風の向くまま薫るまま

その日その時、感じたままに。

良いお年を

2012-12-30 19:10:51 | 日記


坊さんも走る師走…。

私は師匠でも先生でも、和尚でもありませんが、やはり年末はなにかと忙しく、UPしたい記事がなかなか書けません。

よって、ネタは来年に持ち越しです。今年はここまで。

希少にして貴重にして奇特なる読者の皆様、本年はまことにありがとうございました。今年は私にとって、大小様々の“気づき”に恵まれた一年でした。大変ありがたい一年であったと、感謝しております。きっと皆様方にとっても、実り多き一年であったことと思います。

普段は書かない、この聖句で、今年は閉めさせていただきたく思います。


生かして頂いて ありがとう御座位ます。


皆様、良いお年を。





…えっ?オチはないの?いや、いらねーだろ!

白鳥

2012-12-24 22:09:31 | 日記
陸前高田の気仙川に、今年も白鳥が飛来したとか。

3.11の際、津波は気仙川河口より数キロ先まで溯り、川沿いの建造物等は軒並み飲み込まれました。私は震災より約2ヶ月後に陸前高田に入ったのですが、一関市大東方面から山越えして高田の街へ入る直前に、気仙川に掛かった中規模の橋を渡ります。その橋にさしかかる数百メートル手前から、ガードレールはねじ曲がり、数えきれないほどの台数の、押しつぶされ、潰れた車が至る所に散乱している。津波に破壊された家屋と、無傷の家屋とが、ほんの数メートルの高低差で並び建っている光景が、より悲劇的にこちらに迫ってくる。自分は一体、何をしているのか?あの時ほど自問自答したことはないです。

その気仙川に、今年も白鳥が飛来しました…。



関東から東北にかけて、白鳥信仰というものが盛んだったようです。

鳥は神の使いであり、ヤマトタケルの神話が示すように、人の魂が変異もしくは人の魂を乗せたものだとする信仰が、特に関東・東北に広く分布していたようです。おそらくは縄文、あるいはそれ以前から、このクニに住んでいた方々の信仰だったのではないでしょうか。
なかでも“白い”鳥。白鳥をはじめ鶴や白鷺などは特に神聖な存在とされたのでしょう。
白は、死と再生とを司る色のようです。森羅万象この世のすべての存在は死と再生を繰り返す。季節で言えば、さしずめ冬は「死」にあたる。冬の色と言えば、代表的なのは雪の白さです。聖なる山を白く染め、すべてが凍りつく死の世界。しかしやがて春が訪れ、御山の雪は融けて、川となって麓に流れ行き、あらゆる生命を潤す。つまり冬あってこその春の恵み。“死”あってこその“再生”。だから白は神聖なる色なのです。
死の象徴たる雪は、生の象徴たる水(川)となる。そして“白い”鳥たちはその水辺に身を寄せる。だからこその神の使い。死者の魂を乗せたもの…。

これは私の単なる想像です。特に学術的裏付けがあるわけではありません。念のため。

連綿たる名も無き、数えきれぬほど多くの命が、この世に生まれ、そして去って行きました。その命の連なり、命の繋がりのなかに、私たちは“今”を生かされている。そのことを忘れてはいけない。

白鳥に乗った死者たちは、今を生きる私たちに、なのを伝えようとしているのか。

せめて、未だ心の傷の癒えぬ、多くの市民の
一時の癒しとならんことを。

今年も気仙川に、白鳥が飛来しました…。


陸中一宮・駒形神社

2012-12-21 21:17:37 | 岩手・東北




陸中一宮・駒形神社は、岩手県奥州市水沢区に御鎮座されます。

岩手県金ヶ崎町に聳える霊峰、駒ヶ岳山頂に奥宮があり、元々は駒ヶ岳そのものが御神体だったのでしょう。

ちなみに駒ヶ岳もしくは駒形山という名の山は、関東から東北、北海道にかけて多数分布しているようですが、これには毛野氏(上毛野氏・下毛野氏)が関わっている、という伝承もあるようですね。崇神天皇の第一皇子、豊城入彦命を祖とする毛野氏は、その名が示すとおり、毛野国を拠点としていた古代氏族で、赤城山を信仰していたようです。その赤城山の外輪山を駒ヶ岳といい、彼ら毛野氏が勢力を拡大していくに伴い、故郷を思って各地に駒ヶ岳もしくは駒形山と名付けていった…なんて伝承もあるようですが、確かなことはわかりません。
ちなみに毛野国は後に、上毛野国(かみつけののくに)、下毛野国(しもつけののくに)に分かれ、これが上野国(こうづけのくに)下野国(しもつけのくに)となります。現在の栃木県、群馬県に当たります。

いずれにしろ創建年代ははっきりせず、御祭神の駒形大神もその正体ははっきりしない。一応、天照大御神や天常立尊など六柱の神の総称とされていますが、これは修験道によって、後々山伏達が祀ったものであろうと思われ、東北の神社なのに天津神系なのはどういうわけだ!?と訝しむ声もあるようですが、そういうわけですので気にするに値しません。抑々は地元の土地神様を祀っていたもので、それは古代の白山信仰に繋がるであろうもの。人間が勝手に決めた御祭神など、さほどの意味はないです。まっ、何れであるにせよ、自分が住まわせて頂いている大地の氏神です。黙って感謝の参拝をすればよいだけのことですな。

男は黙って○ッポロビール!うーん、寝てみたい…。

コホン、ええっと、そうそう、駒形神社の境内には、水沢招魂社が摂社として祀られています。駒形神社に参拝したときは、必ず招魂社にも参拝させていただいております。地元の英霊方に、感謝と哀悼を捧げさせていただいております。

ありがたいことです。

昨日、参拝させていただいたのですが、境内に薄らと雪が残っており、手水舎には一部、氷柱が張っておりました。これから益々寒くなり、手水舎の水も凍りつくでしょう。

冬本番、です。




神社のすぐ隣に幼稚園があるのですが、園児たちが窓を開け、空に向かって何事か叫んでいる。

「サンタさ~ん、プレゼントお願~い!」

可愛いもんだ。あれ、なんだか私の方を向いて叫んでいる子がいるぞ!?

私がサンタ、さん?

そんな爺さんじゃないけどなあ…。




忠臣蔵

2012-12-14 21:55:22 | 映画
本日12月14日は、赤穂浪士による吉良邸討ち入りの日。

ところで、中村勘三郎さんが逝去されましたね。余りにも若すぎる。余りにも惜しい、惜しみて余りある旅立ちです…。御冥福をお祈りします。

勘三郎さんが主演の大河ドラマ『元禄繚乱』。勘三郎さんの演じる大石内蔵助は良かった~。柔らかさと厳しさと、優しさと強さと。数ある内蔵助の中でもベストでした。

さて、今回は、忠臣蔵の配役を私が決めよう、という企画。題して「妄想忠臣蔵」(笑)忠臣蔵ファンの皆様、どうかお見逃しの程。

配役
大石内蔵助:役所広司
浅野内匠頭:市川海老蔵
吉良上野介:中村吉右衛門
片岡源五右衛門:市川染五郎
堀部安兵衛:上川隆也
不破数右衛門:内野聖陽
高田郡兵衛:香川照之
大石主税:神木龍之介
萱野三平:鶴見辰吾
神崎与五郎:増岡徹
前原伊助:小澤征悦
大高源吾:鈴木浩介
岡野金右衛門:中村七之助
赤埴源蔵:堺雅人
矢頭右衛門七:窪田正孝
杉野十兵次:遠藤憲一
奥田孫太夫:松重豊
堀部弥兵衛:笹野高志
小野寺十内:中原丈雄
吉田忠左衛門:石橋蓮司
小林平八郎:佐藤浩市
清水一学:北村一輝
上杉綱憲:中村勘九郎
脇坂淡路守:片岡仁左衛門
多門伝八郎:中井貴一
畳屋の棟梁:ビートたけし
大工の棟梁:堤真一
その妹:夏帆
天川屋儀兵衛:橋爪功
宝井其角:佐野史郎
瑤泉院:杏
戸田の局:戸田恵子
大石りく:薬師丸ひろ子
軽:満島ひかり
右衛門七の母:木村多江
大野九郎兵衛:段田安則
伊達左京亮:尾美としのり
田村右京太夫:菅原大吉
徳川綱吉:渡部篤郎
柳沢吉保:中村橋之助 
垣見五郎兵衛:市村正親

ナレーター・寺坂吉右衛門:高橋克美

色部又四郎:渡辺謙


総製作費30億ぐらいで、前篇2時間半、後篇3時間、計5時間半の超大作!!…誰も観ないかねえ〈笑)

こういう下らないことばかり考えていることを“漏電”といいます(笑)漏電には気を付けましょう。ロー電ロー電ロー電。ローハイド♪


光圀伝

2012-12-04 21:04:44 | 


反骨と反社会、反体制は違う。

徳川光圀という人は、あくまでも徳川幕藩体制の維持に努めた、体制側の人。「反骨」ではあっても、反体制ではなく、ましてや反国家ではない。この方の目線には、常に国家と国民の安寧があったわけだ。そのバランス感覚こそが、この方の人気の原因、かな。

この時代は儒学、中でも朱子学が主流ですから、老荘思想は脇に追いやられがち。光圀は「義」にこだわり、「義」を基にして己の生き方を徹底的に構築していく。その生き方は壮烈で、痛々しくも美しい。しかしこの「義」という奴は曲者です。「義」を守らんとするが故に争いが起こり、「義」故に人を殺さねばならなくなる。まあ、「義」に限らず、理屈というものは、それを突き詰めすぎると、ロクなことにはならないものかもしれませんねえ。実際、光圀の構築した「義」の国家観は、最終的には幕府を倒すためのイデオロギーとして利用されることになる。
皮肉なものです。

まあ、なんにせよ、光圀という方は、自分を「生ききった」人だということは言えるでしょう。小説を読む限りはね(笑)