今日は、下呂温泉・水明館おかみと懇意にしているという原田久史氏の『戦艦「大和」と運命を共に』と題したお話しを聞きに行きました。
原田氏は愛知県のご出身で戦艦大和の貴重な生き残りとしてNHKの体験談の取材に応じテレビにも出ておられる方です。
また氏は終戦直後の慰労で下呂温泉水明館を訪れ、その後何度か水明館を利用しているとのことでした。
水明館、臨川閣で水明館事務局のあいさつの後、原田氏は95歳と高齢ですが大変お元気にかくしゃくとして講演されました。
立ったまま約1時間半にわたり、巨大戦艦大和の水兵として終戦までの4年間に体験された内容を話されました。
日本の巨大戦艦の構想が時代遅れでアメリカの飛行機を主体にした作戦で多くの戦艦が撃沈されたことや、レティ島沖でのアメリカの飛行機による5波にわたる攻撃で戦友の身体が破壊され飛び散るむごさを見た、自分も手と足に負傷したが九死に一生得て生き残ってきた。
甲板で戦う兵員は覚悟もしているし瞬時に亡くなるが機関室などの要員は生きながら沈んでいく、彼らがどのように思って亡くなったのか心に残る。特攻隊は英雄視されるが海軍の戦闘員でも死を覚悟して戦闘に臨み瞬時に死ぬのだから同じことだと思いを話されました。
亡くなった兵隊の家族の苦しみや戦闘と無関係で罪のない国民や外国の人を多く死なせた。人が人を殺す戦争は絶対いかんと何度も力説されました。