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もんく [とある港街の住人]

イフタール、ハングリーマンを救え

ご存知の通り、ラマダン、つまり断食の月に入っている。(ラマダンを知らない人は検索して欲しい。) 断食の時間は日没とともに終わる。終わると当然食べる。当たり前だが、食べないと死ぬ。なので、食べる。

が、何を食べるか?、それは問題だ。

「何を」と言うのは、ご飯にするかパンか?、フライドチキンかカレー、それともラーメンにするか....のような問題を言っているのじゃない。じゃ、何なんだ?!

工場で働いている作業員はいつも昼ごはんはお弁当だ。寮でご飯を炊いて、豆のカレーとか野菜や魚の入ったカレーなんかをお弁当箱かビニール袋に詰めて持ってくる。朝バスに乗る前だから多分ご飯を炊くのは朝7時前後。それを持ってバス乗り工場にやってくる。お昼の時間は12時半。と言う事は、調理から食べるまでは5時間半から6時間。

それならまだ普通に食べてもお腹こわす事も無い。

が、ラマダンでそれができるか? 食べる時刻は午後7時半だから、12時間後になる。ちょっと無理かも知れない。それは彼らでもわかる。だからと言って工場の近所の店で食べたり買ったりできるかと言うと、それは値段的に無理だ。どう安くしても5リンギほど、日本円で140円。10日で50リンギ、20日で100リンギとなると彼らにはけっこうな金額なのだ。

100リンギはマレーシア的には1万円の感覚。外国人作業員にはその数倍に感じる事だろう。

出前と言う選択肢もあるにはあるが、ラマダン時期は割高で近所の食堂以上に使えない。こう言う事について、マレーシア人は高い高いとか言いながらなぜか喜んで消費している。日本で大型連休に高いけど旅行に行くのと似ているかも知れない。

マレーシア人、どうもそこのあたりで思考が停止するらしい。

思考停止って言うのは、結局、自分の食べる事だけ考えて、つまりは断食後の食事は楽しみなんだろうと言う事。午後も過ぎるとその事ばかり気になって気になって、どうも他の事は考えられなくなるらしい。まして、他人がどうかなんて何も思わない。

同じムスリムが腹減らして食べ物が無くて、飲み物だけで我慢して、家に帰って9時過ぎにやっとご飯を炊いて食べるなんて宇宙の果てのそのまた先位の事になっている。神さまは断食の時刻を指定したが、同時に困っている人を助けろとは言わなかったのか?

いや、言ったはずだ。

と言うわけで、仕方ないから人事にメール書いて送っておいた。この現状、君たちムスリムはハングリーマンを救えるよね?、と。ハッと思ったのか、すぐに何とかするとか返信があった。どうなったのかな?
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