アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

ヒトはアリじゃない…

2016年03月24日 | Weblog
 「また、担任を持たせられない教員が転入して来るんです」
 とある小学校の教職員のぼやきです。この小学校の現状を知っているだけに、私としましても、「またぁ!?(また増えるのぉ!いないほうがいい先生がぁ!←これは、決して言いませんから)」と、気の毒になりましたよ。
 すぐさま脳裏をよぎったのが、「2-6-2の法則」。組織論では、この「2-6-2の法則」がよく引き合いに出されます。職場で優秀なのは2割の人で、6割は普通、残りの2割は落ちこぼれという…。

 当然ながら、落ちこぼれの2割を早く異動させて、優秀な人材を獲得しようとするわけです。お互いがそうしようとするから、どこかが落ちこぼれを押しつけられてしまいます。毎年落ちこぼれを拾わされると…「2-6-2」が、「0-0-10」に…とはならないようで、落ちこぼれの皆さんが新たな「2-6-2」を形成する。つまり、「落ちこぼれ2-6-2」では優秀な2割も、ほかの職場へ行くと落ちこぼれに戻ることもあるのかな。

 ともあれ、学校という職場での「教職員2-6-2」は、子どもたちの人生に大きな影響を与える大きな問題です。

 で、北海道大学大学院農学研究院の長谷川英祐准教授のチーム…アリの集団行動に関するユニークな研究で知られているのだそうで…。興味深い研究結果が報告されまして…働きアリにも2割ほど怠け者がいる…。こ、これって、「2-6-2の法則」?
 長谷川准教授・・・2割ほどの怠け者、彼らは本当は怠けているのではなく、勤勉なアリが疲れて休むと、代わって働きだす。集団の長期的存続には「働かぬアリ」も不可欠。なるほど、アリの世界はそうなっていたか!
 落ちこぼれの教員は、アリの世界のように、「優秀な教員が病気などで働けなくなったときに代役を務めることができるのか?」。これはぁ、ないっ!

 人間の世界、アリの世界とは違うってことかねえ。