フランスに揺られながら DANS LE HAMAC DE FRANCE

フランス的なものから呼び覚まされることを観察するブログ

J'OBSERVE DONC JE SUIS

わがタイプライターの物語 L'HISTOIRE DE MA MACHINE A ECRIRE

2006-03-28 00:28:09 | Qui suis-je

帰りに本屋に寄る。ポール・オースターの 「わがタイプライターの物語」 « The Story of My Typewriter » が目に入る。彼のタイプライターについての思いがサム・メッサーの絵とともに語られるコーヒータイムの本。バスの待ち時間に読みながら、わがタイプライターの物語を思い出していた。

最初にタイプライターを手にしたのは、中学時代、おそらくブラザー (自信がない) の叩きつけるもの。その後の記憶は抜ける。アメリカに行く時にはIBMのタッチの重いものを持って行ったように記憶している。アメリカで電動式に切り替え、その軽さに感動したことを思い出す。そしてはっきり覚えているのは、アメリカから帰る時、退職金で買った3行ほどのメモリと小さなモニターが付いたIBM。その3行分であればバックするだけで白テープが訂正してくれる優れものだった。

丁度その頃だろうか。パソコンが出始めたのは。日本で最初にしたことは、NEC98の最初のモデルを仕入れること。当時のフロッピーディスクは8インチ。プリンターとして私の IBM タイプライターをつないだ。印刷が始まるとものすごい騒音を発するが (そのためのカバーまで売られていた)、今ではよい思い出になっている。これは余談だが、当時相当に気合が入っていたのだろう。〆て100万は優に超えていたが、借金をして仕入れている。今考えると驚きである。
  
その後、デスクトップは IBM、Compaq、Dell、Epson などと変遷。ラップトップも Dynabook、Epson、Vaio、Mebius などを経て現在の Let's Note に辿り着いた。これは軽く、持久力があり、台の角度が手を置いた時の感触を心地よいものしており、今一番気に入っているものの一つになっている。紹介していただいたF女史に感謝したい。

ところでポール・オースターのタイプライターのように、四半世紀を超えて住む場所が変わっても使い続けているものが自分にあるだろうか。少し前までは爪切り、そして今でもなぜか使っているのはアメリカで仕入れた3センチほどの厚さの板2枚 (一方は金属製の足をつけてテーブルに、もう一つは2つのファイルボックスの上に載っている)、それにプラスチックのヘアーブラシ。意外に少ないものである。

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(version française)

コメント (6)
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