先週、チャーリー・ヘイデンとキース・ジャレットのCD「ラストダンス」を手に入れ聴きました。演奏を聴き、タイトルを見ると、なにかお別れのあいさつのような静かなさみしい内容でした。最後の曲はていねいにグッドバイです。本当に変な予感がするCDでした。
それが今日いつもの名古屋の喫茶店で「ジャパン・ジャズ」を見るとチャーリー・ヘイデンが7月11日死去し、追悼特集が組まれていました。あーやっぱりか・・・と思いながら記事の中でも「ラストダンスCD」はこれを予期して録音していたものと思われると書いていました。
突然の死について記事では、15才のときポリオで声帯が麻痺してしまい歌手志望からベーシストへ変更した経過があり、死因はポリオが関係する多臓器不全だったとなっていました。
チャーリー・ヘイデンは、カーラ・ブレイやドン・チェリーらと「リベレーション・ミュージック・オーケストラ」や「戦死者たちのバラッド」「ドリーム・キーパー」など革新的なジャズを発表しています。特に「リベレーション・ミュージック・オーケストラ」は、多くのスタジオで録音も拒否され大変だったと伝わっています。
一方で「オールウエイズ・セイ・グッバイ」や「ナウ・イズ・ザ・アワー」「ノクターン」「アメリカン・ドリーム」など聴くと懐かしくホットする優しい心が伝わるようなCDもいくつか出しています。
また、ポリオという病魔を経験し、これを克服しながら革新的音楽を追求する反面、ノスタルジックな気持ちにさせる優しさを大切にしていたのかなと思います。好きなアーチストでしたが残念です。哀悼の意を表します。
追記
CNN記事より引用
(CNN) 70年にわたって幅広い音楽ジャンルで活躍してきた米ジャズベースの巨匠チャーリー・ヘイデンさんが11日に死去した。76歳だった。レコード会社のECMレコードが13日に明らかにした。長年の闘病生活の末に、妻と4人の子どもに看取られて亡くなったという。
ヘイデンさんは1930年代、1歳10カ月の時に両親のカントリーバンドでラジオにデビューした。10代でベースを弾くようになり、57年にアイオワ州からロサンゼルスに移って60年代にオーネット・コールマンのバンドに参加。フリージャズの父として知られるようになり、自らリベレーション・ミュージック・オーケストラやチャーリー・ヘイデン・カルテット・ウェストを率いた。
コールマンをはじめジャズ界の巨匠多数と共演し、グラミー賞を受賞したほか、2012年には音楽家、作曲家、バンドリーダー、教育者、プロデューサー、活動家としての長年の活動が評価され、米国立芸術基金(NEA)のジャズマスター賞を受賞している。
NEAはヘイデンさんの功績を、「ベースは叙情的で表現豊か。ジャズからカントリー、ワールドミュージックまで、幅広い音楽ジャンルを網羅する」と紹介している。