南飛騨からこんにちは

田舎で農業しながら、日々気になること、ふるさとのこと、おもしろかったこと、趣味のことなど気軽に書きます。

731部隊 隊員たちの素顔

2018-02-03 | TVを観て

NHKのニュースでは、政権・政府を批判できない哀れな姿勢に疑問を感じますが、ドキュメンタリーなどの制作姿勢は評価できると思います。

先だって、日本軍が中国で細菌兵器の開発研究を行った731部隊の医師や兵士らの活動を詳らかにした「731部隊 隊員たちの素顔」を見ました。

終戦直前、ソ連軍が満洲へ侵攻したおり、731部隊の石井部隊長ら幹部は証拠となるものをすべて破壊し焼き払い、早々に逃げ帰りました。戦後、石井らはアメリカに研究データを渡すことを条件に罪を問われず大学の細菌学の権威として教授などに就任しています。

しかし部隊の課長クラスの医師らはソ連軍の捕虜になり、ハバロスクで裁判を受けました。

NHKは、その時の写真や録音を入手し、この番組で法廷記録を紹介しながら当時収監されていた医師の細菌実験研究の内容や当時研究補助作業をしていた少年兵に対面取材し実態を明らかにしました。また収監中に自殺した医師の生い立ちや家族の現在を紹介しました。

帰還直前自殺した柄澤十三夫課長

 

本来人の命を救う医師たちが匪賊として捕らえ中国人を「マルタ」と呼び人体実験で殺していくという、戦争が生み出す地獄のような実態を明らかにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


NHK「原爆投下知られざる作戦を追う」

2017-02-19 | TVを観て

少しアップが遅くなりましたが、去る1月14日NHK・BSで「原爆投下知られざる作戦を追う」という原爆開発から広島・長崎への投下の克明な経過を取材した110分の番組が放映されました。

NHKの制作の趣旨は・・・

「1945年8月、人類の上に投下された原子爆弾。広島と長崎では、その年だけで21万人以上の命が奪われた。アメリカで原爆投下は、当時のトルーマン大統領が「多くの命を救うため」に決断したとされる。しかし、軍や政権の極秘資料から、実は明確な決断はなかった可能性が浮かび上がってきた。投下の意思決定は、誰がどのように行ったのか。今回、私たちは原爆開発の指揮官の肉声などを徹底検証、原爆投下71年目の真相に迫る。」

となっていました。これまで明らかになっていない「何故大量の民間人を殺戮しすることになったのか」など追及した貴重な映像だと思いました。再放送があれば録画をしたいと思います。

放送内容をブログでは言い尽くせませんが、概要はルーズベルトの死によって副大統領から大統領になったトルーマンは当初マンハッタン計画すなわち原子爆弾開発計画の詳細は把握していなかったところからスタートしたわけですが、開発責任者グローブスと軍部は莫大な予算を使って開発した原爆の爆破効果を見るために軍事施設でなく民間人が生活する都市部に落としたいと、最初は無傷の京都をスタートにした計画を大統領側に提案しました。

たが大統領側はこれに反対し、トルーマンは民間人に使うことには戦後のアメリカへの批判も考えて反対していたのですが、軍部は広島・長崎は軍事拠点だということにして都市中心部へ投下を強行することになったとしています。

結局トルーマンも投下後は、これを肯定する立場になり、戦後も一貫して原爆投下必然の立場に立ち続けたのです。

 

現在アメリカ国内で研究者が原爆投下の詳細を追及している内容も紹介されました。