入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     牛守の煩悶

2014年06月30日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 羊飼いと牛飼いは、まあ似た者同士だろう。牧場管理人は牛飼いというより牛守だが、一般の人から見れば同じようなもんだろう。羊飼いと牛守も、そうするとかなり濃厚な縁でつながっているということになるのか。ウーン、だからあの人たちのように、やたらと星空に魅かれたりするわけなのか。
 下から声が飛んできた。「天体観測まで富士見に取られるなよ」と。確かに観測条件はこちらの方がはるかによいが、あちらにはそれなりの観測機器とウルサイ人たちがいる。



 今日は草刈りをしながら一日中、天体望遠鏡のことを考えていた。



 長い間旅に出ていたお金が、帰ってきた。これを使えば、かなりの性能の観測機器を買うことが可能だ。しかし久しく手元にいなかったから、もう少しユックリ休んだらどうかと言いたい気持ちもあって、揺れる。

 伊那フイルムコミッションのNさんから、先日のCM撮影の様子を写した写真が何枚も届いた。しかし、今日はそれをここにアップできない。これから詳しいセンセイの指導を受けにいくことにする。

 もうすぐ本格的な夏が来る。山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましては6月2日のブログをご覧ください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

I still have a dream (5)

2014年06月29日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 今夜もまた上で、今日という日を閉じる「孤独な祭りの宴」を張ることに。
 
 いつでもというわけにはいかないが、タイミングさえ合えば今日のように防疫上の配慮をした上で、牧場内を案内することもできる。3人組の中の紅一点に、枯木の横に立ってみてくれないかと言ったら、快く応じてくれた。そう、あなたです。以前からこんな情景をイメージしていたのです。
 「オレなら、もっと上手く撮る」という人が当然いようから、考えよう、撮影会。もちろん、ヌードでも。
 
 入笠山の開山祭の折、白鳥市長とたまたま話す機会があり、人が来るだけでなくそこに経済的なメリットもなければと、市長という立場からすればしごくごもっともな考えを聞いた。ならば、野外コンサートなんてどうだろう。大沢山の草原に演奏会場を設けて。「日本のトスカーナ」なんて言ったら、アンドリア・ボッチェリーの真似をするなと叱らそうだが。もちろん、あんな大物は問題外。
 しかし今年の暮れ、伊那市民ホールに「第九」と「モルダウ」という恐ろしい組み合わせの演奏会、スロバキア交響楽団ということで納得し、金もないのにS席を買うという牛守もいたりする。嗚呼、どんな野生化したバカにも、音楽は確かに説明不能の力があると感じ入る昨今、神よ。



 火曜日、天候さえよければ、大きな握り飯を持って半対峠、小黒川徒渉点に行こうと思う。橋が必要なら、無論作る。いい遊歩道になること絶対に間違いなし。そもそも、25000分の1の地図には道が表示されているのだから。I still have a dream.

 山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましては6月2日のブログをご覧ください。
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

      I still have a dream(4)

2014年06月28日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

  雲の山頂へ

 入笠山はあいにくの天気だが、今日も大勢の人。ただ、多くの人は、ゴンドラとか車がなければこういう場所には縁のない人たちのように見える。幾つか来ているこうした年配者を対象にした団体の中には、峠の登山口より上には行かないように言われている人たちもいると聞く。
 伊那からもバスが1台登ってきていた。以前と違って今ならこういうグループに対し、牧場も役に立てることがありそうな気がする。


  誰も知らない花園

 およそ90パーセントの入笠山登山者は山頂まで、少し余裕のある元気な人でもヒルデェラ(大阿原)を周回して終わる。最近テイ沢に来る人も増えつつあるが、伊那側に来る人の多くは、小黒川に入る釣り人と決まっている。これでは、中級山岳・入笠山が泣く。大半の入山者はこの山域の本当のよさを知らないまま帰ることになる。本当に、もったいない。
 現在やっている電気牧柵下の草刈がすんだら、とりあえず半対峠(はんずいとうげ)から下って、小黒川の徒渉点の下見に行こう。



 もちろん、年配者が自分たちの体力の範囲で、入笠の自然を味わい楽しむことは素晴らしいことだと思う。いろいろな人たちに、いろいろな入笠があっていい。I still have a dream.

 山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましては6月2日のブログをご覧ください。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

   I still have a dream (3)

2014年06月27日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

 1960年代のアメリカにおける公民権運動を主導した黒人牧師マーティン・ルーサー・キングの有名な言葉をここ3日、タイトルに使わせて貰っている。人種差別と闘った彼の労苦、悲劇的な最期、およそ入笠とは関係のない話だ。  にもかかわらずこの言葉が思い浮かんだのは、ある友人と入笠牧場の現状やここの観光資源としての価値を語っていた時のこと。「こうにもできる」、「ああにもしたい」、次から次へ思い付く考えは、しまいには途方もない夢に変わっていった。いやしかし、もしかしたらそれらの大半は、現在の風潮とはあまり相容れないものかも知れないが。



 今日は伊那フイルムコミッションが仲介するコマーシャル撮影が牧場内で行われ、立ち会う。スポンサーからの了解も得ているので、これに関しては後日改めて社名やブランド名も含めて詳報したい。総勢15人ほどだったが、みんな気持ちのイイ若者たちでよかった。モデルは20歳そこそこのイギリス人の男女。いまにも雷雨の来そうな空模様に、ウン10年前に使っていた横文字で、「ここの雷は怖いぞ」と脅したがあまり怖がらなかった。通じてなかったのか?クク。



 これからは、こういったコマーシャル撮影の要望にも、これだけの景観を持つ牧場だから、充分応えていけるだろう。豹変したと難じられそうだが、伊那フイルムコミッションとは今後も連携を深めていきたい。Nさん、今日はありがとうございました。今後もよろしくお願いいたします。
 本音では、この牧場で牛だけを相手にして、そうして終わっていってもいいと思わぬでもないけれどけど・・・、いやいや I still have a dream.



 山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましては6月2日のブログをご覧ください。ああ、すごい夕焼けを撮り逃がした!今日も家に着くのは9時だぁ。犬が腹をすかして待っている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

I still have a dream (2)

2014年06月26日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など
                          白鳥座デネブと北アメリカ星雲   Photo by かんと

 先日テイ沢を来たという60代の女性2人、「よかたワー、でも地図がなかった」と。どうやら、案内図のことらしいと分かる。また別の日のこと、伊那側にある「風雪に耐えて云々」の碑の傍で昼食を食べていたやはり60代位の3人の女性は、「ここにはテーブルがほしいわね」と不満をこぼす。
 今朝のニュースでは、北穂で70代の男性と60代の女性が死亡の報。好天を期待できないこんな時期、カミナリ注意報も出ていたはず。
 案内図のないことを言った女性に25000分の1の地図を持て、読めと言ってもむりだろう。テーブルを欲しいと言った女性に、「草の上に腰をおろしたらどうですか」と言ったら、一張羅のズボンだと言われ、喧嘩になったかもしれない。遭難事故を起こした2人には、「ご年配の方はこんな梅雨時の3000メートル級の山は控えたほうがイイですよ」と言ったら、この時期に北穂に登らねばならないワケアリの登山だったりして。


 驚いた、群れを嫌った62番が同日入牧の他の2頭とチビまで


 広い放牧地にまだ面喰っている

 みんなそれぞれが、それぞれの想いを抱いて山に来る。日常にないものを求めて来たかもしれないが、山でも、日常の便利さを捨て去ることは簡単ではない。また、専門誌や用品メーカーの広告が、”アウトドアライフ”のイメージを一方的に押し付けてくる。で、それらに感化・洗脳された人たちが、また同じようなことをやって帰っていくのだ。
 
 山が好きだと心から思ようになるまでには、どのくらいかかっただろうか。山の中で美味いものを食べるのを我慢できるまでには、もっとかかった。なにも格別なことなど求めずに、山の中にいるだけでいい気分になるには、まだ煩悩が少しだけ残っている。ますます野生化の進む昨今だが、アマゾンの森の中で原始的生活を送るヤノマミのようにまでは、なれないかも知れない。I still have a dream.

 山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましては6月2日のブログをご覧ください。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする