桃から生まれたpink太郎

日々感じていることを、少しずつ書いていきたいです。

Rちゃんのこと

2008年02月12日 | omoi
私が家庭教師をしているRちゃん。(14歳女子)学習障害(LD)とよばれる障害のあるお子さんです。

お父様のお仕事でCanadaで生まれ、LAにやってきて、来年日本に帰国する日本人です。



LDというのは、知能指数が低いわけではないのに、ある分野だけ学習効果が見られない障害のことです。(かなりさくっとした説明ですが)

つまり、知的には普通だけど、Rちゃんの場合言語的分野にひどい落ち込みが見られます。



最初は、現地校での数学・英語の宿題をみていたのですが、その過程において言語分野のひどい落ち込みに気がつきました。

気になった私は、日本語はどうなんだろう?と思い、漢字の読み書きのテストをしてみました。

小学1・2年レベルから進歩が見られないことがわかりました。

お母様に話し、専門のところでの受診を勧めました。そこでLDとの診断。



LDの子どもは、その障害から、物を片付けられないというsyndromeをもつことがあります。

私が彼女の部屋に入ると、机の上の片づけから始めないと勉強できません。

ちらかっていても気にならない性格ではなく、それ自体が障害なのです。

自分で捨てるもの・捨てててはいけないものの区別をつけることもできません。

だから、ひとつひとつ、「これはメモだよね?もういらないよね?捨てるよ」「これは、テストの範囲表だよね?大事だよね。ファイリングしとこうね」と言いながら取捨選択させます。



彼女は現地校のほか・土日には日本人校にもいっています。

そこで、漢字テストがあります。

どれだけ勉強していっても、忘れてしまうRちゃん。

友だちからは怠けてると思われています。

なぜなら、理科や数学は普通だからです。



ずっと前から手立てがありません。

Rちゃんの脳から零れ落ちていく漢字を手ですくってあげたい衝動にかられます。

一回の練習で100%忘れても、2回目の練習のあとは忘れるのは97%になっている。

3回目は・・・練習の積み重ねが一番の近道だってわかる。

こうやって、スクリーンを重ねて重ねて、何枚でも重ねて、こぼれる網を小さくして、記憶をkeepしていくんだってわかる。

とても素直なRちゃんだから、練習することに愚痴をこぼしたことはありません

辛いのはRちゃんだってこともわかってる。





でも、彼女に何をしてあげたらいいのでしょう。

昨年からかわってないのです。

何ができるの?という気持ちはかわってないの。

私には、これができる!ってものが未だに見つからないです。