入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’20年「冬」(58)

2021年01月14日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 昨日、枯木橋付近の道路状況に加え、もう一つ気になることがあった。山奥氏のことである。小豆坂トンネルを抜けてしばらく行けば、山室川の谷の中では電話が通じなくなるので、その前に、年始以来沙汰のない氏に電話をしてみた。しかし応答はなかった。電話が架かってくるようになると、連日、しかも朝早くから起こされることがあるのに、どうしたことかと気になっていた。
 荊口、芝平の集落を抜け、第1堰堤の近くにある氏の隠れ家に通ずる道まで来てみると、その先の悪路は雪に埋もれ車の通った跡がなかった。そこにも住居のあるかつての本拠地横浜へ昨日、13日ごろ、行くようなことを言っていたから、運よく雪の降る前に隠れ家を脱出できた可能可能性はあった。しかし、酒量の多さばかりか持病もあるため、動けなくなっていることも考えられた。上に着いてから再度連絡を試みると、呼び出し音がすぐに鳴った。隠れ家にいればあそこは電波の状況が悪く、繋がるのに少し時間がかかるが、相手は出なかったもののすぐに反応した。それで隠れ家にはいないと判断をして、帰りも立ち寄らず帰ってきたらその夜、連絡が来た。やはり、横浜にいて無事だった。
 
 そういえば、帰りに気付いたのだが、八重紅枝垂れ桜の植わっている第1堰堤の堆積地から川筋が消えていた。水量が減って、さらに寒さで凍ってしまった流れの上に雪が降り積もったせいだろうか、一面が白い雪の原になっていた。あんなことが以前にもあったかと思い返してみたが、そんな記憶はない。
 確かに昨日の朝はかなり冷えた。しかし上の昼の気温でさえ零度と日中は格別寒かったわけではないし、山室川を流れる水量がそれほど落ちたとも思わなかった。それだけに、思いがけないことだった。そこで1枚や2枚の冬景色を撮るつもりでいたのだが、昨日はそういう気も起こらずに帰ってきた。

 K山君、通信ありがとう。夜の法華道も、君のように何度もあの古道を歩いていれば、まず問題はないと思う。用心のために、冬眠しない変わり種もいるから熊スプレーがあった方がいいかも知れない。その上で、できれば満月の夜、月明かりを頼りに雪の森を通っていけば、それも新雪に埋もれたばかりの山中を粉雪を蹴散らして行けたら、さぞかし印象に残る山行になると思う。
 特に山椒小屋跡の樹林帯辺りまで来れば、森閑とした厳冬期の山の雰囲気や、冬空に皓々と照る氷のような月に改めて魅了され、忘れられない冬の物語ができるだろう。暖かくした山小屋で、そういう話を語る日がきっと来る。
 本日はこの辺で。
 
コメント
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