昨年末に後ろのシリンダヘッドのオイル漏れは保証で修理できましたが、今度は前側のシリンダヘッドからのオイル漏れです。
筑波山ツーリングの時は問題なく、数日後に乗ってから数日してシリンダーを見たらエキパイ側にオイル漏れの後があり汚れていました。ロッカーボックスのベースガスケットからオイルが漏れています。
修理手順です。
1.シートを外す。キャリアを付けたのでキャリアも外さないとシートが外せません。
2.タンクを外す。点火コイルを止めているネジと配線カバーのネジも外さないとロッカーカバーが取り難そうなので外しておきました。
3.エンジン前部の黒いステーを外す。隙間が狭いので逃げを作るためです。汚れたところも拭けます。
4.ロッカーカバーアウターのボルトを均等に少しずつ緩めて外してからカバーを外す。
5.点火プラグを外し、後輪を浮かしてギアを5速に入れ圧縮上死点にして、バルブスプリングが伸び切った状態でロッカーカバーインナーを外す。
1-4は無事に作業が進みます。
5の圧縮上死点はなかなか厄介です。なにしろ初めて見るので圧縮上死点と排気上死点を間違えないようにしないといけません。
ロッカーカバーを外した状態です。前側のバルブスプリングをロッカーアームが押している状態です。圧縮上死点は、両方のスプリングが伸びていないといけないので、リアタイヤを回して圧縮上死点の位置を探します。リアタイヤを回すのに力がいるので一人では結構大変です。
ストローをシリンダーに入れて状況を見ながらリアタイヤを少しずつ回します。この時の注意は前進側に回し、逆に回してはいけないとのことです。ストローにマジックで印を付けています。ロッカーアームも両方とも一番上に来てスプリングも伸びています。圧縮上死点が出たら、両側(前後)にあるヘキサゴンボルトを緩めます。
ヘキサゴンボルトを外したら、写真の三角形に位置する銀色のボルト3本を外します。最後に4本の黒いボルトを対角線に1/8ずつ緩めながら外します。
狭いので少し手間取りましたが、無事にロッカーカバーとボックスが外せました。カバーは少し固着していたので角をプラハンマーでコツンと叩きました。ボックスは、かなり固着していたのでドライバーをテコにして外しました。前側にオイル漏れがありました。
スクレーパーを使ってベースガスケットを剥がします。上側には黒いゴムのパッキンが入っています。
シリンダー側のガスケットも剥がしきれいにします。平面は出ているようです。
使用するガスケットは、 COMETIC製 2007年以降スポーツスター用(883/1200兼用)ロッカーボックスガスケットキット3400-9195です。2セットが入っています。ボックス用ベースガスケットは金属にコーティングがされていますが段差があります。ネットでこのまま取り付けたら後日オイルが漏れて再度液体ガスケットを使用して組み付けたとありました。なので、手持ちのキタコ液状ガスケット 5G KC-027(シリンダーヘッド/ マニホールド用) があったのでガスケット両面に塗ります。うまく薄く塗りつけられなかったので少し厚くなりました。 あとで、ガスケットの販売ページを調べていたら、ジェームズのガスケットにはゴム状のパッキンが付いているようでした。でも価格が高くなります。
液体ガスケットの乾燥時間が7分からと書いてあるので写真を撮っている暇がありません。
組み付けは、取り外しの逆の手順で進めます。ガスケットを置いてボックスを取り付けるのですがガスケットが滑ります。ガスケットがはみ出ないように確認しながらボルトを締めて固定します。ボックスを取り付ける前に溝をきれいに拭いてからゴムパッキンを取り付けておきます。
なんとかロッカーボックスを取付け、続いてロッカーカバーも取り付けました。締め付けた時に液体ガスケットがはみ出たのできれいに拭いておきます。前回タンクを外した時にフレームの塗装に傷がついたので、手持ちの艶消しブラックを塗ったのですが変なので後日艶ありを塗りました。
数日空けた方が良いかなと思い、3日後にガソリンタンクを取付けてエンジンを掛けます。シリンダヘッドから煙が出ます。え-と思いましたが、ビラーゴのエキパイガスケットに液体ガスケットを着けた時も煙が出たのを思い出しました。5分位で煙がでなくなり、10分ほどアイドリングを行いました。エンジン停止後にヘッド部を確認しましたがオイル漏れはありません。
後日 試走に行き、数日後にオイル漏れがなければ修理は成功ということになります。
写真はアイドリング時のバッテリー用パルス発生器です。これは、ヤフオクで購入したのですが、ハーレーのバッテリーは密封タイプで対応するか問い合わせたのですが、返答はもらえませんでしたがとりあえず付けています。それとアイドリング時の電圧13.63Vです。
それと、携帯工具です。半分に折り少し丸めてプラグレンチとともにバッグに入れます。このほかにも別に少し工具があります。
今回の作業で、上記の工具とインチのソケット・メガネレンチ等とミリ工具も使いました。
XL883Lは、OHVということもあり構造はそれほど難しくはありません。それと、このタイプのエンジンのヘッドからのオイル漏れは多いのでネットに情報がたくさんあります。それらの人の情報を参考にしてオイル漏れを直し、次回の自分用にまとめてみました。でも、もう漏れないでほしい。最近は、いじるのも少し面倒になってきました。