アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

飯盛山 白虎隊士中二番隊の蘇生者

2008年10月19日 | Weblog
   飯森山 白虎隊士中二番隊の蘇生者

 「飯盛山(いいもりやま)」と、聞くと、「ああ、白虎隊の!」と、なりがちですが、実際日本には、「めしもりやま」と読むものを含めると、10指にあまる飯盛山があります。
 私がこのたび訪れたのは、福島県会津若松市にある、白虎隊士自刃の地の飯盛山です。標高は、314m。観光客は、年間200万人。
 飯盛山にあるのは…
○ 白虎隊士中二番隊十九士の墓
○ 正栄寺、宇賀神社
○ さざえ堂
○ 白虎隊士自刃の場
○ イタリアからの記念碑
○ ドイツからの記念碑
○ 松平容保の歌碑
○ 飯沼貞吉の墓(白虎隊士中二番隊の蘇生者)
○ 白虎隊記念館

 さあ、飯盛山へ登るぞ!む、むむー…。階段が、急斜度!壁のよう。士気を削がれるが…なんと、ありました。動く歩道が!エスカレーター、300円。ここは見栄を張らず、300円払った。30mほどで二本目のエスカレーターへ乗り換え。労せずして、中腹の広場へ到着。
 イタリアからの記念碑、ドイツから贈られた石碑を見て、山へ向かって右手の白虎隊自刃の地へ。
 途中、白虎隊士中二番隊の蘇生者、飯沼貞吉の墓を見る。飯沼貞吉は、「武士道」を語るに、重要なメッセージを持っています。

 戊辰戦争(会津戦争)に際して、会津藩は、玄武隊、朱雀隊、青龍隊などを組織した。その一つ、14~17歳の武家の男子によって構成された部隊が白虎隊。
 白虎隊は本来は予備兵力。「士中隊」「寄合隊」「足軽隊」から成り、隊員数は、340名程度。
 1868年。戦況は圧倒的不利。城下防衛が任務だった白虎隊も、前線へと進軍した。まず、ここですね第一のポイントは。少年兵は、ただ死にに行くだけであることを意識しない人などいたはずがない。それでも行かなければならなかった。領民総玉砕もいとわずでしたから。
 精鋭をあつめた士中隊。二番隊は、戸ノ口原というところで、潰走。飯盛山へ後退した。武家屋敷が燃えているのを、鶴ヶ城が落城したものと誤認。総勢20名が自刃。ここが第二のポイント。その中で、飯沼貞吉だけが一命を取りとめた。

 飯沼貞吉、折角蘇生しても生きていけませんよ。再び、自刃しようとしなかったのは、「追い腹を切る事を禁じられた」からですね。「絶対服従」これが、教育で最も大切なことです。ここが、最重要ポイントです。
 白虎隊というと、自刃した19名と、飯沼貞吉かのような認識になっています。実際、生き延びた白虎隊士は、290名だそうです。この人数は、白虎隊士の80%。
 飯沼貞吉は、生き残ってしまった自分をせめて、会津から姿を消した。14歳が戦闘の混乱の中を逃避行…。逃避直後は、喜多方市の造り酒屋に数日間身を寄せた後、不動堂に隠れ住み1ヶ月ほど滞在したところまで判明しているそう。その後の数年の行動は不明。
 4年後の1872年、18歳で工部省技術教場に入所。修了後、電信建築技師となり逓信省に勤務。日本全国の電信電話架設に尽力した。78歳で死去(1854年~1931年)。
 良く生き続けてくれました。10歳から、会津藩校日新館で教育されていたからだと確信しています。しっかり勉学に励み、国民に貢献してくれました。「ならぬものはならぬ」つまり、「絶対ダメ。絶対服従」そのことが呼吸をするように当たり前の教育。玉砕のために戦場へ行き、城が落ちたのに自分たちだけ生きていられないという考え…。自刃を禁止されたら、屈辱に耐えてそれを守る。教育の成果です。

 「戦後の日本の教育が悪い」何が悪いのか?どこが悪いのか?「服従」を教えなかったのが悪いのです。何度も言いますが、自由だよ、平等だよ、思った通りにやってごらん、夢は叶うよ、みんな違ってみんないい、オンリーワンだよ、子どもが主人公・・・歯が浮いて、全て抜けてしまうような言葉の数々。その無責任さ、危険さを考えず、それらの言葉を発し、「民主教育の担い手でございます」などとほざく。勘違いでそう思っている人もいれば、サボタージュの言い訳としてそれらの言葉を並べるものもいる。能力がないので、そういう言葉で保身する人もいる。口先だけで、汗をかくことをしなかった大人たち・・・その成果は、身勝手な無差別殺人に代表されています。社会が悪い?「悪いのはオマエだ!」と、言ってやりたいが言われても理解する力がないでしょう。社会に、自由も、平等もあるわけがない。そんなことぐらい子どもだって知ってますよ。思った通りにやってごらん?思った通りに歩行者天国へ来るまで突っ込んだってか!思った通りにやるのは、犬や猫…いや、犬や猫だって考えて行動しますよ。夢は叶う?いつまでも寝言言ってろ!みんな違ってみんないい…みずずさんのお考えの通りならもちろんいいです。曲解して犯罪の弁解に使われてはたまりません。オンリーワン?だからなんなんだ!ベトちゃんドクちゃんのような気の毒な例を除いて、皆生まれてきたときからオンリーワン。あらためて、言われるまでもない。子どもが主人公?このような言葉を発する教員は辞めさせた方が日本のためです。子どもをおだててどうする?指導力のなさをカバーするのかね?姑息な。人は皆、自分が主人公だろうが!おっと、このカテゴリーになると興奮してしまう。「だめなものはだめ、服従させる教育」を取り戻そうよ。日本の大人たち、特に教育に携わる者は、会津藩校日新館什の掟に学んでほしい。一つ間違わないでほしいことは…武士道をしっかり理解して子ども達に指導していただきたい。「皆さん!白虎隊のように、努力が報われなかったら自刃しましょうね」ではないってこと。

 飯沼貞吉の墓は、飯盛山にありますが、他の隊士の墓から距離を置いて建っています。その理由は、生き残った事に対し「武士としての最期を遂げず生き恥をさらした」という非難があるからでしょう。生き残ってこそ武士道。死を選ぶのは、武士道とは全く違います。

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