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ととろサンのひとりごと

【観たり聴いたり旅したり】からこちらへ。旅やアメリカでの話、趣味のことなどなど・・・自分の覚書を兼ねて。

春から初夏へ、季節は移りて。

2024-05-01 14:39:27 | 日々の中で

4月終わりの日に

 孫からの画像「春が終わる」と、私はいつものスマホでパチリ。定番散歩道。日常の買い物スーパーへ向かう道でもある。

 私の定番の「散歩道・緑道」も皐月を迎えて初夏の景色となる。新緑のなんと美しいこと!小さな疎水に添って歩いていると、真っ青な空と若い緑の木々、目を細めたくなる眩しい陽光、さあ、いよいよ初夏の色に景色は染まると足取りも弾む。いつも散り敷いている路傍の枯れ葉の間からは野の草花が。ところどころに、小さな花壇が町の人たちの手で作られている。これから梅雨の季節がやって来るまでは、心地よい風の中で、散歩を楽しむとしよう。

 佐藤春夫の【望郷五月歌】という詩にこんな一節が

    空靑し 山靑し 海靑し
    日はかがやかに
    南國(なんごく)の五月晴(さつきばれ)こそゆたかなれ
    心も輕(かろ)くうれしきに
    海(わた)の原(はら)見はるかすとて ・・・・・

 佐藤春夫の故郷は紀州、みかんと青空と輝く光の国である。その故郷に寄せる想いを謳った長い詩。目の前に鮮やかに初夏の紀州の風景が、作者が故郷に寄せる想いが、熱く伝わる素敵な詩だと、昔目にした時から気に入っている。佐藤春夫といっても、今の時代の人には??だろうなあ。

  爽やかな初夏の日和に心がホワッとなったこの日の夕方、太宰府からLINE。「Sさんが亡くなった!」「えっ!」思いもかけない悲報に声も出ない。夕飯後倒れて救急搬送、だが…。その侭、永眠。【大動脈解離】血管が裂けて出血し、その場所によっては手の施しようがないという病気。私よりは一回り以上年下だ。【古典文学サークル】で共に楽しく学び、芭蕉の「奥の細道」の時は東北まで。2泊3日、芭蕉を偲びながら最上川下りや「山寺」にも。松島・平泉へも。中尊寺・毛越寺、晩秋の季節で見事な紅葉に初雪が舞った。私達夫婦にとっても、初めての東北の旅でもあった。江戸文学の時は四国へ。江戸時代そのままの芝居小屋「金丸座」での金毘羅歌舞伎&観光で栗林公園などへ。日帰りの文学散歩では、遠藤周作や松本清張などの「文学記念館」などへ。私はサークルと歌舞伎の会での繋がりだが、元アナウンサーの彼女は、太宰府市の大きな催しや、「市の男女共同参画委員会】始め多くの方面で活躍していた。それだけの才能と素早い対応は見事で、忙しすぎるのではと思う程だったが・・・。我が家に来る時はいつも手作りのケーキをお土産に。いろんな思い出が一気に浮かんで来た。最後の日もいつものように、早朝散歩をした、彼女の親しい友人との電話の後では、気が付いたら涙でグシャグシャになっていた私だった。長命が当たり前の時代、早すぎる旅立ちだった。でも、人がいつ終りを迎えるかは、この世に生を受けた時から定まっていると私は思ってはいるのだが。

 今日も空は何事もないように青く明るく晴れ上がって、新しく萌えいでた若葉は、力強く風に揺れていた。彼女の旅立ちを、次の世での穏やかな日々を、ただただ祈るだけである。

 

 

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正式に横浜市民となりました。

2023-05-20 10:17:29 | 日々の中で

    

先日横浜市に転入届を提出、正式に横浜市民の仲間入りをしました。

生まれ育った博多の街から結婚後名古屋へ、転勤で沖縄や広島などを経て、ご隠居の両親の住む太宰府へ。両親を看取り太宰府が終の棲家と定めていたのですが、ご隠居の49日忌を済ませたあと、一気に6キロ痩せて体調を壊した私を案じた娘夫婦が、横浜へ連れ帰りました。半年ばかりの月日が過ごし、移住の気持ちを固めました。

 広大な山地を切り開いて、新しい街が出来た横浜の外れです。山の名残りを「緑道」として残しているので、区民の恰好な散歩道・ウオーキングコースとなっています。丘の上には高層マンション、緑道の傍には瀟洒なこじんまりした家が並んでいます。

 まだブログを始める気持ちにもなれず・・・でも、友人達から「やっぱりあなたはブログしていた方が貴女らしい。一周忌に拘らず再開した方がいいよ」と勧められて・・・重い腰を上げることにしました。他愛ない雑文を記すことが、私にとっても救いになるかも。書くことが好きだったご隠居もそう望んでいるかも。今後ともよろしくお願い致します。

  道添いに小さな小さな流れがあります。山の湧き水。落ち葉などが沈んでいますが水は冷たく澄み切って、時々鴨の姿も見かけます。若々しく猛々しいまでに樹木が茂り、名も知らぬ小鳥のさえずりが、街中であることを忘れさせてくれます。私の散歩道。

 

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暫くお休みします。

2022-12-25 09:21:05 | 日々の中で

積雪の多い地方の皆様、大変だと思います。年の瀬、慌ただしくなりました。

私事ですが、暫くブログお休みします。60日間空白だと云々とブログ元さんから通知がありましたので、コメントのみUP致しました。

慌ただしい年の瀬、寒さも一段と厳しくなりました。お気をつけてお過ごし下さいませ。ととろ 拝

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見事な中秋の名月に、心遊ばせて。

2022-09-14 15:56:14 | 日々の中で

9月10日は中秋の名月(旧暦の8月15日)でした。

いつも中秋の名月が満月になるとは限らないのですが、今年は満月!最近は近くにあったススキも消えてしまっているので、車で探しに行きましたが、残念!ないんです。代わりにセイタカアワダチソウが席捲していて。縁側にススキとお団子を用意し、玄関の壺にもたっぷりとススキを入れて、”人は知らず、我は名月の宵を寿ぐ”つもりだったのですが。コロナ以前は久住や阿蘇辺りに出かけていたので、幾らでも手に入ったのに。

 庭に出て、石穴神社の横手の山の端から上ってくる月を待ちました。隠す雲もなく、静かに月は赤い色をみせながら中空へと昇るにつれ黄色から銀色へと輝きを増しました。黒い森や家並みの上に白々と輝く月!

 万葉の頃から、いにしえの歌人たちは、様々な想いを月に寄せて、月を愛で、雅な宵を過ごしました。中の名月から、十六夜の月、立待の月、寝待の月を日を追いながら、月の出を待ちました。その気持ち、スマホだなんだかだとメタリックな科学重視の現代に生きる私達にも、解る気がします。

  画像はご隠居さん、300ミリのカメラで。

 だけど困ったことに、私は左目緑内障の手術して以来、まだ視野が正常に戻らない。なんとお月様が左に楕円形の白っぽい月、右下にはきれいな真ん丸の黄色い満月。左目は物がゆがんで細長く見え、色も薄いグレイや白がかっているのです。それでも静かな闇を、冴え冴えと銀色に照らした風情は、味わうことが出来ました。

 

いにしえの歌人が月を詠んだ和歌は沢山あります。私の好きな百人一首の中にも。余りに有名なので、ちょっと時代を変えて、こんな和歌を。

秋の空 冷たき水の中に立つ うら悲しさを 語る月かな   与謝野晶子

・あめつちに わが悲しみと月光と あまねき秋の 夜となりけり 石川啄木

でも、いにしえの

 ・虫のねも 月のひかりも風のおとも わが恋ますは秋にぞありける 能因法師

 ・ひんがしの 野にかぎろいひの立つ見えて かへりみすれば 月傾きぬ 西行法師

・・・みたいな古歌もいいものですね。 

   その中秋の名月の宵に、月下美人も銀箔の大きな花が開きました。10輪。匂いにむせそうでした。

昼間はまだ30度を超猛暑ですが、朝夕の風や空の色、雲の形、秋を知らせる草花、すだく虫の声など、季節は秋へと歩みを始めました。早く穏やかな日々が戻りますよう、銀色の月に祈る夜となりました。

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ブログお休みしているうちに・・・9月となりました。

2022-09-08 13:56:00 | 日々の中で

 9月になりました。空の色も雲の形も変わってきました。うろこ雲だったり、こんな刷毛で履いたような形だったり。夏の沸き立つような入道雲は、秋の季節に場所を譲ったのでしょうね。

   台風11号が日本列島縦断したあと、朝夕の風はひんやり爽やか。昼間はまだまだ残暑厳しいですが。

 幸い太宰府は今回も予報外れで、雨も風も大きな被害をもたらすことはありませんでした。(白い花は生姜の花。友人が珍しいでしょと持ってきてくれました。庭の隅に生姜が沢山たつのだそうです。玄関に飾ってみました)

今夏、線状降雨帯や豪雨による被害を受けられた地方の皆様には、お辛い夏となったことでしょう。心からお見舞い申し上げます。

 緑内障の手術を受けて、2ヶ月が経過しました。眼圧が今の状態に保たれることが目的の手術も抜糸後も順調なのですが、手術で眼球が委縮?したらしく、左目で世間を眺めると、全てのものが実際より横が狭く縦長に見えて、カラーも自然のままの色ではなく、グレイがかっています。これは自然に目の状態が落ち着くのを待たねばならないようです。

術後検診に通いながら【日にち薬】と、焦らずに元の状態になり、読書が楽にできる日を待つことにしましょう。家事などには支障はありません。緑内障はいずれは盲目になる!のは、歴然とした事実なので、ここで視野が狭くなるのを【ザ・ストップ】できれば、当分の間の不自由さや不快さは我慢しなくちゃあ。と思っています。

・・・という状態で、初秋感じる早朝の爽やかさに、また散歩を始めました。まずは団地内をぐるり。夜明けの空を眺め、路傍の草花に目を留め、すぐ近くの「石穴神社」にお詣り。お狐さんの左目を撫でて、目の完全治癒をお願いして(困った時の神頼みデスがね)我が家へ。まずはテストケースでの早朝散歩です。

ご心配頂き、御心にかけて下さった皆様に、厚く御礼申し上げます。  感謝! 有難う!

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