昔(私は昭和生まれだから”昔”という言葉を使うにはピッタリかも)TVで【あの人は今・・・】という番組があった。芸能界から姿を消した売れっ子タレントや、社会的に有名だった人の”その後”を追求した番組である。
私がこのブログを始めてからもう20年になる。(それ以前のは引っ越し失敗して消失)その間にコメントを寄せて下さる人が少なくなった。(私が新規にネットサーフィンをしないせいもあるが)
福祉関係でお互いに知恵を交換し合った人、山好きで絵心のある人、詩人の雰囲気の人、博多弁に物凄く詳しく「博多弁辞典」を作ってしまった人…などなど、友人達の紹介で知り合った【ネット仲間】の人達。ブログを通しての、とても良いお付き合いだが、今日までに何人もの人が姿を消した。夫や親達の介護で。あるいは本人が入院して。事情は分からないままにブログもなくなっていた人。私のネット仲間は数少なく、でも親しくずっとネット上での付き合いが続いていた人達。夫の後輩の、山と俳句とお酒を愛したOさんは、毎日ブログを更新されていた。毎日・・なんてとても、とても出来ない、感心するばかりだった。そのOさんが、昨年6月からブログの掲載が無くなった。6/10『夏暖簾』と出したエッセイが最後である。お酒が好きだとのことだから、もしかして突然のご病気か、それとも…最悪のことも頭に浮かぶ。夫のエッセイに触発されて、文章を書き始めたと仰ってた。今はどうしていらっしゃるのか・・・。【行く川の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず・・・】方丈記(鴨長明) 人生は移り変わるもの、消えるもの、新たにあらわれるもの・・・ふと無常を感じる朝だった。
これから新しい方のブログを訪問して、足跡を残すことは、もう私はしないつもりなので、数は少なくなったが密度の濃い「ネット仲間」を大事にして、もう暫くとりとめもないことを綴っていこうかなと、改めて思ったことである。いつも一緒に旅や温泉や観劇をしていた夫が亡くなり、旅紀行などを掲載することはもうないだろうが、終の棲家となったこの横浜郊外で、見聞きしたことなどをささやかに綴っていきたいと思う。
「大寒」も過ぎ、これから暫くは真冬の寒さとなる…はずだが、雪の多い東北などとは違って、横浜は日々明るい好きった冬空が高く広がり、頬を打つ風や空気は冷たいけど、陽射しは眩しほどにガラス戸越しに差し込んで来る。
それでもちょっと買い物に出かける小径は冬枯れの雑木が、枝を高く伸ばしている。黄褐色の落ち葉が樹木の足元に広がる。冬景色。その中から水仙が!春はもう出番を待っている。
冬枯れの小径。この小径を通って、日常のお買い物などに行く。枝に小さな芽生えを見るのは、まだまだ先だろう。、が寒くても、冷たくても、春は出番を待ちながら、密かに準備を始めているのだ。
袖ひちてむすびし水のこほれるを
春立つけふの風やとくらむ 紀貫之