小田原周辺のマイナースポットや些細な出来事を少しずつ
小田原の端々



先日、水源地に行くために小田原市水道局の資料や地図を調べた。長年、小田原に住んでいるが小田原の水道の取水地や配水系統がいくつかに分かれているのを初めて知った。飯泉取水堰で取水してほとんどをまかなっているものだと思っていたが、飯泉では小田原市で使う量の約80%を取水、残り20%は複数の水源地の地下水や湧水を使用している。おおまかに言うと、小田原の水道は大きく4つの系統に分かれている。今回は小田原市西部の小峰配水系統の水源地と配水池を巡ってみた。小峰配水系統の取水地の一つである第一水源地は狩川の水道橋を渡った先の小田原市清水新田にある。当初はこの水源地で取水した地下水と中曽根補助水源地から送られてきた地下水を、第一水源地において浄水処理を行い、小峰配水池に送水していたが、平成18年3月からは、第一水源池で取水した地下水(深井戸1本)を第二水源地に送水している。かつて第一水源地に送水していた中曽根補助水源地は小田原アリーナの駐車場から下流方向に5分ほど歩いたところにある。酒匂川の土手のすぐ近く。この中曽根補助水源地は第一水源地の補助水源地として昭和37年に出来た施設。当初はここで取水した地下水を、第一水源地に送水していたが、平成18年3月からは、第二水源地に送水している。第一水源地と中曽根補助水源地の水が向かうのが第二水源地。場所は酒匂川と狩川の合流点近くで、中曽根補助水源地横の土手を下流方面に10分ほど歩くと見えてくる。この第二水源地は昭和26年に出来た施設で、当初はここで取水した地下水及び伏流水を、この水源地内で浄水処理をし、小峰配水池に送水していた。その後、平成18年3月に緊急時の給水拠点として生活用水の確保や、消火用水、復旧作業用水の確保を行う事を目的とした災害時貯水槽兼用調整池を整備。現在では、第一水源池、第二水源地(深井戸2本)及び中曽根補助水源地からそれぞれ送られてきた地下水を、第二水源地で浄水処理を行い、災害時貯水槽兼用調整池に貯水し、小峰配水池へ送水している。この第二水源地の敷地は2つに別れている。これは災害時貯水槽兼用調整池部分と思われる。写真左側の立ち木の向こうに地下水をくみ上げてると思われる建物がある。第二水源地の近くの狩川橋には送水用の水道管も通っている。おそらく第二水源地から小峰配水地への送水用と思われる。第二水源地から送水された水は小田原市城山の小峰配水池へ。慰霊塔のすぐ下に位置する場所。小峰配水池は、標高80.4mの所にあり、敷地内の5個の池には約5,600立方メートルの水道水を貯められる。また、小峰配水池より高い所にある水之尾配水池にもここから送水をしている。その水之尾配水池に行くために小峰配水池から相洋高校前の道路に出る。城南中学校の前を通り荻窪の急坂とのT字路の先の小高くなったところに目指す水之尾配水池がある。この水之尾配水池は標高137mの所にあり、約1,000立方メートルの水道水が貯まっている。系統図を見てみると、水之尾配水池から風祭や入生田方面に配水しているようだ。第一・第二水源地と中曽根補助水源地の地下水を利用した水道水は小峰配水地から小田原市西部へ配水されている。この小峰配水系統の大まかな範囲は、小田原駅西側の城山方面および城内・南町・早川・板橋・風祭・入生田一帯である。上の写真は城址公園の遊園地の水飲み場。ここの水は第一・第二水源地と中曽根補助水源地から来ている。

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