アジア・オセアニアNews blog ~お日様とお月様の光と影~

アジア・オセアニア地域の通信社が配信する記事から『中国の領土紛争問題』を伝え日本の安全保障などのニュースブログ。

戦後最大の日本の軍艦「いずも」が進水 (ウォール・ストリート・ジャーナル)

2013年08月08日 | 安全保障と東シナ海紛争
戦後最大の日本の軍艦「いずも」が進水記者 Alexander Martin
ウォール・ストリート・ジャーナル 2013/08/08 10:05am 

 日本は、東シナ海の諸島の領有権をめぐり中国との緊張が続き、その軍事戦略を強化しようとする中で、戦後最大規模の軍艦が完成した。

 海上自衛隊は6日、横浜で、全長248メートル、基準排水量1万9500トンのヘリコプター搭載護衛艦「いずも」の命名、進水式を行った。ジャパンマリンユナイテッドが約1200億円で建造した「いずも」は、平和維持活動、災害救援のほか対潜水艦作戦も行う。

海自ではこれまでのところ、「ひゅうが」型ヘリ搭載護衛艦2隻(1万3950トン)が最大規模で、ヘリ11機を運べる。「いずも」はこれを上回り、14機のヘリと乗組員470人を30ノットの速さで運ぶ。2015年3月に運用開始の予定。

 同艦の命名式は、日本と中国が東シナ海の尖閣諸島(中国語名・釣魚島)の領有権をめぐりお互いに警戒感を強める中で行われた。ここ数年、8、9の両月は同諸島をめぐる対立が特に激しさを増す。今年は、香港の活動家グループが日本の終戦記念日に当たる8月15日に、同諸島に上陸する計画を明らかにした。

 日本は6月、米国との協調と、離島の奪還を想定し水陸両用の海兵隊的作戦への対応能力を高めるため、米軍を中心としたカリフォルニア州での合同軍事演習「ドーン・ブリッツ」に参加した。

 日本の防衛省は、中国の軍事プレゼンスの拡大と北朝鮮のミサイルの脅威を指摘して、軍事能力を高める計画を示している。同省は7月下旬、年内に公表する新たな防衛計画の大綱に関する中間報告を発表。計画には無人偵察機や島しょ部での水陸両用車の配備、弾道ミサイル攻撃への対処能力の改善などが含まれている。

 安倍晋三首相は昨年12月に就任して以来、中国の領土的野心と北朝鮮の好戦的姿勢に強い姿勢で臨む方針を強調している。首相は過去11年間で初めて、国防予算を増やし、米国やインドなど同盟国との防衛協力強化を約束した。

 安倍首相は、7月21日の参議院選挙での勝利によってその支配力を強め、国家安全保障問題と戦後の平和憲法を改正する目標を追求するための基盤ができ上がった。これは一方で、過去に日本軍国主義の犠牲となった中国と韓国の両国を警戒させることになった。


中国海警局の船 最長の領海侵入 (NHK NEWSWEB)

2013年08月08日 | 安全保障と東シナ海紛争
中華化思想である外国人排斥(攘夷)はもはや「中国固有の狂気の思想」となっている。

中国海警局の船 最長の領海侵入
NHK NEWSWEB 8月8日 12時11分

第11管区海上保安本部によりますと、中国海警局に所属する船、「海警」4隻が、7日午前7時半ごろ、尖閣諸島の魚釣島や久場島の沖合で日本の領海に侵入しました。
このうち1隻は7日夜に別の船と入れ代わりましたが、海警は4隻の態勢を保ちながら航行を続け、8日午前9時現在、南小島沖の日本の領海内にとどまっているということです。

4隻のうち3隻は、24時間以上領海内で航行を続けていて、中国当局の船による尖閣諸島周辺での領海侵入としては、去年9月に政府が尖閣諸島を国有化して以降、最も長くなっています。

海上保安本部は4隻に対し、直ちに領海から出るよう警告を続けています。


外務省が中国に抗議
外務省の伊原アジア大洋州局長は8日午前、中国の韓志強駐日公使を外務省に呼び、「尖閣諸島は日本固有の領土であり、領海への侵入が繰り返されていることは極めて遺憾だ。中国側の船の即時退去を求める」と述べ、厳重に抗議するとともに、直ちに領海から出るよう強く求めました。

これに対し韓公使は、尖閣諸島は中国の領土だとする従来からの主張を繰り返したうえで、「日本の抗議は受け入れられない」と述べたということです。
これに関連して、岸田外務大臣は閣議のあとの記者会見で、「今回の侵入は過去最長となっており、極めて遺憾だ。力を背景にした試みは許されるものではなく、中国側にはわが国の抗議を受け止めてもらわなければならない」と述べました。

内閣法制局長官に小松氏 集団的自衛権容認へ起用 (時事通信)

2013年08月08日 | 憲法改正と日本の安全保障
内閣法制局長官に小松氏 集団的自衛権容認へ起用
時事通信 2013/08/08-10:24)

小松一郎 内閣法制局長官 政府は8日午前の繰り上げ閣議で、山本庸幸内閣法制局長官を退任させ、後任に小松一郎駐仏大使を起用する人事を決めた。法制局長官は次長からの昇格が慣例になっており、法制局での勤務経験がない小松氏の起用は異例。小松氏は集団的自衛権行使を可能にする憲法解釈変更に前向きとされ、首相は小松氏の起用で、解釈変更に向けた環境整備を図ったとみられる。

 閣議後、小松氏は集団的自衛権に関する立場を記者団から問われ、「内閣全体で決める話だ」と語った。 
 首相は解釈見直しを検討している「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(座長・柳井俊二元駐米大使)を早ければ月内に再開。年内にも報告書を受け取る。小松新長官の下、集団的自衛権は憲法上行使できないとしてきた従来見解の修正を法制局に促しつつ、政府・与党内での議論を進めたい考えだ。
 

19世紀清と李氏朝鮮そして江戸幕府は国家の近代化に失敗した(4)

2013年08月08日 | お日様とお月様の光と影
 1853年7月8日、ペリー提督が率いるアメリカ合衆国海軍東インド艦隊の艦船四隻が浦賀沖(現在の神奈川県沖)に現れました。その黒塗りの船体の外輪船で煙突から煙りを出している異様な船を見て江戸市民は蒸気船を「黒船」呼びました。そして江戸市民が工業が発達したアメリカ合衆国の文明利器に初めて接触したカルチャーショック!!その黒船には砲門が装備されていてアメリカ側は祝砲の空砲を放ったそれを攻撃と受け取った江戸市民はパニックとなりました。

 江戸城の幕府の閣僚安部正弘は江戸市民に十分注意し船に近づかない様に命令を出しました。また浦賀奉行の中島三郎助(なかじま さぶろうすけ)をまず派遣して艦隊に接触を試みた。ところが船員が話す言葉が理解できません。「英語」だった当時江戸時代はオランダ語が主要な外国語だったので未知の言葉を中島は理解できません。どうにかこうにか聞き取ったところアメリカ合衆国の大統領の国書を受け取れと言っているようだった。けれどアメリカ側は下級役人だと解ると国書を渡さなかったのです。
 
 二度目に接触した浦賀賀奉行の香山 栄左衛門(かやま えいざえもん)はペリーは将軍の謁見を望んでいると解りました。しかし時この将軍12代将軍徳川家慶(いえよし)は病床にあり謁見が出来ないと断ると…アメリカ側は江戸湾を北上し江戸城に向かい直接国書を渡すと脅し始めました。 
 
 浦賀賀奉行所 香山 栄左衛門は…困った…

 実話、幕府は1852年7月に長崎のオランダ商館長よりアメリカ合衆国が艦隊を派遣し国交を求めて来航すると予告されていました。しかも幕府の閣僚安部正弘は二か月も前からペリー艦隊を追尾していました。薩摩藩藩主島津斉彬(なりあきら)はペリー艦隊が琉球王国から江戸に向かう報告を幕府に行っていたのです。そしてペリー艦隊の動きを各藩から報告を受け正確に把握していたのです。しかし幕府の閣僚達は何の対策を取らないまま今日のこの日を迎えました。
 安部正弘は国書を受け取ることにした。江戸城で安部を横でにらみ付けている人物がいました水戸藩前藩主徳川斉昭(なりあき)でした。
 徳川斉昭は安部の要請で海防参与を就任していました。そして斉昭はペリー艦隊の北上阻止するため各藩に海岸警備を命じいたのです。 

つづく


 お日様とお月様の光と影~東アジア近代化クロニクル(年代記)~ 
 
 第一部 19世紀清と李氏朝鮮そして江戸幕府は国家の近代化に失敗した
  プロローグ ペリー来航と黒船カルチャーショック!(1)~(4)

 参考文献 
 知れば知るほど徳川十五代 実業之日本社より
 2010年放送
 NHK大河ドラマストーリー 龍馬伝 前半 


筆者は司馬遼太郎の作品とNHK大河ドラマにかなりの影響を受けているようです。