寒波襲来で雪が舞い、つくばいに氷柱が。その翌日は気温一気に上昇、初夏の陽気とか。目まぐるしい気温の上下に、身体がオタオタしている。スエタ―なども今日は分厚く冬物、翌日は薄着の春物。地球の温暖化のせいなりや??
ずっとずっと家籠り、近場への日常の買い物での外出だけだったが、博多座2月花形歌舞伎公演があるでというので、久しぶりに歌舞伎観劇。
博多座もコロナ対策充分に。観客数も制限,席での飲食禁止、大向こうの「掛け声」も禁止…などの条件での上演。鳴り物さん(太鼓や三味など)や長唄の人達は、黒い布使用。
筋書・表看板・場内花提灯。
座頭の幸四郎・壱太郎・歌昇・米吉などに熟練の猿弥・笑也・橘三郎・寿治郎など。幸四郎さん、見事な役者ぶり。ほっそりした染五郎さん時代から見ている者にとっては、その成長が嬉しい。
演目は【昼の部】
・正札附根元草摺(しょうふだつき こんげんくさずり)江戸歌舞伎荒事。
・松浦の太鼓(秀山十種のうちより)
【夜の部】
・御浜御殿綱豊卿(真山青果 作、元禄忠臣蔵より)
・元禄花見踊り
コロナ禍の中での上演を意図しての演目だと思った。
★人数制限などで場内にはいつもの熱気・人・人という感じはなく、寂しい気持ちはぬぐえないが、こんな中でも生の歌舞伎の舞台を観ることが出来た嬉しさは如何ともしがたい。
★山笠のない博多は博多やなか!と博多っ子がぼやくように、歌舞伎贔屓としては【大向こう】の「掛け声」がなく、拍手だけというのは、何とも切ない限りだ。あの間の良い時に三階大向こうから
『高麗屋!!』『澤瀉屋!!』『待ってました!!』などとかかる声は、演じる役者にとっても、観客にとっても、気持ちを湧き立たせる心地よい【歌舞伎好き】にとってはなくてはならないものだと改めて思った。
2月博多座花形歌舞伎のととろサンの観劇記はこちらに。
歌舞伎観たまま・想うまま(新・新 2014年から)
博多育ち、今は大宰府在住。物心つくやつかぬで歌舞伎になじんで幾星霜 (ととろさん2つ目の歌舞伎ブログです。)
歌舞伎観たまま・想うまま(新・新 2014年から)
で歌舞伎ブログとしてUPしております。関心のある方はどうぞ(笑)
三階席の後方、大向こうさんのいるところ周辺を空席として、その分は二階B席のチケット代金を安くして、何とか【大向こう】復活させてほしいものだと痛感した次第。博多座さんこのアイデア、如何でしょうか。マスク越しでも”大向こうサン”は佳い声を舞台に向かって落とすことが出来ると思うのだけど。
休憩所から売店を望む。人影まばらなり。
コロナ禍の中で、緊張しながらの博多座行きであったが、観て良かったなとしみじみ思った。温かい気持ちに包まれて帰途に就いた。一緒に観た歌舞伎好き仲間達とは、いつものような「お茶」や「食事」しながらの芝居話に興じることもなく、劇場前で別れることになったが、また、ゆっくり楽しい時間を持てることを期待して、笑顔でサヨウナラ。と挨拶を交わして別れた。閑中忙なし、ひとときの心豊かな時間だった。