ぽちごや

FC東京のディケイドSOCIOです。今シーズンは丹羽ちゃんとともに闘います。

2013J1リーグ第26節名古屋グランパスvsFC東京@瑞穂20130921

2013-09-22 19:17:59 | サッカー

綺麗な十五夜でしたね。みなさんは何を願いましたか?

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もうすぐ10月という初秋に、今頃夏休みのぽちごやでございます。

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前日に名古屋で仕事が入り(入れ?)、夏休み初日は名古屋戦です。実は初瑞穂です。名古屋はしょっちゅう来るので旅感がなく、あんまり触手が伸びなかったんですけど、仕事が入っちゃあねw。

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グランパス体育祭と称し、いろんなイベントがありました。メインイベントは、グランパスくんやマスコット達と名古屋サポの親子さんによるゆるーいリレー競争ですw。ウォーミングアップを怠らないグランパコちゃん。そして本番は、見事グランパスくんチームの勝利。グランパスくんって走れるんですね。しかも速い。

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ピクシーが監督通算Jリーグ100勝を達成しました。東京ゴール裏からもピクシー オレ!。

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キックオフ後3分間、名古屋サポが拍手を行いました。先日亡くなったスピラールさんへの追悼です。マリク・スピラールさんR.I.P.

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序盤は名古屋にペースを握られるも盛り返し、快勝です。

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東京は少しアジャストして名古屋戦に臨みます。トップ下に、慶悟に代えてアーリアを入れます。アーリアのポジションにルーカス。右WGのスターターはナオです。そして今日は4バックに戻しました。後ろは安定感が出てきた不動のメンバーです。

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名古屋はメンバーに苦慮する日になりました。闘莉王とダニルソンが怪我の影響でオプションスタートです。増川の相棒は牟田。ボランチに田口の隣は直志です。今日の前線は左右のWGに淳吾と佳純。SBのはゆまと阿部、トップのケネディとトップ下に玉田は不動のメンバーです。

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名古屋は今シーズン、戦いかたをマイナーチェンジしているようです。攻撃時にボランチの一枚、とくに直志がリベロの位置に下がり、3バックになります。形の上では東京と似ています。考え方は浦和や広島に近い気がします。ピクシーはもともとサイドアタックを重視するスタイルですけど、リベロシステムはサイドアタックをより有効にすることを意図していると思います。最終ラインに下げて直志がボールを持つと、増川と牟田が開きます。これで阿部とはゆまを押し上げることができます。両SBとも攻撃力を持っていますから、それを活かす作戦ですね。

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ここ2年くらいの、世界的な3バック回帰の動きに合わせていますけど、名古屋の特長は本質的に変わりません。ピクシーのプリンシパルだと思うのです。普遍性と柔軟性をバランシングすることは、サッカーに限らず現代の処世ですけど、ピクシーの素晴らしさはそこにあると思います。名古屋は中盤を、広範囲にタスクを受け持てるユーティリティな選手で構成します。直志が下がって変わりにゲームメイクするのは田口ではありません。田口はむしろ、ワイドに開き攻撃参加する体制をとります。ゲームメイクは、玉田、淳吾、佳純の役割です。3人のうちひとりがアンカーの位置に下りてきて後ろからのパスを受けます。なので、この3人のポジショニングは非常に流動的です。しかも彼らはボールを受けてもあまりターンしません。ポスト役です。最終ラインとパスを交換して時間を作り、SBを押し上げる意図でしょう。

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名古屋のフィニッシュイメージはシンプルです。ケネディに合わせるクロスがファーストチョイスです。クロスにはSBのほかに、玉田、淳吾、佳純がドリブルインからのナイマス方向に上げるオプションがあります。さらに、ケネディが飛び込むことで最終ラインをゴール前に押し下げ、バイタルエリアを開ける意図もあると思います。ゴール前の競り合いからこぼれたボールを直志、田口を含めた中盤5人が狙うイメージです。これだけのタスクを担う故、中盤はテクニシャンが揃います。今日は偏重でした。普段はダニルソンがアンカーにいて、テクニックだけでなくガテン系を一手に引き受けていますから。

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前半30分過ぎまでほぼ一方的に名古屋にイニシアチブを握られた理由のひとつが、この名古屋の流動的な中盤に東京がアジャストできなかったためです。言い換えますと、この時間を凌ぎきったことが、この試合の最初のポイントになったかもしれません。

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もうひとつの理由は、名古屋の守備に対する東京の対処です。名古屋は中央が非常に強い印象があります。もちろん、闘莉王がいるから。なので、東京はサイドアタックを意識して入ったようです。トップ下に入ったアーリアが本来の持ち場である左サイドに流れ、ルーカス、宏介と絡めたアタックを試みます。名古屋の両SBは、中央に比べるとフィジカル的には東京に対し不利です。東京はここを突こうとします。もっともサイドをつかれることに対する名古屋の備えは、心得たものだったかもしれません。どのチームも狙いますから。WGとSBで東京のスピードを落とし、中にお引き寄せてボランチとのダブルチームを仕掛けます。

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また名古屋は、東京が自陣でボールを回すとフォアチェックをかけます。ポゼッションからのサイドアタックと、フォアチェックからのショートカウンターと、速遅両面をバランスした名古屋は、主力が二人かけるとは言え、やはりサッカーが上手ですね。なにしろ最前線にケネディがいますから。

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ところが、シュートすらほとんど撃てず完全に試合を支配されていた東京が、一気に形勢を大逆転させる事件が起こります。

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前半38分。はゆま自陣でのクリアボールがフリーの秀人の元へ。秀人は頭で前方ルーカスに渡します。淳吾がルーカスのマークを外していました。この時、田口が秀人に寄せようとしていて、背後にスペースができます。秀人はこのスペースを狙って落とします。受けたルーカスは寄せてきた直志を華麗なトラップでかわし、牟田、直志、田口を引き付け、真横にいたアーリアに渡します。どフリーのアーリアは、ゴール正面からミドルショット。ゴラッソ。名古屋0-1東京。

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これで東京が試合の完全なドミナントになります。要因は、これまた名古屋の守備。名古屋の守備は、個の力を前提とします。名古屋に限らず良い編成を持つチームは、どこでも同じように志向します。もちろん東京も。ただ、今日の名古屋は前提を成しうる主力二人が不在です。闘莉王とダニルソン。よりによって、前提の要となる選手たちですから、影響はとても大きかったでしょう。それでいて、急に組織的な守備で補完しようにも、これまた至難の技です。というわけで、個に依存した守備が、そのまま今日はウィークポイントになってしまいました。東京は時間の経過とともに、名古屋の守備が、一枚マークを剥がすととたんに瓦解することがわかってきたようです。序盤ルーカスを中心にアタックを仕掛けていましたけど、秀人も加えて、執拗に名古屋守備陣にコンタクトを仕掛けます。これは地力の真っ向勝負で獲得したイニシアチブですから、付け焼刃な対処ではひっくり返せないほどの、ドラスティックな立場の入替えになりました。前半はこのまま終了。

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ハーフタイムで、東京ゴール裏に挨拶にきたグランパスくん

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いきなりピクシーが動きます。淳吾に代えて永井を投入。もちろん守備面の改善というより、タイプが似た選手が3人偏ったアタッキングハーフ団に、縦の推進力に物足りなさを感じたのかもしれません。それから、永井に引っ張らせて宏介の攻撃参加を抑止する考えもあったでしょう。ところが、まったく効果がありません。そもそも永井にいい形でボールが渡りません。玉田、佳純、田口が捌く位置が低すぎ、永井を走らせるには、パスの距離が長すぎるのです。これはやはり、本来玉田と佳純がもらうべき位置より、今日は低かったためなのでしょう。守備面でも、むしろはゆまと永井の間にスペースが出来てしまい、宏介好みの状況を作ってしまう形になりました。

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さらにピクシーは、直志を下げ貴章を投入しますけど、永井以上に逆効果でした。直志に変わって田口がリベロに下がります。田口の役は佳純。名古屋の守備を、それなりに形作っていたのは、田口の走力でした。田口を下げることで、この長所を自ら失うことになります。貴章にパスが渡らないのは、永井と貴章が同タイプですから、これまた摂理。

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これを見たポポさんは、かなり余裕が出来たでしょうね。動かなくても、ピクシーの手駒がどんどん無くなっていきましたから。ナオのコンディションを考慮し、かつ最近の好調に期待して相太に代えます。ただ、今日の状況では相太よりネマニャんかたまのほうがよかったような気がします。最近の相太は、プレーをシンプルにすることでチームにフィットしてきましたけど、今日は1on1の仕掛けが多いですから、封印すべきドリブルが出てしまいました。個の突破なら、ネマニャんかたまのほうが適します。というわけで、千真に代えてネマニャんを投入。同時にピクシーも、田口に代えて磯村を投入します。

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この采配もポポさんに軍配が上がります。磯村は田口のオリジナルの役割であるバイタルエリアのクリーナーを担います。ただ、磯村ひとりで状況が打開できるわけではありません。さらにポポさんの狙いは、磯村が入った中央ではなくサイド、とくに右サイドの強化です。阿部を狙ってのネマニャん投入だと思います。そもそもサイドの守備を強化できるオプションがいなかったピクシーは、苦しかったと思います。そして、ポポさんの作戦が奏功します。

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後半43分。佳純のバックパスを拾おうとする阿部に、アーリアとネマニャんがダブルチームで襲いかかります。アーリアの寄せをかわそうとトラップしたボールをネマニャんがかっさらい、阿部は転倒。ネマニャんはそのままドリブルインします。中央に相太。外にルーカス。ゴール前はニアに磯村、ファアに牟田。ルーカスのマークははゆまです。ネマニャんはドリブルしながらルックアップしてこの状況を確認してから、対面の増川との1on1に入ります。さながら源平時代の一騎打ちを思わせ、武者震いがするシーンです。ネマニャんはジリジリ内に寄せ、間合いを計ります。ペナルティエリアに入って、左に一度大きく踏み出して増川を引き付け、一気に右に切り返して増川を振り切ります。ゴール右に寄せる楢崎とコースを切ろうと飛び込む増川の間、僅かなコースを正確に狙ったゴールが決まります。いつもながらネマニャんは、スキルフルなゴールで魅せてくれます。スーペルゴラッソ。名古屋0-2東京。

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最後はアーリアに代えてたまを投入。名古屋の反撃をまったく許さずこのまま試合終了。名古屋0-2東京。

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ネマニャんのシュワ~

アーリアのシュワ~

完勝です。名古屋が問題を抱えていたとはいえ、試合のなかで打開策を見出し、確実に遂行したことは、東京の成長を感じずにはいられません。前半、チャンスが少なかったことは致し方ないにしろ、ワンチャンスを確実に決めたルーカスとアーリアの一連のプレーは、頼もしかったです。

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そして、やっぱりネマニャんはスーペルです。出場機会が少なくても、欲しいところでゴールをとってくれる選手は、とても得難いです。かつ、ネマニャんのゴールはエンターテイメント性があって、美しいです。プロとして、貴重なタレントだと思います。

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3連勝です。難所の夏場は入りこそよくなかったですけど、8月の終盤から個人そしてチームのコンディションが上がってきたような気がします。なによりも、守備がとても安定してきました。今日は名古屋のシュート精度の低さもありましたけど、ヒヤリとするシーンはほとんどなかったです。加賀ファンとしては寂しいところもありますけど、ヒョンスは無駄なアーティスティックなプレーがほとんど無くなり安定してきました。最終ラインは今の並びでベストだと思います。

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ポポさんも気持ちよかったでしょうね。言わば、相手が意識しているかいないかを問わずミシャ的なサッカー三連戦に対し3タテをくらわせたわけですから。しかも、采配をズバリと当てて。ここに来てポポさんも実戦系指揮官としてのスキルも身につけてきたのかもしれません。

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翌日、夏休みの準備のためはやめに帰京しようと名古屋駅に行ったら、なんと東京の選手、スタッフに遭遇しました。過度な人見知りなんでとても緊張したんですけど、ネマニャんとポポさんに声をかけたら握手してくれました。嬉しかった!。加賀には緊張し過ぎて声かけられませんでした(^^ゞ。

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セレッソが試合を残していますけど、暫定で5位に浮上しました。当面狙うはまさにミシャ。ACL圏内の浦和まで勝ち点差6。残り8試合。十分に射程圏内です。このまま調子を落とすことなく、一気に駆け上がって欲しいです。来年はACLに出ましょう。

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