フラメンコ超緩色系

月刊パセオフラメンコの社長ブログ

紫ソレア [212]

2008年06月08日 | 四季折々





 

                   紫ソレア









          



       逢うことの 叶わぬ夢の 彼方より

        降りしまぼろし 紫ソレア

 

 

 


     【サルでもわかる作品解説】

 

 毎年恒例、明治神宮の花菖蒲鑑賞会(第28回/発足当初より会員は私1名)にて詠む。
 「ソレア」とは“フラメンコの母”とも称されるフラメンコの代表的曲種のことだが、決して布羅綿子という娘さんの母親ではないことを憶えておいて損はない。

 で、この句の季語はもつろん「ソレア」で夏。
 雨の多い六月あたりに、音楽としてのソレアに親しむことの多い私が勝手に季語化したものだが何か。
 美しいむらさき菖蒲にソレアを連想するところに、この作者の歌人としての傑出したセンスを感じるのは私だけだと云っても過言ではないだろう。


 薄幸孤独なアイレを帯び、紫色のよく似合う、
 青春を共にした、いまはなき佳人への即興オマージュ。







 


       



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