温泉クンの旅日記

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赤目四十八滝(2)

2023-04-16 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <赤目四十八滝(2)>

 さて、こちらも赤目五瀑のひとつである、布曳滝(ぬのびきだき)だ。

 

 高さ30メートルから一条の布をかけたように落ちる滝で、なかなかの美しさである。

 

 なんでも全国各地にある同名の滝があるが、赤目の布曳滝はその代表格とのこと。

 

(そろそろ、引き返す時間だな・・・)
 腕時計をみると、30分を過ぎたところである。赤目五瀑のうち、不動滝、千手滝、布曳滝と三つ巡ったことで満足し、残りの二つである荷担滝(にないだき)と琵琶滝はあきらめよう。

 伊賀と大和の国境を流れる「丈六(じょうろく)川」の支流、”滝川”の赤目渓谷は修験道の霊地として知られ、「赤目」の名称は修験者の元祖である「役の小角(えんのおずぬ)」が滝行を行った際、赤い目の牛に乗った不動明王が出現したとの伝説に基づく。
 修業の場というだけあって、切り立つ断崖、滝、渓流、岩場、それに遊歩道を外れればどこも急峻な山路である・・・。

 

 修験道の修業の場であっただけでなく、「忍者修行の里」とのネーミングがつけられているほど忍者との縁が深い場所でもある。
 伊賀忍者の祖で、多くの忍者を輩出したとされる「百地三太夫」が霊地として修行や参拝をしていたといわれていたり、織田信長との死闘を演じた伊賀忍者の「百地丹波」が修行をした地などともいわれている。

 

 

”赤目”と”忍者”といえば、本格派忍者漫画の第一人者「白土三平」が設立したプロダクションの名前が「赤目プロ」だったが、この地との関係は定かではない。
 白土三平は「忍者武芸帳」でデビュー、「カムイ伝」、「ワタリ」、「サスケ」、「カムイ外伝」など次々をヒット作を発表して、昭和生まれの子どもだけでなく青年の漫画ファンをも熱狂させた。
 白土漫画ファンであったわたしが、「赤目」という名前にぐっと魅かれたのもそのせいかもしれない。

「あれっ、休業かよっ!」

 

 一個だけでも食べてみたかったのだ。名物に、「へこきまんじゅう」とは、まさにご乱心もののネーミングで、まだ付き合いの浅い恋人には勧めにくいであろう。
「さつまいもの生地」で焼き上げたシンプルなまんじゅうで、その中にあんこや、りんご、チーズなどが入っているらしい。

 

 

 来るときには10時過ぎれば開店するのかと思ったが、「へこきまんじゅう」の店だけではなく、シーズンオフのせいだろうか一帯の土産物店や飲食店も一斉にすべて休業しているようだ。そういえば、千手滝の近くにある食事休憩ができる「千手茶屋」も営業してなかった。

 

 しょうがないので、バス停に直行する。なんか、誰もいないのが不気味。
「うそっ、11時22分発のバスがないじゃんか。次のバス・・・は、13時40分!」

 

 いまからだと約2時間半以上も待つのか。しかもなーんもない、ここで。
 しかしさーあ、送ってくれた赤目温泉の宿の人も、シーズンオフだから時刻表に充分にご注意くださいとかなんとか言ってくれれば・・・。
 とはいえ、下調べが甘いのはすべて間違いなく、この自分のせいだ。
 まったく、ローカル路線バスには苦労するぜ。土日祝とか、曜日とか、シーズンとか。
 しょうがない。ベンチで一服して、赤目口駅まで歩くか電話でタクシー呼ぶかを検討するとしよう。

 そうそう、きれいに整備された遊歩道だけど、途中に垂直に近い階段もあったからくれぐれもご注意を。


  →「赤目四十八滝(1)」の記事はこちら
  →「伊賀の里、赤目温泉(1)」の記事はこちら
  →「伊賀の里、赤目温泉(2)」の記事はこちら
  →「伊賀の里、赤目温泉(3)」の記事はこちら
  →「伊賀の里、赤目温泉(4)」の記事はこちら


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