<赤目四十八滝(1)>
“滝”を見るといえば、熊本の『菊池渓谷』以来のことになる。
(あそこが『赤目四十八滝』の入口か・・・)
目の前の「赤目四十八滝管理センター」の建物は、赤目地域に棲息しているサンショウウオを中心に展示している「日本サンショウウオセンター」の展示館でもある。
外に設置してある券売機で入山チケットを買い、入口のところの窓口の女性に出すと、
「上のほうの滝までいくと、ところどころ凍ったところがありますから、足元に気をつけてくださいね」
親切な忠告ありがとう。でもだいじょうぶ、そんな上まで行くつもりはまったくないからね。
腕時計を確認すると、だいたい丁度10時である。
11時22分発のバスに間に合うように帰ってきたいので、ざっくり80分の時間限定での観光である。片道30分ほどいったところで、きっぱりと引き返すつもりだ。なにしろ4キロ続く「赤目五瀑」観賞だけとしても、往復にはたっぷり3時間はかかる。わたしはそれほど滝マニアではないのだ。
赤目四十八滝とはいうが、実際のところはそんなになくて二十余りだそうだ。
入口にあったコインロッカーにザックを放りこみ、身軽になって建物を抜けると遊歩道が始まった。
しばらく歩くと、開けた河原のあちこちに、竹を組み合わせたものが乱立していた。
赤目渓谷では秋冬限定で『幽玄の竹あかり』のイベントを開催、渓谷の宵闇を二千本余りの大小の竹灯を幻想的に灯す。
イベント期間は終了しており、その名残の残骸なのであろう。
さて、ようやく滝らしいものが見えてきた。
赤目五瀑のひとつである「不動滝」は不動明王にちなんで名が付けられ、滝参りとはこの滝にお参りすることだった。明治中ごろまでは、不動滝より奥は原生林で足を踏み入ることはできなかったという。
「乙女(おとめ)滝」は滝も渕も小さくやさしく清純な乙女のような滝である。
岩だらけの渓流の中にひときわ大きな岩が転がっていて、広さが八畳敷ほどあるので「八畳岩」と呼ばれている。弘法大師(空海)が修行をした時、たくさんの“天童”がこの岩の上で舞楽したという伝説があり、“天童舞台石”という名もある。
赤目五瀑のひとつ「千手(せんじゅ)滝」。
滝と岩と樹木、滝壺が調和して絵のような美しさである。
岩を伝って“千手のように落水”するところから名付けられたとも、“千手観音”にちなんで名付けられたとも言われている。
― 続く ―
→「熊本、菊池渓谷を歩く(1)」の記事はこちら
→「熊本、菊池渓谷を歩く(2)」の記事はこちら
“滝”を見るといえば、熊本の『菊池渓谷』以来のことになる。
(あそこが『赤目四十八滝』の入口か・・・)
目の前の「赤目四十八滝管理センター」の建物は、赤目地域に棲息しているサンショウウオを中心に展示している「日本サンショウウオセンター」の展示館でもある。
外に設置してある券売機で入山チケットを買い、入口のところの窓口の女性に出すと、
「上のほうの滝までいくと、ところどころ凍ったところがありますから、足元に気をつけてくださいね」
親切な忠告ありがとう。でもだいじょうぶ、そんな上まで行くつもりはまったくないからね。
腕時計を確認すると、だいたい丁度10時である。
11時22分発のバスに間に合うように帰ってきたいので、ざっくり80分の時間限定での観光である。片道30分ほどいったところで、きっぱりと引き返すつもりだ。なにしろ4キロ続く「赤目五瀑」観賞だけとしても、往復にはたっぷり3時間はかかる。わたしはそれほど滝マニアではないのだ。
赤目四十八滝とはいうが、実際のところはそんなになくて二十余りだそうだ。
入口にあったコインロッカーにザックを放りこみ、身軽になって建物を抜けると遊歩道が始まった。
しばらく歩くと、開けた河原のあちこちに、竹を組み合わせたものが乱立していた。
赤目渓谷では秋冬限定で『幽玄の竹あかり』のイベントを開催、渓谷の宵闇を二千本余りの大小の竹灯を幻想的に灯す。
イベント期間は終了しており、その名残の残骸なのであろう。
さて、ようやく滝らしいものが見えてきた。
赤目五瀑のひとつである「不動滝」は不動明王にちなんで名が付けられ、滝参りとはこの滝にお参りすることだった。明治中ごろまでは、不動滝より奥は原生林で足を踏み入ることはできなかったという。
「乙女(おとめ)滝」は滝も渕も小さくやさしく清純な乙女のような滝である。
岩だらけの渓流の中にひときわ大きな岩が転がっていて、広さが八畳敷ほどあるので「八畳岩」と呼ばれている。弘法大師(空海)が修行をした時、たくさんの“天童”がこの岩の上で舞楽したという伝説があり、“天童舞台石”という名もある。
赤目五瀑のひとつ「千手(せんじゅ)滝」。
滝と岩と樹木、滝壺が調和して絵のような美しさである。
岩を伝って“千手のように落水”するところから名付けられたとも、“千手観音”にちなんで名付けられたとも言われている。
― 続く ―
→「熊本、菊池渓谷を歩く(1)」の記事はこちら
→「熊本、菊池渓谷を歩く(2)」の記事はこちら
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