ととろサンのひとりごと

【観たり聴いたり旅したり】からこちらへ。旅やアメリカでの話、趣味のことなどなど・・・自分の覚書を兼ねて。

忙中閑ありイエ、閑中閑ありて、ひとときの観劇!

2021-02-22 18:17:31 | 映画・観劇・コンサートなど

 寒波襲来で雪が舞い、つくばいに氷柱が。その翌日は気温一気に上昇、初夏の陽気とか。目まぐるしい気温の上下に、身体がオタオタしている。スエタ―なども今日は分厚く冬物、翌日は薄着の春物。地球の温暖化のせいなりや??

ずっとずっと家籠り、近場への日常の買い物での外出だけだったが、博多座2月花形歌舞伎公演があるでというので、久しぶりに歌舞伎観劇。

博多座もコロナ対策充分に。観客数も制限,席での飲食禁止、大向こうの「掛け声」も禁止…などの条件での上演。鳴り物さん(太鼓や三味など)や長唄の人達は、黒い布使用。

   筋書・表看板・場内花提灯。

座頭の幸四郎・壱太郎・歌昇・米吉などに熟練の猿弥・笑也・橘三郎・寿治郎など。幸四郎さん、見事な役者ぶり。ほっそりした染五郎さん時代から見ている者にとっては、その成長が嬉しい。

演目は昼の部】

正札附根元草摺(しょうふだつき こんげんくさずり)江戸歌舞伎荒事。

・松浦の太鼓(秀山十種のうちより)

【夜の部】

・御浜御殿綱豊卿(真山青果 作、元禄忠臣蔵より)

・元禄花見踊り

コロナ禍の中での上演を意図しての演目だと思った。

★人数制限などで場内にはいつもの熱気・人・人という感じはなく、寂しい気持ちはぬぐえないが、こんな中でも生の歌舞伎の舞台を観ることが出来た嬉しさは如何ともしがたい。

★山笠のない博多は博多やなか!と博多っ子がぼやくように、歌舞伎贔屓としては【大向こう】の「掛け声」がなく、拍手だけというのは、何とも切ない限りだ。あの間の良い時に三階大向こうから

『高麗屋!!』『澤瀉屋!!』『待ってました!!』などとかかる声は、演じる役者にとっても、観客にとっても、気持ちを湧き立たせる心地よい【歌舞伎好き】にとってはなくてはならないものだと改めて思った。

 2月博多座花形歌舞伎のととろサンの観劇記はこちらに。

歌舞伎観たまま・想うまま(新・新 2014年から)

博多育ち、今は大宰府在住。物心つくやつかぬで歌舞伎になじんで幾星霜 (ととろさん2つ目の歌舞伎ブログです。)  

歌舞伎観たまま・想うまま(新・新 2014年から)

 

 

で歌舞伎ブログとしてUPしております。関心のある方はどうぞ(笑)

三階席の後方、大向こうさんのいるところ周辺を空席として、その分は二階B席のチケット代金を安くして、何とか【大向こう】復活させてほしいものだと痛感した次第。博多座さんこのアイデア、如何でしょうか。マスク越しでも”大向こうサン”は佳い声を舞台に向かって落とすことが出来ると思うのだけど。

休憩所から売店を望む。人影まばらなり。

   コロナ禍の中で、緊張しながらの博多座行きであったが、観て良かったなとしみじみ思った。温かい気持ちに包まれて帰途に就いた。一緒に観た歌舞伎好き仲間達とは、いつものような「お茶」や「食事」しながらの芝居話に興じることもなく、劇場前で別れることになったが、また、ゆっくり楽しい時間を持てることを期待して、笑顔でサヨウナラ。と挨拶を交わして別れた。閑中忙なし、ひとときの心豊かな時間だった。

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やっと会えた中宮寺の菩薩様。

2021-02-10 19:35:57 | 日々の中で

 暦の上では”立春”を過ぎた。早朝は温度計が零下を指すこともあるが、このところ日中は青空と陽射しが明るく、路傍に小さな星のしずく(イヌフグリ)や水仙を見かけると、”春近し”と心が少し弾む。これでコロナが落ち着いてくれると、気分も晴れやかになるのだが。

先日九州国立博物館(我が家から徒歩10分)に,

特別展、九州初上陸【奈良・中宮寺の国宝】を見に行った。国宝「菩薩半跏思惟像」に会いたくて。

コロナ対策で、人数制限があるので、あらかじめ日時をネットでご隠居が予約。消毒・体温測定・係員と指が触れないように、QRコードで。コロナ時世で何もかもが・・・急速に変化していく。(スマホやPCをしない友人達も沢山いる。仕方がないことではあるが、老齢者は益々弱者となっていくしかないのだろうか)

来館者もまばらで、ゆっくり回ることが出来た。そして最後に、黒い長いカーテンをくぐると、広い部屋に(アルカイックスマイル)の典型と言われる微笑みを浮かべ、静かに鎮座まします菩薩像さまが!!(モナリザの微笑より、私は菩薩の微笑みが好きだ)

和紙の後ろにLEDの灯りを灯した部屋は、お寺のほのかに薄暗い自然光をイメージしたものだろう。木彫りなのに、黒く光る(黒檀のように)つややかさと丸やかな線、頬にあてた指の美しさ、口元の柔らかな微笑み、背中のまろやかさも、像の後ろに回って、ゆっくりと眺めた。菩薩は今のコロナ禍の世の中を、何を思いながら、たたずんでいらっしゃるのだろうか?

古都巡礼(和辻哲朗著)】の一説に中宮寺でこの菩薩像に会った時のことを、

わたしたちはただうっとりとしてながめた。
 心の奥でしめやかに静かにとめどもななく涙が流れるというような気持ちであった。
 ここは慈愛と悲哀との杯がなみなみと充たされている。
 まことに至純な美しさで、また美しいとのみでは言いつくせない神聖な美しさである。

と描いている。作者の想いがそのままに、私達見るものの想いを現しているようだ。

学生時代、奈良大好きで塾でのバイト代を奈良通いにつぎ込んでいた長女は「私は広隆寺派」というけれど、私は残念ながら広隆寺の菩薩様にお会いしたことがない。

いつか娘の案内で、奈良散策しようねという約束も実現しないままに歳月が流れた。家庭を持った娘は、独り旅が無理になったので、いつの間にその約束も立ち消えてしまっている。

 もう暫く元気を保って、親子三人奈良の旅、実現させたいものである。夢を持つっていいことだよね。コロナの収束を、願うのみ。

 蟋蟀庵便り  (ご隠居さんのブログも特別展UP)春よ来い!

コメント (11)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

節分・恵方巻異変!!

2021-02-03 09:38:42 | 日々の中で

  節分は2月3日が通例ですが、今年は124年ぶりに2日となりました。「節分の日には恵方巻を食べる」が浸透して、我が家でもここ数年、馴染みのお寿司屋さん。

(恵方巻は食べた後で、”あ、写真とってない”。ネットからお借りしました)

ところが・・・午前中買いに行ったところ、「えっ、なに?この行列は?」お店の前に長い長い行列が!昨年まではそんなことはなかったのですが。

コロナ禍で【おうち食事】が多い昨今、天神のデパートやお寿司屋さんに行くよりは、近場の美味しいお寿司屋でと、思うことは皆一緒なんですね。太宰府・五条辺りにはお寿司屋さんが少ないので,一店集中したらしい。(太宰府では40年来の老舗お寿司屋さんなので)

いやあ、参ったなあ。お店の中は大忙し状態。二代目を継いだ若大将に聞くと「すみまっせん、材料が足りんごとなるかも」とのこと。並ぶのは苦手な私。

 諦めて、他のところで(スーパー)間に合わせました。味はイマイチでも、気分だけは「春来る明日を祝い、コロナ退散!を願って、南南東に向かってガブリ!しましたが、やはり、馴染みの味でなくて残念ですが、お澄まし作って手抜き夕食(笑)でした。

庭では沈丁花のつぼみも膨らみ、深紅の椿や白い楚々として侘助が、早春の訪れを告げています。天満宮の梅の花もそろそろ開花となることでしょう。

明日は ”立春”  まだこれからも雪が舞ったり、肌を刺す冷たい風も吹くでしょうが、暦の上だけでも”春が立つ””春来るらし”・・・すてきなことば、心がふんわり・・。

   

 ・節分は季節を分けるという意味の日本独自に生まれた雑節(日本人の生活・文化・季節の移り変わりの節目のこと)本来は各季節の始まりである立春・立夏・立秋・立冬の前日それぞれを指す。今では『節分』は、そのうち立春の前日だけが残った。立春が定まれば節分は、その前日となる。

コメント (11)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする