「 素足の先生 」
あびこのランズホールで行なわれた
ミニコンサートが無事終わった
暖かい拍手と花束に囲まれて
ホンワカ いい気分で出ようとしたら
入り口近くで千代子先生が
お客様と歓談されていた
「先生 御指導頂き有難う御座いました」
深々と頭を下げたとき
なんと 素足が見えた
「先生 スリッパは?」
「お客様が大勢見えられたので
足りなくなったのです.有り難い事です」
特等席に座られてもおかしくない先生が
裸足で ずっと立っておられたなんて
ああ 先生 あなたはいつも このように
弟子達を見守ってくださったのですね
美しかった先生の黒髪は
いつしか雪の色に変わったけれど
昔とちっとも変わらない明るい笑顔で
娘達を見守ってくださった 千代子先生
時には厳しく 時にはやさしく
母のように 姉のように
弟子達の成長を喜んで下さった先生!
あなたの素足が物語る 崇高な歳月に
ただただ 頭が下がる 私です