今でも覚えているのは、(忘れると書いておいて覚えている言うのも変だけれど) 中学校の部活の帰りに校庭の端、校舎の壁の横にカバンを置いておいたのを忘れて帰ってしまったことがあった。あんなに毎日持ち歩いている大きな物を、それもいつも置くような場所にいつものように置いておいて忘れるなんて、我ながらどうした事かと思った。
忘れると言うのは癖のようなもので、長年人間をやっていると何を忘れるか傾向と言うものがあるのがわかる。
(1)年代を忘れる。
あれは何時の事だったかはかなり忘れる。病院に行くと手術した経験や治療を受けた経験を聞かれるが、その事自体は覚えているにしてもそれが何年前の事だったかは完全にわからない。だいたい5年前、10年前、15年前、そして大昔程度しか覚えられない。そうなると13年前や12年前あたりはどっちに入れてよいのか絶対に迷う。
(2)金額を忘れる。
中国のシンセンに香港から入ったときにお金を全然持って入らなかったのを入国してから思い出したりする。物の値段もすぐ忘れるので何か買おうと計画して下見しても全く次回の参考にならなかったりして結局無意味に高い物を買ったりしてしまう。よくキャサリンさんに陥れられるのは預金額で、今いくら銀行に入っているかと聞かれるといつでも同じ金額を言うはめになる。ひどいときは数百万円単位で答えが合わない。
(3)人の名前と顔を忘れる。
一度会った人と初対面かと思うことがあるし、なかなか名前が覚えられない。キャサリンさんは変装している芸能人の顔がわかるし、遠くで会った誰かの顔認識やブログで顔に星マークが入っている人でさへも街で見るとわかる。不思議な才能だと思うが、どっちが正常なんだろう?
(4)物の保管してある場所を忘れる。
これは毎日たいへんな思いをする。整理してあればあるほど物の置き場がわからない。雑然としていても動かさない方が楽だ。
(5)失敗を忘れる。
キャサリンさんによれば同じ失敗を繰り返すらしい。これは良いじゃないかと思ったりしている。