11月6日 上京。多摩美大芸術祭 拝見の旅。
飛行機から眺めた富士山。まだ冠雪は見えませんでしたが、やっぱり綺麗です。
横浜に住む娘から、孫の通う多摩美大の芸術祭を見に来ないかと誘いがあった。テキスタイル科(染めと織物)に通う、上の孫がパフォーマンスに出るという。
テキスタイルのパフォーマンスは25年続いている、呼び物の舞台だという。(昨年は丁度C型抗ウイルス剤を服用中だったので、行くことが出来なかったので)孫のちいちゃん(もう大学生だからとは思うものの、幼い頃からの呼び名で)は糸や布を染めたり、織ったり、デザインしたりのテキスタイルが面白くて楽しくて仕方がないという。
そう言えば娘宅の年賀状は、孫の版画だったなあ、そういう形で表現するのが、好きなのだろう。授業や学校生活が楽しいというのは何よりも良いことだ。
日頃離れて暮らしているので、こういう時はじじ・ばばとも【孫馬鹿】丸出しで、上京し、娘一家と芸術祭見学に出掛けた。
(多摩美大) (校内には樹木が多い。もう色づいていた)
校庭では学生達制作の【フリーマーケット】があちこちで。
色んな催しが行われていたが、とても全部回るなんてことは出来ない。テキスタイルの展示などを見て、フリーマーケットで学生さん達とお喋りしながら、作品の絵葉書などを買う。こんな作品を作るなんて、やっぱり美大生だなと、感心し、楽しくなる。学生食堂でお昼。わあ、安い!ボリュームあるなあ、手作りパン屋サンも美味しそう。
気分がだんだん若返って来る(笑)
こんなパフォーマンスも。
さて、孫が出演するテキスタイル、パフォーマンス。小さなホールに舞台も勿論手作り。観客は200余りかな。芸術祭の期間3日間で15公演。チケット代前売り800円。完売だったようだ。昔から【演劇を観る】ことは、学生演劇であれ何であれ、大好きな私。楽しみにしていた。
<以下パンフレットから引用>
テキスタイル・パフォーマンスとは・・・多摩美大学生、生産デザイン学科テキスタイルデザイン専攻3年生を中心として企画・制作するパフォーマンス・ショーです。私達は【染め・織り・プリント】などの専門技術を学び、あらゆる繊維素材を用いた制作を日々行っています。そのような私たちだからこそ表現できるテキスタイルデザインの魅力を、多くの人に知ってもらうのが目的です。芸術祭での毎年の公演も25年目を迎えました。
・テーマ…私たちは、他者の存在によって、自分自身をはじめて認識することが出来る。
他者に影響をあたえられ、変遷を遂げた末、自分自身をどのように定義するのだろう。
舞台は【潜・染・羨・栓・占・閃・施】”せん”を現す7つの文字による7つの場面。
画像はいずれもプログラムより拝借しました。
自分が何者か解らぬ始まりから他者との関係によって自分の中の何かが生まれ育ち、変遷していく・・・・無邪気な明るさから、劣等感や挫折からおどろしい感情にとらえられることも。
自己を見失って他者の力に支配される闇へも、やがて救いの存在などから自己を取り戻し、周囲から受けた影響を残しつつ、確立した自分へと成長し。やがて、他者へ影響を与える存在となっていく。次々変わる衣装やダンス、所作などでそのテーマが浮かび上がってくる。メーキャップも勿論自分たちで。
なかなか興味深い斬新な、若い感性の溢れる舞台だった。衣装などは全て染めから織り、制作などなど。学生達の手によるもの。一つ一つの場面に使われる衣装などのデザイン・材質・制作方法などもプログラムに説明してある。
音楽もダンスも見事、思わず惹きつけられる40分の舞台だった。楽しかった。若い人達の感性って凄いなあと素直に感心してしまった私でした。ついこの頃まで小さかったような気のする孫娘は、もうすぐ成人。舞台で目いっぱい演じているのをみると、嬉しさと同時に不思議な気がしてくる。
帰路は富士山には会えない席でした。何度のっても、飛行機の様なでっかい物体が空に浮かんで飛んで行くというのが、不思議に思えてならない。科学的頭脳が未発達なのだろうか。
眼下に小さく見えるビルや家や道路、箱庭みたいで可愛い!と乗る度に子供の様な気持ちになる、高いところは大の苦手なのに、飛行機に乗るのは好き!でも、次女の住むアメリカへの10時間の飛行機は、もう無理だろうなあ。チョット寂しい・・・。
羽田への送迎は、仕事を休んで娘が車で。横浜滞在中は下の孫ゆうちゃん(高校生)とも色々お喋り。二人の成長をしみじみと感じた。当たり前だが、年月の経つのは本当に早いものだとしみじみ思う。