桃から生まれたpink太郎

日々感じていることを、少しずつ書いていきたいです。

ずっとずっと大好きだよ

2008年02月27日 | keep smiling
私が小学生だったと思う。

日本人学校にも通っていた私は、先生から『ずっとずっとだいすきだよ』という物語をわたされた。



ぼくが飼っていた犬のエルフィー。

どこに行くのも一緒。

家族みんなでエルフィーをかわいがっていたけれど、エルフィーはぼくの犬だったんだ。

エルフィーはいたずらもいっぱいして、家族によく叱られたけど、みんなはエルフィーのこと大好きだった。





好きなら好きっていってあげればよかったのに、誰もそれをいわなかった。

言わなくてもわかるっておもってたんだ。



いつしか時がたち、ぼくのせはどんどんのび、エルフィーはどんどん太っていった。

散歩も嫌がるようになり、獣医さんは「エルフィーはとしをとったんだね」そういった。



ぼくは、エルフィーが寝る前には、まくらをやって

「エルフィー、ずっとずっとだいすきだよ」っていってやった。



あるあさ、目を覚ますとエルフィーは死んでいた。

ぼくたちは、エルフィーを庭に埋めた。

にいさんやいもうともエルフィーがだいすきだった。

でも、すきっていってやらなかった。



ぼくも悲しくてたまらなかったけど、いくらか気持ちが楽だった。

だって、毎晩「エルフィー、ずっとだいすきだよ」っていってやっていたから。



となりのこが子犬をくれるっていった。

もらってもエルフィーは気にしないってわかってる。

でも、ぼくはいらないっていった。

かわりに、ぼくがエルフィーのバスケットをあげた。

そのこのほうが、バスケットいるものね。



いつかぼくは、ほかの犬をかうだろし、ほかの動物を飼うかもしれない。

何を飼ってもいってやるんだ。

「ずーーとずっとだいすきだよ」って。



こういう話です。

私の大好きな本の一つで、今私の目の前にあります。

暗記できるくらい読みました。







好きなら好きっていえばよかった。

言わないとわからないって思っていたのだから、ちゃんと言えば良かった。

ちゃんと伝えていれば、少しは気持ちも楽だったかもしれない。



これからいろんな人に出会うでしょう。

私が誰に出会っても、微笑んでくれるのはわかってる。

でも、今はだめ。

心に鍵をかけましょう。



いつか「ずっとずっとだいすきだよ」っていうときのために。


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