新年に聴く三番叟のLPがあります。三番叟は、子供の頃からお祝いのときに踊られると教えられています。地元の舞台のこけら落しに最初に踊られた記憶があります。三番叟の舞は五穀豊穣を寿ぐといわれ、足拍子に農事にかかわる地固めと、鈴ノ段では種まきを思わせる所作があり、豊作祈願の意図がうかがえるそうです。
オーディオが盛んな時代、東芝レコードからダイレクト・カットの三番叟と五条橋のLPが出され入手しました。歌詞は良く理解していませんがおめでたい唄ということで年一度かけて気分を新たにしています。
このLPの音は本当に素晴らしいです。マイク→調整卓→カッテイング・マシーンへ取り込まれているから介在する機器が最少で優れていることに違いないのですがこのダイレクト・カット盤は、特にリアルなのです。
この水準のダイレクト・カットでヴォーカルやジャズ・インストをたくさん録音してほしかったのですが、これまで他に出会ったダイレクト・カットで気に入っているのは、以前このブログで紹介しましたが、1977年アメリカで製作されたビル・ベリーとエリントン・オール・スターによる「FOR DUKE」(M&K RT-101)くらいです。このLPは演奏・録音と良い出来でした。
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