長くいきつけの喫茶店のマスターからアンプのセレクターが壊れたので良いアンプを手に入れてと依頼されました。
現在、店内では、スピーカ:三菱の2S-305で、故障したアンプはオンキョー:A927という1997年発売のものでした。
アンプ選択を任されたので「低域の力・音像」「音のリアルさ」などとスピーカーの性能から考えるとやはり新しいものよりオーディオ全盛期の1980~1990年代のサンスイやSONYの重量のあるアンプを考えました。
コストも3~5万以下に絞り、検索するとサンスイのプリメインアンプ1986年発売のAU-α907が低価格で出されていて落札することができました。
持ち込む前に自宅で試聴した結果、低域は大きく広がりませんが力があり音像もしっかり出します。高中域も楽器のサイズに合った音像で、定位もよく出て申し分ないと思います。
念のためもう一つの候補と思っていたSONY TA-F555ESXⅡは自宅に保有しているので比較してみました。
SONY TA-F555ESXⅡも低域に力のあるアンプですがサンスイのAU-α907の方がさらにしっかりした低域を出しました。また中高域はSONY TA-F555ESXⅡの方が少しですが薄く感じました。
AU-α907で大好きなニーナ・シモンのLPを再生しました。
ピアノ・ベース・ボーカルの音像がしっかり聴けます。
製造後30年経過していますが劣化は見られず鮮明な音を出しました。
さすが当時のサンスイ最高位のプリメインアンプです。
早速店内のラックにセッティングしました。28kgもありますから二人の力が必要でした。
オンキョーのA927アンプは持ち帰り修理しましたが、セレクターの接点に復活剤を噴霧し治りました。試聴するときれいで無難な音ですが線が細く低域の力は少し弱く、今回アンプを変えて良かったと安心しました。
もちろんマスターにもママさんにも良くなったと喜んでいただきました。