ニョニョのひとりごと

バイリンガルで詩とコラムを綴っています

日記 韓国女性監督特集2013(シネ・ヌーブォX)に行って来ました。

2013-09-01 22:50:34 | お出かけ


 今日は朝から大雨の予報でした。案の定降ったりやんだりの天候でしたが、前々から友人の宋先生や画家の朴先生から紹介の有った映画を観に行って来ました。





 九条のシネ・ヌーブォXに行くのは本当に久しぶりです。何年前かは思い出すこともできませんがハン・ソクチュの「8月のクリスマス」をここで見たのが最後だったと思います。道がわかりにくくて困ったものでしたが、今日は駅で駅員さんに聞いたら映画館までの簡単な地図をくれました。





  ①2時半から「空色の故郷」 ②4時半から「牛と一緒に7泊8日」を見ました。

 二つの作品は全く違った内容でしたが

  ①では中央アジアに強制移住させられた20万の同胞たちが、奴隷以下の生活を強いられた様を生き残った方たちの証言をもとに詳しく語ってくれました。

  「アジアのピカソ」と呼ばれた画家のシン・スンナムさんが大作「レクイエム」に登場する人たちの大部分には顔を描いていない。

  何の自由も無い虫ケラのように虐げられた自分たちはまさに奴隷以下であった。奴隷には顔すらないと仰った言葉が脳裏から離れませんでした。

  日本に強制連行されたり、生きていくために仕方なく日本に渡ってきた来た在日同胞たちも艱難辛苦をなめましたが旧ソ連においても国を奪われた民が味あわねばならなかった苦しみ、悲しみには差異が無いこと思い知らされました。

  4歳の時に強制移住させられたシン・スンナムさんは、証言の間も一言もコリア語をしゃべることなくずっとロシア語をしゃべっていました。

  他のご老人たちが全員コリア語で喋っているのとは対照的でした。あらすじを言うとこれからみられる方に失礼なのでこれぐらいにしておきます。

  シン・スンナムさんが描かれた3X44Mの傑作「レクイエム」を見るだけでも映画を観る価値があります。圧巻です。胸に響きます。悲しみ。怒りが胸に迫ります。今ソウルで保存されているそうです。

   
  ②はとても面白かったです。女性の主役コン・ヒョジンはドラマにも良く出ている俳優なのでもっと親しみを感じました。

   「サンドゥや、学校にいこう」でP-と共演した俳優です。現実と夢が交互に現れ農村の抱える問題が牛と共に面白く描かれてい  ます。

   3時間半映画を続けてみるのは久しぶりだったので少し疲れましたが、ウズベキスタンで暮らしておられる老人たちが、故郷には帰りたいけどそれはあくまでも訪問であって、もう自分たちには帰るところが無いというお話に胸が詰まりました。私たちはどうなのかと考えざるを得ませんでした。




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