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ヤクザ、軍人、コワモテの警官等々、悪役を演じることが多い方でしたが、憎々しい悪役でも、どこか愛嬌があって妙に人を惹きつける魅力のある方でしたね。
西郷輝彦主演のドラマ『どてらい男(やつ)』では、西郷輝彦演じる主役を苛め抜く軍人役で人気を博し、この『どてらい男』の舞台公演に同じ役で出演した時、登場すると観客席から拍手が巻き起こったという逸話のあるくらい、悪役なのに不思議と人を魅了する方でした。
刑事ドラマ『西部警察』では、大門軍団の一員・谷刑事役で出演し、味のあるベテラン刑事を好演しておりました。石原裕次郎や渡哲也とは日活時代から何度も共演した仲で、信頼も厚かったようです。
この方のある意味最大の当たり役といえば、声優として出演したアニメ『あしたのジョー』の丹下段平でしょう。「立て、立つんだジョー!」のセリフは何度も何度もモノマネされ、長く語り継がれる名ゼリフとなっております。
もうね、この方が出てくると妙にワクワクするというか、ニヤニヤしながら見ている自分がいるのに気づきます。憎たらしい悪役なのに、観ていてとても「楽しい」気分にさせる。
一言でいえば、「良い役者」でした。まさに名バイプレーヤー。
大好きな役者でした。
1991年、脳内出血のため死去。まだ57歳の若さでした。
若くして亡くなったことも驚きですが、実年齢がそんなに若かったのかという驚きもありましたね。もっと年齢の高い方だと勝手に思い込んでおりましたので。
良い意味で年齢不詳、やはり「名優」だったとしか言いようがない。
悪役俳優にして名優、藤岡重慶氏に、感謝のエールを送ります。ありがとうございました。
惜しい人をなくしましたね。
ご冥福をお祈りいたします。