なんて、いいトシをした庶民のととろおばサンが言ったら、次郎様は呆れられることでしょう。随分以前のことですが、【白洲正子の世界】展を見た時、正子さんのだんな様である次郎さんに一目ぼれ(爆笑)してしまったのです。正子さんの世界を見に行ったのに。(白洲正子)
日本人離れした端正な外見、並外れた財力、国際的視野を身につけた英国仕込みのスタイル、流暢な英語で祖国愛を持ってアメリカに膝を屈せず「従順ならざる日本人」といわせた男、戦争を避けようとしたが果たせず、戦時に突入した時すでに敗戦を予測し、野に下って田畑を耕した男、が、時代は次郎を再び中央へ。戦後の憲法草案を巡る息を呑むようなドラマのような苦闘の数々。汚れ役を買って出た次郎、【葬式無用】とか潔さ、本物ののイギリス・カントリィ・ゼントルマンとか、エピソードにも多数。
彼の書いたものの中に「新憲法のプリンシプル(信念)は立派なものである。主権のない天皇が象徴とかいう形で残って、法律的にはなんというか知らないが、政治の機構として何が中心がアイマイな、前代未聞の憲法が出来上がったが・・・・戦争放棄の条項などは、その圧巻である。押し付けられようが、そうでなかろうが、いいものはいいと素直に受け入れるべきではないだろうか」という一文がある。今の時代の政治家サン達見ていると、なお一層白州次郎と言う人や吉田茂など、日本が大きく変わる時期に苦悩し、陸軍に対して身体を張った土性骨のある男らしい男を思い浮かべてしまうのです。緒方竹虎とかも。器の大きさをつい比べてしまうのです。明治維新の頃の人たちも若くして凄かったなあと・・・・。
今夜はその次郎さんを主人公にしたドラマがあるそうなので、さて、誰が演じるのか、どんな風なドラマになっているか、楽しみにしているととろサンです。白洲夫妻が武相荘(ぶあいそう)と名付けて住んだ家が残されている。横浜近くの町田市鶴川、一度足を運びたいと思いながら、まだ実現せずにいる。