我が家から近所の家越しに小さな神社の杜が見える。40年ほど前に越して来た頃は春には桜が美しく、庭でまだ小さかった娘たちや姑などと【遠見の桜】を、おにぎりなど食べながら楽しんだものだが、年数がたつうちに桜は姿を消し、緑の樹木に覆われうっそうとした雰囲気をかもし出している。
町内にある石穴神社。
この杜の樹木の生長も、最近とみに早いように思われる。「九州はいずれ亜熱帯化するに違いない」と思われるような温暖化の影響であろうか。山が近づいて来ているような錯角さえ覚える。昨日(4月21日)北海道と沖縄が25度という同じ気温だったとのこと。自然界の変化は著しい。珍しい現象・・では済まされぬ現象が多くなった。人の力の及ばぬところまできているような気がする。未来の地球は??
待ちかねた桜はあっという間散り急ぎ、山藤や筑紫石楠花、こでまり、つつじなど初夏の花が新緑の中に色を添えて、今季節は色鮮やかなコントラストを見せている。
紅葉と新緑・・・どちらも美しいものだが、私は若緑が好きだなと思うようになった。芽吹きから瑞々しい若い緑に色を変えていく。新緑には様々な色合いがあって、それが重なり合い輝くような美しさを見せてくれる。明日という日があり、成長するという夢は現実となることが確実な新緑の季節は、生きる活力を与えてくれているように思える。
俳句などには縁のない私だが、先日夫とドライブの折、ふと”新緑に 様々な色あり 山揺れる” なんて俳句もどきの5・7・7が浮かぶ。数字があってりゃ句というわけじゃないよ・・と俳句をたしなまれる方の失笑を買うに違いないが。風の強い日だったので、ざわざわと様々な色合いの緑の山が揺れているようだった。
季節はいつが始まり?春が最初で冬が終わりなのか?巡り巡る季節を胸いっぱいに感じながら、穏やかな日々を過ごしたいものだと思う友人から”始まり・・・初版”のメールを頂いた。
先日はお世話になりました。有難うございました。お天気にも恵まれ、気の合った友達との楽しい一日でした。(アマドコロ、バイカカラマツは夫サンの画像)『遠藤周作文学館』一昨年行っていましたが、今回、またじっくり見学できました。
つい最近、ひょんなところから【沈黙】の初版本(昭和41年発行 昭和46年31刷)が出てきて、読み返して臨んだので、感慨もひとしおでした。
『遠藤周作文学館』の陳列ケースの中にもあったけど、氏が取材の折に撮影した写真、「私は【沈黙】をこう読んだ」が添えられた付録分は、亀井勝一郎、江藤 淳、会田雄次、川上徹太郎、竹山道雄から所見が寄せられていて、なかなか読み応えがあります・・・(メールより引用)
文学散歩の企画、みなさんに喜んでいただいて世話役としては嬉しい気持ちだ。昼食も『ウニ膳』『刺身膳』ともに手ごろな値段で、新鮮でほっと安心。女性にとっては食べることはとっても楽しみなものだから(笑)
『初版本』本好きには魅力のある言葉だ。とってわざわざ古本屋などで探すほどの気持ちはないが、こんなメールを頂くと「わあ」なんて思って嬉しくなる。当時の批評家や作家達からの『所見』(感想文)が付録としてついているなんていいなあ。今度貸してくださいね。