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ここで一句。
【早春や忘れた頃に『君の名は』】
一応ネタバレありありということで、自己責任でお願いしますね~。
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人間の中身が入れ替わる話自体は古くからあるようですが、現代においてはやはり、昭和57年公開、大林宣彦監督による映画『転校生』の影響が大きいと言えるでしょう。
肉体が入れ替わる事によって、お互いがお互いを、深いところまで理解し合えるようになる。「俺はお前でお前は俺で」となるわけです。
基本は男の子と女の子が入れ替わるのですが、このパターンは様々なバリエーションを生み、父と娘、母と娘、父と息子、中には不倫の相手同士なんてのまで出てきた。
いずれにしろ、入れ替わることで相手の想いとじぶんの想いとが重なり合い一つとなる。個という垣根を越えて通じ合っていくというところに骨子があると言えるでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/44/b7e2cfe7aeda864cc1919f4e34a94388.jpg)
この作品では単に男女が入れ替わるというだけではなく時空をも越えた物語が展開されていきます。
東京の男子高校生・立花瀧と田舎の女子高校生・宮水三葉が、夢を媒介として入れ替わるわけですが、ある日その入れ替わりが忽然と起こらなくなってしまう。
瀧は、三葉と入れ替わっている時に見た風景が、3年前に彗星の破片の落下により消滅した村であることを知ります。
つまり三葉は、3年前に死んでいたのです。
新海監督がこの作品の着想を得たのは、東日本大震災の被災地、宮城県名取市閖上でのことらしい。
閖上は仙台にも程近い良港でしたが、先の震災で町がまるごと津波にやられてしまった。新海監督は日和山と呼ばれる呼ばれる小高い丘の上に立って、壊滅した町をじっと見つめていたそうです。
その時、監督の胸に去来したものとは……。
さて、ところでどうして二人は、入れ替わりが出来るようになったのでしょう?
そこには、女子高生・宮水三葉の「家系」が強く関係していると思われます。
この辺りの見解については、章を改めて書いてみたい。ということで
唐突ですが、つづく、で
ありやす。
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