろよと思いますけど、人間的でおもしろいです。自分がポポさんを好きな理由のひとつです。

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モリゲは広島に対する時、思うところがあると思います。今日の活躍でまたひとつ魅力を見せてくれました。サムライブルーにも選ばれ、ブラジルの主戦力の道も見えてきました。ますますがんばってほしいです。

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特別なシフトで臨んだ試合での勝利ですけど、試合後にアーリアが見せた気合の入った表情と、その後のみんなの晴れやかな笑顔を見て、これが再浮上のきっかけになるといいなと思いました。その意味でも、次節はとても大事な試合になります。連勝を目指してほしいです。

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