今、ロンドンが熱い。
30回という節目の夏季オリンピックが、この街で今日(日本時間)から開かれる。
既に一部の競技は始まっていて、なでしこジャパンに負けじと男子サッカーも好発進。
05年7月のIOC総会で、パリ、ニューヨーク、モスクワ、マドリードという錚々たる顔ぶれ、なかんずく本命視されたパリを破って選ばれたときは驚いた。
ちなみに、204の国と地域が参加しているのだそうだが、「へ~え、そんなに多くの国があったの?」と驚く。
話は変わるが、20年ほど前、生産性本部の海外研修で降り立った地がロンドン、初めての海外旅行だった。
旅のメモに当時のことを、“ 夕闇迫る初冬のヒースロー空港、ホテルへ向かう車窓から眺める街はやけに暗い ” と残している。
そのロンドン、民家の屋根には幾本もの煙突が並んでいた。
石炭で暖を取っているらしく、部屋の数だけ煙突があって、その煤で街全体が薄黒く汚れていた。
壁にこびりついた煤を洗い始めた時期でもあったらしく、所によっては街が縞馬のような模様を描いていたのを覚えている。
研修途中にバスからちょいと降りて覗いただけだが、最も陰鬱な印象を受けたのがロンドン塔。
午後も遅くしかも小雨混じり、その昔、監獄として使われた名残のトーチャ(拷問)展をしていて一層陰鬱感が。
写真(上)は、その91年当時のロンドンの街(上‐左)、ロンドン塔(上‐右)とタワーブリッジ(下)。
10年ほども後にタワーヒル駅から眺めたロンドン塔は、昼下がりという時間もあって昔日のイメージはなかったが、それとても隣接するタワーブリッジ辺り、テムズ川にかかる雲が暗く重かったような。
84年に出版された「七色のロンドン」(浅井泰範著/朝日新聞社刊)、その前書きで、“ ロンドンにも色はあった ” と逆説的に書いているが、この
街の陰鬱感、傘が手放せない 気候とアングロ・サクソンというヒトの種によると勝手に思っている。
写真(下)は、03年当時のロンドン塔(上)とビクトリア駅界隈(下‐左)、そして、09年当時、テムズ川のリバーボートから眺めたビッグベン(下‐右)。
話を戻して、この歳にもなり、しかも癪に触るが病を貰ったりすると、オリンピックに限らずサッカーのW杯もそうだけれど、「ひょっとしてこの大会が見納め?」なんて、詰まらないことを考えたりも。
心配してくれる人からは、“ 病気と恋に落ちちゃうぞ ” と戒めの<コメント>も貰ったけれど。
とまれ、“ ニッポン ガンバレ! ” とエールを送ろう。それにしても時差8時間、「眠いよな~!」
Peter & Catherine’s Travel Tour No.493