先日子供会のお母さんと子供達から、夫サンにこんなクリスマス・プレゼントが届いた。子供たちそれぞれの写真とカードにはコメントが。それを一冊のアルバムにして。
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毎年夏休みに【平成おもしろ塾】を開催して、もう8年になる。夫サンが定年を迎えて、終の棲家となる太宰府に舞い戻った時に、地域の区長を・・・との話があり、それまで地域とは全く無縁の会社人間だった夫が地域デビュー。一年目はそれまでの地域の事情もあってかなり苦労したのだが、2年目からはスムーズに色々なことが走り出した。
1期2年、万やむ終えない場合は3期6年の3期を勤めた。高齢化の進んだ地域の活性化を!と私もアイデア提供や裏方を手伝い、娘達が小学生の頃一緒に子供会をやった当時の仲間たちも協力してくれて様々な企画が実行され行事となって”温もりのある町作り”をモットーに行ってきた。
「ここに住んでよかった」との声が聞こえるようになり、夫のあと継いだ区長も、その路線を益々膨らませ、明るい明日が見える地域だなと自負できるようになっている。
【おもしろ塾】は、「わが町に住んでいるご年配の方の智恵や技を子供たちに!」と考えてはじめた夏休みの行事である。茶道に明るい方、書道に長けた方、絵画でよく展覧会に入賞される方日本舞踊をなさる方などなど・・・そういう目で町内を見回すと、色々な特技や才能をお持ちの方がある(だから文化祭が、活況を呈するのだが)
その中から【茶道】【習字】それに【大正琴(師範の資格を持った方がいる)】大正琴は【文化祭】の時に引いていただいたのを見た女の子の中から【やってみたいとう声が上がって・・・などを。男の子達を対象には、囲碁などを。皆さん本当に気持ちよく承諾して下さった。(絵画の指導をお願いした方は「教えるのはちょっと」と断られたが)以来8年。夫が塾長となり(夫は得意の”昆虫”の話などを)区長を退いたのちも子供会のお母さん達の要請で、この塾だけは続けている。そして、先生となって下さった70代・80代の方たちにとっては、一つの生きがいとなっている。子供たちと高齢者の触れ合いは、どちらにも良い結果をもたらす。
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これからも続けるとしたら、まだ色々なやり方も考えていかねばならないが、まずは一つの試みとしては、良い結果生み出したのかもしれない。元気な男の子にはちょっと物足りないかな。若いお父さんたちの力を借りると、また違うことが出来るかもしれない。何事も試行錯誤が大切だ。
・本来、子供の世界は縦社会であるべきというのが私の考え方で、というのは、昔まだ高校生の頃、私の卒業した中学校の同窓会での企画で、当時教育学部にいた先輩の大学生達と私達高校生が中心になり、地域の公民館を借りて夏休みに小・中学生を集めて【勉強会】をやっていたことがある。中学生は小学生の夏休みの友などをみてやり、高校生は中学生を・・・大学生が全部の監修を・・・間で小学生への読み聞かせや紙芝居なども。
そこには紛れもなく【子供たちの縦社会】があった。が、今の時代、小学生までは【子供会】があるが、卒業して中学生になると、とたんに、塾だ部活だと・・・地域での姿も見えなくなり、繋がりもなくなる。ここの中学生達はハローウインやおもしろ塾に姿を見せてくれたりする。アルバムのなかにも中学生の写真とカードが添えられていて嬉しい。
・先日TVで、東京都内で学校環境も成績も最低という公立中学を、立て直した校長先生の話が報道された。「生徒を変えるのは学校の力」と信念持って、他の先生方にもその熱意は伝わり、どうしようもないほど荒れてた中学校が変わった。何の気なしに見ていた私、居住まいを正してしっかりと見てしまった。
荒れてすさんだ生徒の態度が変わった、が、勉強は相変わらず都内最下位。この校長先生が考え出したのは、近くの私立の高校にお願いして、夏休みの補習に高校生を派遣してもらったのだ。高校生が中学生に教えるとうのは、自分も勉強になるもの。自分で解かっていても、どうしたら相手にそれをわかりやすく説明できるか?かって私が高校生の時に体験し、のちに家庭教師のバイトで役に立った経験だった。その高校生に感動して、PTAが自発的に炊き出しをやり、お握りなど昼食を高校生たちに。嬉しいことだ。
その番組を見て、「教育はそうあらねばならない」と我が意を強くしたけれど、今の教育体制では、一般的には無理な話のようだ。時代が違うといわれるだろう。それでもいつの世も、子供が育つ土壌はまず家庭、そして学校、地域であることは間違いないと思うのだが。地域の子供たちのプレゼント、手製のアルバムの写真やコメントを読みながら、色々なことを思ったクリスマスであった。