おばかさんでいていいんだよね。おばかさんなんだから。
そうでありながら、そこに目をつぶって、賢いふりをする。
おばかさんなんかじゃない、という顔をする。したくなる。
で、そういうふうに、振る舞ってしまう。
そこが第一おばかさんなんだけど。
そしていざ現実、賢い生き方ができないで、落ち込む、苦しがる。吐息する。
「ふり」が保たないのだ。すぐに馬脚が現れてしまう。
賢者のふりをするのは苦労だ。「ふり」が成り立たないでストレスが溜まる。
そして疲れて、「おばかさんでいいんだよ、いいんだよ」と宥(なだ)めることになる。
そうやってやっと落ち着きを取り戻す。
その細道を行ったり来たりする。懲りないでやはり行ったり来たりする。へとへとになる。吐息が深くなる。
厄介な話じゃないか。
☆
賢者のふりをしないでも、おばかさんのままでも、月は月、星は星なのに。春の空は春の空なのに。
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