入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

    ’17年「春」 (50)

2017年05月24日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 親愛なる読者各位へ:
 
 愈々このPCは言うことを拒否し、最早半死状態になってしまいました。きょうも上で散々苦労し、電波の加減もあるのかとPCを下に持ち帰ってきて試してみましたが、結局、何の変化もありませんでした。
 きょうは、JA上伊那東部支所の所長のお蔭で好評の露天風呂に簾(すだれ)を用意することができ、それを写真入りで報告しようとしましたが、残念ながらかないませんでした。さりわとて(思わず古文調)、露天風呂は健在無疵、さらに趣を増しましたのでご期待ください。
 そういう次第で、すでに発注した新しいPCが来るまで独り言はしばらく休みますが、皆さまに置かれましては何卒、入笠牧場の美しい自然や星空、そしてこの拙い独り言を記憶のどこかに留めおかれて、1週間ばかり後また覗いていただけたなら、月並みな言葉になりますが幸甚至極であります。
 いや、至極の上にさらに言うも厚かましい話ですが読者各位が実際に、この「天空の牧」に足を運んでいただけたならばこれ以上に望むことはなく、このPCによって翻弄され、挙句に上がってしまった血圧もまた必ずや正常に戻るものと確信しております。

 チョウチョのK氏が本命としていた蝶は、独り言で紹介したナントカ(メスグロヒョウモン)ではなく、ナントカは4月ごろの蝶だそうです。本命を明かしたらややこしいことになるからと、撮影対象をあのように言ったのでしょう。しかしそれでは、チョウチョ愛好家の沽券にかかわると考え直し、訂正してくれろということになりました。本命は、メスグロヒョウモンではありませんでした。ご承知おきください。

 いい季節になります、お出掛けください。営業内容につきましては、「H29年度の営業案内」「続H29年度の営業案内」を参考にしてください。 
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    ’17年「春」 (49)

2017年05月23日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 この牧場では最も早い、第2牧区のヤマナシの花が咲き始めた。いつもよりも1週間ばかり遅い開花だ。朝日を浴びた白樺やカラマツ、コナシの若葉の中に、クリーム色の樹幹ばかりを目立たせていたダケカンバや、それより少し控え目な灰色のミズナラの大木も、ようやく芽吹き出した。これで大方の役者は揃うことになる。それでも、少しづつ花を散らし初めたヤマザクラには、まだしばらく主役であってほしい。
 カッコーも来たし、ウグイスの声もする。抜けるような青空に中央アルプスの残雪を被った峰々、特に空木岳の雄姿が目を引く。天国・・・。

 昼休みの間に、小黒川林道から小黒川に下り、川を渡渉して半対(はんずい)峠に至るおよその道筋を確認しに行ってきた。今まで、林道から川を渡り峠に行ったことはなかった。すでに先日京都から来たチョウチョのKさんがその辺りに詳しいからと、川への下降路の取り付きに目印になる石を積んでくれてあるはずだった。で、その場所は簡単に分かった。車を捨てて、言われた通り獣道を川床に下りてみた。ところが、どうも対岸の様子が記憶と合わない。
 一度引き返しかけてから思い直し、とりあえず川を渡渉することにした。対岸にあるはずの、以前にも利用した標識布の替わりのビニールテープを見付け、それに従い川下へと進むのが、峠への登路を見付けるに最も確かな方法だと考えたのだ。目印は記憶の中の大岩だった。
 そしてすぐ、チョウチョのKさんに一瞬だけでも、不信感を抱いたことを詫びることになった。2本ばかりのビニールテープに導かれて行くと、ふたつの大岩が目の前に現れた。峠に続く山道も分かった。そのあるかなきかの道こそ、「石堂越え」と呼ばれる、その昔、都に通じていた古道である。
 
 実は、赤羽(仮名)氏が、入笠周辺の中級山岳を対象とした〝最も美しく完成された登山″を計画中で、そのため小黒川林道から半対への登路を調べておくと約束してあったのだ。まだ詳細は伏せるが、「唯一」ではないにしても、「最も」を冠して決して恥じない素晴らしい創作力のある登山で、達成の暁には報告したい。

 そういうわけで、赤羽さん、貴便は東部支所経由にて落手してます。多謝。

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    ’17年「春」 (48)

2017年05月22日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 「みどりの風」、「光る風」・・・、爽やかな風の中を上ってきた。上に泊まっていて、たったの三日ぶりに見る道中の風景も、随分と個性のある緑の色が増え、森の中の雰囲気が一段と明るくなった。白樺はすでに葉を付け、これでダケカンバとミズナラが芽吹き出せば、万緑と表現するにふさわしい眺めが展開するようになるだろう。
 
 今朝は千代田湖経由で来た。しばらく通らないうちに、オオダオ(芝平峠)までの道路はさらにまた傷んでしまっていた。伐採した木材を運搬する林業関係の車が主な原因であることは分かっていても当面、打つべき手がないのだろう。
 もともと、この道路を造ることにした当時は、今のような大型車両が大量の木材を運ぶようになることなど想定していたとは思えない。まして冬季などに除雪までして、凍って浮いたそれほど厚くないアスファルトの上を、時には20トンものトラックが走るなどということは、誰も思いもしなかっただろう。
 建設に至った経緯はよく知らないが、戦後もまだあまり経ていなかったころ、中心になった自衛隊員他たくさんの人の苦労の結果、完成したのがあの林道である。入笠山登山口近くの伊那側の草原に、「風雨云々」の碑がわずかにそのことを伝えている。
 当然、観光ということが建設理由のひとつでもあったろうに、時代とともに様々な要因が重なりこれほど素晴らしい自然の宝庫は今、古い倉庫に眠っている巨匠の絵画とでも言ったふう。

 そうでした。4人組は木星、土星を目にして感動してました。かんとさんに感謝!

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    ’17年「春」 (47)

2017年05月21日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

                                            Photo by Ume氏                
 週末から3日間、素晴らしい天気が続いた。落葉松や白樺の若葉の中に、ヤマザクラの薄桃色が目に付く。上で二夜を過ごした。昨夜はあまりに星空が綺麗でつい、望遠鏡を出して幕営者4人組と木星、土星の姿を眺め、酔い、きょうはテイ沢に彼らを案内した。
 この3日間、ロクなものを口にしていない。若いころの山を思い出す。力が出ない、ダルイ、眠たい、もう駄目だぁ、と心の中で幾度叫んだことか。撤去せずにそのままにしてあるテントが、みんな知っている。


  風呂を沸かさせておいて入らなかったのは誰だ?                            
 
 このPCも、いよいよ余命いくばくもない老人のようになってしまった。4年という短い縁ではあったが未練を捨て、新しい、もっと素直な後継機を求めた方が賢明だという気がする。
 それにしても、最初から手を焼かされてばかりいた。子供だと思っていたら、一気に老人になってしまって、今では耄碌(もうろく)も進み、まともな反応ができなくなった。起動に30分はいつものこと、Ume氏のきょうの写真を掲載するために要した半端でない時間、その間のオタオタ、モタモタ、もういい。

 早めに山を下り、栄養のあるものを作って食べることにしたい。このままでは、このPCのような老人になってしまう。

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    ’17年「春」 (46)

2017年05月20日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 一目で、古いテントだと分かる。特に右側のテントを最後に使ったのがいつのことだったか、もう全く思い出せない。長いこと、物置小屋の前に放置したままの状態だったのを、今夜ここへ来る4人組のために持ってきた。左側のは、K氏が大切に使っていたテントでいまでも充分に役に立つが、それがどういう経路でここにあるのかは、これまた覚えていない。
 右側のテントは、3回もアラスカに行ってる。外張りに「TOKYO、JAPAN」と書いてあるのを目にして、胸が詰まるような強い感慨に襲われた。NとHと3人で、短い夜がやってくる前のひと時、氷河の上で空腹を抱えながら迎えの飛行機を幾日も待っていた日々、一人で100リッターの重いバックパックを背負い、極北の小さな町をふらついた寒い日のこと、持ち金が尽きて、ドルースの街外れの広大な湖の畔にこのテントを張って眠ろうとした夜・・・。
 そうした思い出が、まるで他人事のように感じるほど遠くへと行ってしまったことを、このかび臭い使い古しのテントが、容赦ないほど冷淡に教えてくれた。

 K氏はお目当てのチョウチョに出会えず、長野市に近い鬼無里村方面へと転進した。東京からの3人組はテイ沢からヒルデエラ(大阿原)経由で入笠山頂に登り、帰っていった。ヒガラが鳴いてる。雲ひとつない好天の一日だった。

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