パパと呼ばないで

再婚した時、パパと呼ばないでくれと懇願した夫(←おとうさんと呼んで欲しい)を、娘(27)「おやじ」と呼ぶ。良かったのか?

2019年08月02日 | 衣・食・住
8月2日(金)晴れ

ブログ仲間がツィッタ〜でぼやいている。
なになに?
会社の人たちと四人で食事に行ったのだが、鰻の蒲焼きを一人前しか頼まなかったことに苛立っての、帰り道のつぶやきらしい。
四人中お二人は、呑んで酔っ払ってて、鰻いらな〜いという事だったが、なぜそこで一人前になるか!?と憤っておられる。
運悪く、ちょうどその時彼女はお手洗いに立ったところだった。
できる事なら時間を巻き戻して...とまでおっしゃっておる。
別の事を呟きながら、また鰻を思い出しては、「きーーーっ!鰻っっっ!」となっておられる。
ワタクシ、これが「焼肉」とか「お寿司」とかだったら「まあ。残念だったわね〜」とくすっと笑い、心で「おやすみ〜いい夢を!」と思いながら寝る。
しかし話が鰻となると事情が変わる。
色々なことが思い出され、蘇ってくる。
静かについった〜に文字を打ち込みはじめる。

     世間一般では高い鰻の評価が、自分と周りとで温度差を感じる事が多い。
     まず実家の母が食べない。従姉も嫌いじゃないわよというスタンス。
     好き嫌いの表明をしない夫も、実はそれほど好きではない。
     我が娘も、ママほどの熱意はないわと言う。
     明日は鰻買って一人でお昼に食べようと今、決意した。

140字という文字数制限の、残すこと4文字までギリギリつぶやく。
この136字を今から2千字に膨らましましょう。

土用の丑の日の辺りになると、ニュースでは必ず鰻鰻鰻。
昨今の稚魚の不漁問題も相まって、この先、鰻を食べられなくなったらどうしましょう的に鰻好きの人間たちの心をザワザワさせる。
もちろん、ワタクシも、すごく心配している。
とはいえ、滅多に食べない。
というのも、まあ、値段がどんどんみるみる高くなっていってるというのもあるが、
ワタクシの周りの人たちの鰻への熱意がワタクシほどではないということに気づいたからだ。
小さい頃、夏のちょうど食欲が落ちる頃の夕餉に鰻が登場していた。
今ほどのごちそう感もないくらい、まあまあの頻度で。
我が母はナマモノを食べられない人だ。
子供の頃は全く気づかなかった。
お刺身も鰻も父とワタクシ達でガシガシ食っていた。
「ワタシはいいわ。あなたが食べて。」的な良妻で、優しい母なのだと思っていた。
自分が嫌いなものは食卓にあげないという人もいる中、家計の許す範囲で、満遍なくいろんな食材を食べさせてくれたことには感謝する。
いまだにワタクシは帰省した折に張り切って「お寿司食べに行こう!」と言っては夫やら従姉から「お母さんが(おばちゃんが)食べられないでしょっ!」とたしなめられる始末。
それほど母は上手に自分の好き嫌いを隠し通していた。
鰻も然り。
従姉妹がふっくら大きな鰻を持ってきてくれた時も
「私はいいわ。」
これだ。この言葉に騙されていた。
「お母さんは食べたいのを我慢してあたしにくれるのね!」
違います!嫌いなだけでした。
そういう従姉も「まあ、あたしもそんなに好きじゃないわ。」
え〜〜〜っっ!!!

鰻は日本人ならみんな大好きだろうと思い込んでいたのが、ガラガラと崩れていってる。
乱獲が稚魚不漁の原因ならば、食べる頻度を減らしてでも、細々と死ぬまで食べ続けたいと思っていたが、
あれ?意外と鰻好きって限られているのかもしれん。
少なくともワタクシの周りでは、ワタクシが一番鰻好きだと胸を張れる。
「◯◯が嫌い」と言うのは負けを公言してるとでも思い込んでるような夫ゆえ
滅多に食べ物の好き嫌いを話さない。
だが、この時の会話で、鰻への気持ちも知りました。
そんなこんなで、我が家の夕餉に鰻が登場する回数は減った。
しかし、このツィートを書きながら明日のお昼は鰻丼にすると誓う。

翌朝。
◯エツのチラシに宮崎産鰻の特売がっっっ!土用の丑の日の売れ残りね!
そのチラシの鰻に見入っていると、最近お気に入りバナナスムージーを飲みながら夫が
「そうそう!ローン、終わったよ。多分今月で。」
何ですって!来年の3月ギリギリまでローン組んであると思い込んでたっっっ。
まぢですかっ。
あの、地獄のローン、終わったのですか。ワタクシの戦いも終わったのですね。
しみじみ感慨深い。
タイミングが良すぎる。
これは神さんがワタクシに「よう頑張らはった。鰻でも食べてあんじょうしぃや〜」と言っているのね。

今までは、一尾を家族三人でちびっとずつ食してましたが、今日はこの三分の二を鰻丼として食します。
美味しい。
スーパーの鰻でこんなに感動するなんて、鰻好きを公言していいものやらって感じですが、いいのいいの、まぢ美味しい。
でも市ヶ谷の鰻はもっと美味しいと思うから、是非誘ってください。
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2 コメント

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Unknown (るい)
2019-08-03 00:08:45
私の無念さがこんなにもnさんに通じるなんて、嬉しすぎて涙が出るレベルです。
実は私も、自分がここまで鰻好きとは水曜日まで知りませんでした。
何となく夏にしか食べてはいけない気がして、普段は滅多にいただかないせいか、せっかく解禁されてる期間だっつーのに半人前で満足しろっつーのか!!という怒りが抑えきれなかったものと思われます。
あと、せっかくボスの奢りなのにというのも大きい。

書いているうちに、またしても怒りが再燃してきました。
夏が終わる前に、ぜひお付き合い下さい。

ちなみに、鰻を一人前しか頼まなかった張本人は鈍感力の鬼なので、私の怒りは1ミリも感じてません。
鰻を頼むセンスのないまま世間に出て、大きな恥をかくが良い。
返信する
るいさんへ (n)
2019-08-03 11:15:11
>鰻を頼むセンスのないまま世間に出て、大きな恥をかくが良い。

うわぁ〜ワクワクするっ。
どんな恥をかいていただく?
叶姉妹の胸に挟まれながら「一人前?一人前?小さな人ね。」と笑っていただく。
あれ?これって意外と嬉しいかもしれない・・・
書類にどうしても「鰻」という字が書けなくて(←るいさんの呪い。何ならワタクシも呪うの手伝います)芦田愛菜ちゃんに、気の毒そうに笑われる。
・・・ダメだ。もう少しパンチのきいた赤っ恥をかかせねば彼はまたこういう過ちを繰り返してしまう。もうしばらく考えます。いい考えが浮かんだらまた連絡します。
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