入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

        「初夏」 (5)

2015年05月31日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など



  小梨の花が咲き出した。この花は白い花が咲く前に、赤い花弁の色がしばらく目立つ。遠くからは、その赤い色がすでに開花した白い花を濁らせて、不徹底な色合いの段階を見せた後でなければ、真っ白い花の色には変わらない。今がちょうどその時期だ。やはり花も、小梨の木そのものに似て、あまり素直な性格ではない。ズミと呼ぶのが正しくて、コナシは別名のようだが、有名な小梨平などの地名からして、ズミよりもコナシと呼びたい。と言って、それでこの木に対するイメージが格別によくなるわけではない。


    こんな感じ


    こんな感じ

 さて昨日の続きになるが、人がたくさんきて賑わいを見せるようになると、古くから来て昔を知る人はその変貌を歓迎しないかも知れない。さりとてこのまま放置していては、現状を維持していくことも難しい。富士見側のように、あまり人工的なことをしなくとも、入笠の伊那側に人を呼ぶことができるか・・・。実際には、伊那側の方がはるかに多くの観光資源を眠らせているが、入笠を訪れる人の多くはそれを知らない。最近になってようやく、テイ沢が注目されるようになってきたくらいだ。
 昨日見えた人々も、伊那が持っているこの素晴らしい自然を、その価値を、誰もが認めてくれた。今後、いろいろな案や企画が練られるだろうが、一介の牧場管理人などのあずかり知らぬところで、話は進んでいくに違いない。それはそれでいい。個人としてできることは知れているし、そういうことはすでにしてきたと思っている。
 ただし一つだけ願うことがある。それは、よく現地を調べてほしいということだ。そして、歴史ある入笠の地を、牧場を、新しい時代へと上手に繋げていってほしい。

 前橋から来て、帰路PCの指導をしてくれたxさん、そのあとすぐにメールをありがとうございました。メールは苦手なので、ここでお礼申し上げます。また是非、来てください。忘れないうちに。
 入笠牧場内の山小屋「農協ハウス」及びキャンプ場の営業に関しましては、4月26日のブログをご覧ください(日付をクリック)。また、入笠の星空に興味のある方は、5月25,26,27日のブログにアクセスしてください。
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Ume氏の入笠 「初夏」 (7)

2015年05月30日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

   Photo by Ume氏

  ムーン、A big day が終わった。既報の通り今日は入笠の開山祭が開催され、伊那からはそれも兼ねた入笠牧場の視察のために市長を始め市会議員20名と支援の職員、JA上伊那からは組合長率いる職員多数が来牧、また伊那市観光(株)の専務や伊那商工会議所の副会頭、南信森林管理署からも署長他が見えた。
 近年、先細るばかりの牧場の状況だったが、やはりこの牧場がつくり出した美しい景観、周囲の自然や環境、その将来的な価値を改めて認識され、大切に守り育てていかねばとの思いを、参加者の皆さん全員が強くされたものと確信した。
 その後懇親会が山小屋「農協ハウス」で催され、賑やかだった往事を彷彿とさせた。自称「野生化の進んだ管理人」は当然無礼があってはと、1歩も2歩も身を引いて管理棟に留まっていたが、畏れながら市長のお召これあり御前にまかり越し、挙句懐かしいM氏の思い出話などで市長を涕泣させた。


                                           Photo by Ume氏
 今日のことは、思っていた以上に、入笠牧場や周囲の自然のためによかったと思う。もう少し思うところを綴りたいが、キャンパーがやってきたのでこんな中途ではいけないが、ひとまず置く。疲労感はあるが、いい気分で山を下ろう。

 入笠牧場内の山小屋「農協ハウス」及びキャンプ場の営業に関しましては、4月26日のブログをご覧ください(日付をクリック)。また入笠牧場からの星空に興味のある方は5月25,26,27日のブログにアクセスしてください。
 
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        Ume氏の入笠 「初夏」 (6)

2015年05月29日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

                                       Photo by Ume氏

 牧場(ここ)に着いたときは15度ほどあった気温は、午(ひる)になって少し下がってしまったようだ。今日は曇り空の天気で、風も強く寒い。大沢山へ登っていったら遠くに、まだかなり雪の残る穂高と乗鞍だけが、薄い水色の空から射すやわらかな日差しを受けて、霞のような雲の上に浮かんで見えていた。こんなふうに、偶々気象条件に特別な扱いを受けた山もあれば、最低雲高が高いため中央アルプスの峰々も見えてはいたけれど、こちらは演出家にソッポを向けられたようで、今日はいつになく精彩がなかった。
 こんな日はどうせなら霧でも立ち込め、雨でも誘ってくれれば、久しぶりに管理棟内での仕事ができただろうに・・・。


                                       Photo by Ume氏

 明日は入笠山の開山祭が予定されている。また伊那市からはそれだけでなく、牧場の視察のためたくさんの人が来るようだ。天気さえ良ければ大方の人は、この美しい景観に感動するだろう。そしてどうやったらこの自然を、後世にまで上手く残すことができるかを考えるだろう。

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        「初夏」 (4)

2015年05月28日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

  ピンクの花が咲くのももうすぐ

小梨の花がもう、幾日もしないうちに咲く。日当たりのよい場所では咲き出したところもある。クリンソウはまだかといつもの森へ行ってみたら、折角咲き始めた早咲きの何本かが無慈悲にも鹿に食べられていた。また例年のように、小梨の花よりは若干遅れて、花は全盛期を迎えるに違いない。
 このクリンソウばかりはよほど場所に恵まれないかぎり、ポツンと1本だけ咲いていても絵にならないという気がする。初めてみたのが、森の中の群生地だったせいもあるだろうが、ピンクの色をした花が何百本も、いやそれ以上が、まるで川のように豪華に咲いているのが見事で、この花らしい。


  絵にならないがとりあえず

 この森へは春先に行って以来のことで、そのときは気が付かなかったがまた大木が、森の中を流れる沢を跨ぐようにして倒れていた。1本の倒木がすっかり周囲の雰囲気を変えてしまうこともあるがそれを嘆いたり、怒ってみても詮のないことだ。このモミの大木も長い年月を来たのだろうに、表土の薄いこの森では、ついに成長し過ぎた自らの重さと、冬の強風に耐えることができなかったのだろう。
 川が流れ、小鳥が鳴き、青や白の小さな花が緑の苔や草の上に散らばるように咲いていて、そんな出来過ぎた深い森の情景を眺めながら歩いていると、昔訪ねたアラスカや、カナダの森の風景が浮かんできた。


  今にも倒れそう
 
 牛も6月の12日には上がってくることになった。昨年も来たジャージのチビがまた来るようだし、雄牛の”見習い”もやって来るようで楽しみだ。

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        ふたたび無窮の遠(おち)へ (3)

2015年05月27日 | 入笠牧場からの星空

  木星                                   Photo by かんと氏

 戯言には違いないが昨日は、すぐ手の届きそうな暗い夜空を眺めながら、背筋の寒くなるような宇宙の深淵について書いたつもりだった。しかし、それはどういう加減かどこかへいってしまった。アップされなかった。どうもよくと分からぬことばかり起きる。今さらもう、同じことを書く気力も失せたので、またの機会に譲りたい。
 折角のかんとさんの写真に、ミソをつけてしまったようで大いに気が引ける。
 
それでもう1枚、Ume氏の傑作。


                                           Photo by Ume氏          

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